「期待を圧倒的に越える勝ち方をする」井上尚弥の2年1カ月ぶりとなる国内世界戦はひかりTV&ABEMA限定でPPV生配信

2年ぶりの国内での試合の意気込みとともにPPV配信への期待を語る井上

 大橋会長は、自身が打診したという今回のPPV配信の実現について「歴史的なことで感無量。当日はスリリングな試合が多く展開されると思いますのでぜひ期待してください」と語った。

 2018年から井上とのメインスポンサー契約を結んでいる「ひかりTV」サービスを提供するNTTぷららの永田社長は、コロナ禍で打撃を受けたスポーツとビジネスの新たな関わりを模索する中で、大橋会長が主催する「フェニックスバトル」と協同する制作委員会「フェニックスバトル・パートナーズ」を組成した。「ファンの熱量や条件に合わせた観戦環境の選択肢」として興行とPPVを位置付け、「会場では熱狂的なファンが苦労してチケットを入手して来場するので、その思いにしっかり応えることが重要。一体となって盛り上げられる演出を用意してエモーショナルな体験を作り上げたい。PPVで見る人は最新の映像配信技術で、会場の熱気を、臨場感を持って新しいスポーツエンタテインメントの視聴体験を提供したい」と、ボクシングビジネスとして興行と配信の両方の盛り上がりを狙う。

 なお大橋会長は地上波の放送に関しては「検討中」でどうなるかは未定としているが、井上の国内世界戦で地上波の中継がないのは初となる。その点について聞かれた井上は「(テレビ放送がないことで)携帯で見る人にも伝わりやすい、ダイナミックな試合をしたいが、まずはそこは考えず、いつも通りの試合をしたいと思う」と、これまでとの視聴体験の変化についてはあまり意識していない様子だ。

 地上波放送がない場合、さらにPPVの視聴数がどこまで伸びるかへの関心が高まる。会見では具体的な目標値については非公表とされたが、井上は「アメリカでは主流で当たり前のコンテンツだけれども、日本では今回が初めて。(ボクシングファンは)なじみがないものかと思いますが、これから時代がボクシングを見るにはPPVへと変わっていく流れのなかで、自分もこの一発目をしっかり成功したい」と、自身の冠興行の初のPPVへ意気込みを見せた。