細田守監督も驚き! ポン・ジュノ監督「韓国で大コケした」デビュー作が日本で大ウケだった思い出明かす

 

 現在、アメリカで撮影する実写作品の他、アニメーション作品も製作準備中というポン・ジュノ監督。「『グエムル-漢江の怪物』や『オクジャ/okja』でCGを使ったのですが、その経験をもとに新たにCGアニメーションに挑もうと思っています。日の当たらない深海に住む主人公たちが、とあることから人間と交流するというストーリーを考えています」と明かした。

 それを聞いた細田監督は「映画の世界の高い壁を打ち崩したのがポン・ジュノ監督。アニメを専門としている人も新しい表現に挑戦するべきだと思っているのですが、もしかしたらポン・ジュノ監督のような方がブレイクスルーしてくれるのではとワクワクします。ぜひ新しいアニメーションの可能性を開いてもらいたい」と目を輝かせた。

 その後も、互いの作品や映画作り、好きな映画についてなど、予定時間をはるかにオーバーして語り合った2人。『竜とそばかすの姫』主人公の父親の声について、ポン監督は「あれは役所広司さんが演じているんですよね。僕はずっと役所さんをお迎えして映画を作りたいと思っていて是枝裕和監督や西川美和監督をうらやんでいます(笑)。もし僕が役所さんをお迎えするなら、若い漫画家のもとに門下生として入って苦労するアシスタントの役とか」とアイデアを披露。思わぬ役どころに、細田監督も「すごいこと考えますね」と苦笑しつつ「ぜひ見てみたい」と実現に期待。

 また、映画祭について聞かれたポン監督は「21年前、僕はデビュー作の『ほえる犬は噛まない』が大コケして韓国の映画界隈から見放されたんです。それがなぜか東京国際映画祭で上映されたとき、お客さんが満員で、笑いや拍手まで起きていた。それまで僕は韓国での反応に落ち込んでいたのですが。その光景は今でも覚えています」と、東京国際映画祭との縁を明かした。

 第34回東京国際映画祭は8日まで日比谷エリアで開催中。

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