廣瀬俊朗、望月理恵、堀潤が語る「フェアトレード」とは?アンバサダー就任イベントで

「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2022」キックオフイベントが28日、都内で行われ、同キャンペーンアンバサダーの元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗、フリーアナウンサーで株式会社セント・フォース取締役の望月理恵、ジャーナリストの堀潤が登壇した。

写真左より「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2022」キックオフイベントに登壇した廣瀬俊朗、望月理恵 、堀潤

 アンバサダー就任の感想を廣瀬は「スポーツというのはいろんな人に何かを知っていただくきっかけや、入り口のハードルを下げるのにはすごくいいんじゃないか。たとえば試合会場にそういうものがあると、子どもたちが“面白そう、楽しそう、やってみよう”というシチュエーションが作りやすいと思っています」、望月は「フェアトレードは“こんな小さな買い物でいいのかな”と思うようなところからまずアクションを起こすと聞いて、私もやらないよりやってみようと思いました」。

 堀は自身のカンボジア取材の話として「農村部では男性たちは国外に働きに出て、残された女性やお年寄りが集落を守っているが、現金収入がないので病院にかかることもできない。そうした中で日本のNGOが水を確保し、家庭菜園でオーガニックなハーブを栽培する技術を伝え、都市部のお店に卸して現金収入を得られている。そうしたストーリーを知ると、フェアトレードって“一人ひとりが当たり前のように生きられる環境を整えることなんだ”と伝えられる」と語る。

 その後、廣瀬は身近な例として「普段自分たちが使っているボールのフェアトレードを知らなかった」としてラグビーボールを紹介。「手縫いをしないといけないということで、どうしても児童労働が起きやすい環境にあるのがラグビーボール。スポーツの世界からフェアトレードを推進することによって、より多くの人に届けられる。フェアプレーの精神をボールにも、次世代にも広げられれば」と意気込む。

『はずむ!「会話」の作り方』の著書もある望月は、フェアトレードを人に伝える工夫を「自分でちゃんと理解したものを、楽しいと思ったら楽しいと伝えることと、どういう人たちが聞いているのかその先を想像することでより伝わりやすくなる。今回のフェアトレードも、(伝わる)先を考えるところに大きなアクションがあるのかな」と述べた。

 最後に、今日から始められるアクションを問われると廣瀬は「商品を手に取った時にこれはどこからきたのかと同時に、出口も考えたいなと思っているのでどのように循環しているのかが大事。今日は再生ペットボトルで作られ、(着たあとは)ケミカルリサイクルで原料まで戻し、一生サイクルが回るように考えられている会社のTシャツを着てきました」。

 望月は「子どもたちは学校でフェアトレードについて学ぶので、知らないのは上の世代になっている。子どもがいる友だちは“子どもと一緒にアクションを起こしたい”と言っていて、“そのアクションって、商品を手に取って買うだけでいいんだよ”という話をしたんです。私がアンバサダーになることによって、お母さんの友だちたちがフェアトレードについて知ってくれるだけでもアクションなのかな」。

 堀は「遺伝子組み換えの現状を調査しているNGOを取材した時に、びっくりしたのは作る過程において人々が手作業で農薬を使ったりする。そうすると子どもたちの指先が荒れただれて、最終的には人害になってそこに被害者がいるんです。遺伝子組み換えだけを聞くと“諸説ありますよね”“便利だからしょうがないですよね”で終わってしまうのですがそうじゃない。そういう調査や報道している人たちを見かけたら応援してほしい」と訴えた。

「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2022」アンバサダーは登壇した3人に加え、モデルの吉川ひなの、一般社団法人エシカル協会の末吉里花代表理事、エシカルコーディネーターのエバンズ亜莉沙が就任。同キャンペーンは5月1日~31日まで。

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