ラグビーW杯ベスト8戦士&医学部合格の福岡堅樹が意外な切り替え法「だらだらのススメ」を伝授

(🄫樗木新/講談社)

 福岡氏のキャリアから会社員はもちろん、時節柄、受験生にもおすすめの一冊となりそうだが「ラグビーにおけるワンチームというものは会社にも当てはまる部分もあると思うので、そこから学んでもらえることもあるかもしれない。受験に関しては具体的なノウハウは人それぞれなので完全に一致するかは分からないが、この本を読むことで自分なりの考え方を改めて振り返って、自分に合ったものを選んでもらえるような、それに気づいてもらえるようなきっかけにしてもらえたら」と語った。

 また新型コロナの影響などでステイホームの期間が長くなり、ついつい漫然と時間を過ごしがちになってしまっているような人に、その切り替え方法の一つとして「やらないでだらだらする時間をまずは許すことも重要なのかと思っている。それに対して罪悪感ばかりを感じてしまうと余計に苦しくなって、やりたくなくなってしまったりということもあるので、自分なりに、だらだら過ごすことを許して、そのなかで“それをしたから、それをしようか”とか切り替えの時間を作ってみる。自分の好きなことを先にやるか後にやるかは人それぞれなので、やってみてどっちの方法が自分に合っているかを見つけてほしい」などとそのイメージからはかけ離れた意外な「だらだらのススメ」をする場面もあった。

 福岡氏は2019年のW杯で日本の初のベスト8進出に大きく貢献。大会公式サイトが選出する「別格だったマグニフィセント・セブン(豪華な7人)」にオールブラックスのボーデン・バレットらとともに選ばれた。トップクラスのプレイヤーとして活躍するも、2020年の東京オリンピックの7人制ラグビー出場を果たした後に引退し、医師を目指す意向を示していたが、新型コロナウイルスの感染症拡大により東京五輪が1年延期され、五輪出場は断念。現役最終年となった2021年のトップリーグでは所属するパナソニック ワイルドナイツを優勝に導き、MVP、ベストフィフティーンを獲得した。2021年には順天堂大学医学部に入学している。

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