【最新号配布開始】菅首相の不出馬で一気に混迷[インタビュー満載 剛力彩芽&Dream Ami/古田新太/柄本佑/吉沢亮 他 ]

自民党総裁選に4野党が共通政策を締結。コロナ禍なのににぎやかな政局に…

菅首相の不出馬で一気に混迷

TOKYO HEADLINE vol.745

 自民党の総裁選挙が9月29日に投開票される(17日告示)。

 今回の総裁選については、その後にすぐに衆議院議員選挙が行われることもあり、いつも以上に「選挙の顔」としての資質も求められる選挙となっている。

 新型コロナウイルス対策の失策続きで支持率が低下する菅義偉総理で選挙を戦えるのか?という思惑もあり、菅氏の続投を軸とはするものの、総裁選に向けてはメディアでさまざまな候補の名が挙がった。その中でいち早く正式に出馬を表明したのが岸田文雄前政調会長。岸田氏は昨年の総裁選でも立候補したが、菅氏に大差をつけられての2位に終わった。

 岸田氏は総裁選の日程が発表された8月26日に会見を開き、緊急事態条項新設を含む憲法改正や「政治とカネ」の透明化を掲げたほか、権力の集中を排除するため党役員の任期を「1期1年で連続3期まで」に限定するといった具体的な政策を掲げた。

 菅vs岸田の図式を軸に進むかと思われた総裁選だが9月3日には菅首相がまさかの不出馬宣言。これで総裁選の流れは混迷する。

 一方、早くから出馬の意向を示していた高市早苗前総務相は安倍晋三前首相の支持を取り付け8日に会見を開き正式に立候補を表明。「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「危機管理投資や成長投資」の「3本の矢」を通じて、日本経済の強靱化を目指す重点政策「サナエノミクス」を発表した。

 同日には岸田氏も経済政策として「小泉改革以降の新自由主義的な政策を転換する」と明言し「令和版所得倍増計画」を打ち出した。

 同じく出馬の意向を示していた河野太郎ワクチン担当相は派閥の領主である麻生太郎副総理兼財務相の「最後は自分で判断しな」といった発言が取り上げられたかと思えば、同派の重鎮・甘利氏が岸田氏支持の考えを示すなど麻生派の中でも出馬についてはさまざまな動きがあった。それでも地道に各所を回った河野氏も出馬を決めた。

 9日には茂木敏充外相が出馬しない考えを示し、一度は出馬を模索したものの、菅氏の不出馬表明の前となる8月30日に出馬を断念していた下村博文政調会長が改めて不出馬を表明した。

 残る大物、石破茂元幹事長の動向については本人が「白紙」と発言しているころから「出馬」「見送り」「河野氏支持」といったさまざまな予測が飛び交った。

 自民党の総裁選が話題を集める中、立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党は8日、市民連合が仲介する形で次期衆院選の事実上の共通政策を締結。

 自民党総裁選からほとんど間を空けずに行われるであろう衆議院議員選挙に向け、政界が慌ただしくなってきた。

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