A.B.C-Zの戸塚祥太、海老蔵にラスボスのオーラ感じる『六本木歌舞伎2022』2月から上演

 

『六本木歌舞伎2022』の上演は3年ぶり。

 市川は「これまでの(六本木歌舞伎は)歌舞伎になかったものから創り上げたんですが、歌舞伎の中にある、いい伝統・作品を押し出していこうという企画。古典を新しい感覚で見られるように作ることがベストです。歌舞伎座でやったら歌舞伎座での古典になりますが、同じ内容で違うテイストで見られるよう、いまみんなで頑張っています」

 題材は河竹黙阿弥による「青砥稿花紅彩画」。白波五人男の通称で知られる五人の盗賊を主人公にした物語で、歌舞伎音楽とロック音楽を用いながら、時空を超えて、現代社会を騒がせる窃盗団と幕末の江戸市中において注目を集めた盗賊一味とが織りなすストーリーになるという。

 市川は、題材について「この話はもともと不良の話。いま流行っているじゃないですか、『東京卍リベンジャーズ』とか。情熱はそういう方々にも宿っていて、その格好良さとか粋なところを、歌舞伎の素晴らしいところを生かしつつ伝えるのにはこの作品がよいのではないかと思った」と説明。


 戸塚は本作で歌舞伎に初挑戦。緊張気味だった冒頭のあいさつでは、「これまでやったことがない歌舞伎への挑戦、しっかり身体に叩き込ませて、自分に与えられた役割をまっとうしていきたい」と意気込んだ。本作のなかでは、浜松屋跡取りの宗之助と現代の役の二役を演じるという。 

 海老蔵は「いろんなことに挑戦してほしいんですけど、七五調でしゃべるとか本当に難しいんです。それを歌舞伎俳優に囲まれて……できます?(笑)」と、ラスボス感を漂わせた。

 質疑応答で、「ラスボス攻略法はあるか」と聞かれると、戸塚は「学べることは全部学んで、全力でいただいた役を務めさせていただく。海老蔵さんから吸収できるところは吸収させていただこうと…」と答えたところで、海老蔵が「ラスボス攻略法の答えになってないんじゃない?(笑)」。戸塚は「……どうしようかなっていう。甘えられるスキがあったらとことん甘えて行こうと思う」と話した。

 そのうえで、海老蔵は「……余談ですけど、中山(優馬)君にしても、三宅(健)さんにしても、岸(優太)君にしても、ジャニーズの方々って、吸収していく力というか身に着けていく力がすごいなって思う。歌舞伎のみんなも見習わなければならないなと思います。だから、攻略とかそういうことをせずとも、自分の中で見つけられて進むんじゃないかな」と、優しく笑った。

 ほか出演に、中村児太郎、市川右團次ら。脚本は今井豊茂、演出は藤間勘十郎、監修は三池崇史。

 2022年2月18日から3月6日まで、六本木EXシアターで上演。福岡、大阪公演もある。