「プレバト!!」夏井いつき「うっかりシングルマザーに…」俳人として初の「種田山頭火賞」受賞

 自分の理想に忠実に生き、多くの人々に感動を与えた表現者を表彰する「第四回 種田山頭火賞」の授賞式が27日、都内で行われ、TBS系「プレバト!!」で知られる俳人の夏井いつきが登壇した。

「第四回 種田山頭火賞」を受賞した俳人の夏井いつき

 昭和32年生まれ、愛媛県出身の夏井。8年間の中学校国語教員を経て俳人へ転身し、1994年に「第8回 俳壇賞」を受賞。自身の創作だけでなく俳句集団「いつき組」の結成や俳句甲子園の創設にも携わり、2013年から現在までTBS系「プレバト!!」俳句コーナーに出演している。

 同賞を主催する春陽堂書店第一編集部の長安浩美部長は「俳句甲子園の審査員やテレビ番組などで、厳しいけれど愛のある講評をなさって皆さんご存知の方。俳句という文芸の敷居の高さを飛び越えたような論評や講評で、俳句の裾野を広げた方だと思っている。種田山頭火という俳人を冠した賞として、初めて俳句を生業としている俳人に受賞していただくことは、主催者としても大変うれしいこと」と挨拶。夏井には記念品として目録、防府在住の書家・富永鳩山がしたためた夏井をイメージした山頭火の句「もりもり盛り上がる雲へあゆむ」の書、『新編 山頭火全集』が授与された。

 授賞式の前に取材を受けたという夏井は、受賞に対し「感想を聞かれて『なぜ私が?』という思いしかなかったんですけど、こういう理由でというお話を聞いて、『もりもり盛り上がる』という書をいただいて、そうか、そういうことなんだと腑に落ちた気がしました。俳句の都・松山を拠点に日本中の子どもたちからご年配の皆さんまで、“俳句の種をまく”という活動をひとつのライフワークとして続けてきた。松山という場所に暮らしていたから、俳句を生業として生活することができましたし、うっかりシングルマザーになったりもしたんですけど、子どもたちを育てることができたのも松山という土地のおかげ」と感謝した。

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