ケイリンの新トーナメント「PIST6 Championship」が10月2日開幕

千葉市の神谷俊一市長はリモートで会見に参加した

車券は場内では販売せずネットで購入

 またトラックレースのスピード感を最大限に体験してほしいということでバンクと座席の間には柵はなし。正面最前列に約60席設けられたプレミアムシートはバンクから1メートルという至近距離となる。

 そして会場内では車券や飲食の購入などはすべてキャッシュレスで行われる。車券の購入には株式会社ミクシィが提供する「共遊型スポーツベッティングサービス『TIPSTAR』」を用いて行う。このTIPSTARは365日配信されるライブ動画と競輪とオートレースのネット投票を基本無料でできるもの。「TIPSTAR」と呼ばれるお笑い芸人やモデルなどの出演者の予想を選んでのっかる「のっかりベッド」といった競輪初級者にも車券が買いやすいシステムも用意され、新たなファンの開拓も狙うという。

 千葉競輪は戦災復興のさなかの1949年に始まり、600億円の収益を千葉市にもたらしたが、平成20年代に入り売り上げが低迷。2015年にはいったん廃止された。しかし2016年に包括委託事業者の株式会社JPFが自社の負担によるドーム建設と新たな競輪種目である「250競走」の実現という提案を行い、千葉市も「千葉JPFドーム」は自転車競技の拠点、千葉公園のランドマーク的なものとなると判断。千葉公園再生の中心的事業として、民間資金を活用した「千葉JPFドーム」の建設と廃止を撤回して「250競走」による競輪事業の継続を決定した。

「250競走」というのは、1周250メートルの屋内木製バンクでオリンピックや世界選手権などと同様の国際ルールに基づき行う競輪のこと。

 この日の会見にリモートで参加した千葉市の神谷俊一市長は「競輪や自転車競技の新しい魅力を感じていただけるのではないか。また国際規格にのっとった環境を提供することでトラック競技分野で国際的に活躍することのできる選手の育成や、世界選手権、パラサイクル競技などの国際大会の開催も可能となる。自転車スポーツの拠点として自転車競技全体の活性化にも大きな貢献ができると考えている」などと新たなファン層の獲得と競輪事業の底上げという目標を語った。