線虫がん検査「N-NOSE」膵臓がんの早期発見に期待 今後はがん種特定検査の実用化目指す

HIROTSUバイオサイエンスの広津崇亮代表取締役

 共同研究を行ったHIROTSUバイオサイエンスの広津崇亮代表取締役は、コロナ禍によるがん検診受診率の低下を「今後、本来助かるべきだったがんが末期の状態で見つかることが増えるのではないか」と懸念し、「『N-NOSE』は尿で検査できるので医療機関に行かなくても良く、医療機関に負担をかけない形でサービスが提供できる」として、自宅で採尿して回収拠点に提出する「Go To N-NOSE」や全国10カ所の「N-NOSEステーション」、検体集荷サービスなどを紹介した。

 現在運用されている「N-NOSE」はがんの一次スクリーニング検査だが、広津代表取締役は今後はがん種特定検査の開発を目指すといい「特定のがん種のにおいに反応しない線虫を作製し、特に予後が良くない膵臓がんに特化して研究・開発を進めている。今年中には最新の研究結果を発表したい」と抱負を述べた。