ウクライナ戦争と日本-積極財政で日本をもっと勁く!【長島昭久のリアリズム】

財政状況の国際比較グラフ

 この図を見れば一目瞭然。我が国は確かに負債は多いものの資産も多く、ほぼ均衡しており、G7の中でもカナダに次いで財政状況が良いことがわかります。「ではあの膨大な国債はどうなってるのだ?」と首をひねる向きもあると思いますが、経済学の標準的な考え方によれば、中央銀行は、政府のいわば子会社として一体として捉えますから、日銀が保有している日本国債は、政府(親会社)が日銀(子会社)から借金しているのと同様、実質的には負債ではありません。

 したがって、我が国にはまだまだ積極的な財政支出を行う余力は十分にあります。先に述べた防衛費の増額やサプライチェーン再編のための政府支援、さらには、対露経済制裁によるエネルギーや穀物価格の高騰により打撃を受ける家計を支えるためにも、更なる補正予算の編成に向けて、思い切った財政政策を展開すべきです。私も、政府与党の一員として、国民の命と平和な暮らし、そして安定した経済運営のために全力を尽くしてまいります。
(衆議院議員 長島昭久)

【長島昭久プロフィール】
自由民主党 衆議院議員7期・東京18区(武蔵野市・府中市・小金井市)。
1962年生まれ。慶應義塾大学で修士号(憲法学)、米ジョンズ・ホプキンス大学SAISで修士号(国際関係論)取得。2003年に衆院選初当選。これまで防衛大臣政務官、総理大臣補佐官、防衛副大臣を歴任。2019年6月に自由民主党に入党。
日本スポーツ協会理事、日本スケート連盟会長。
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