武尊「試合の2週間前に歩けない、蹴れない状態になり、格闘家としてだけでなく人として普通の生活を送れなくなると思った」と休養を決断【K-1】

最後はファイティングポーズを取った武尊

天心選手との戦いは直接的な戦いだけじゃない戦いもあると思う

 試合後に「心のどこかで悔しいからやり返したいという気持ちもあった」という武尊は「悔しいから試合の日に家に帰った時には試合を見ながら対策を考えて、何がダメだったのか、何が弱かったからダメだったのかを朝まで考えた」と当日、帰宅後の感情を明かした。そして「天心選手はボクシングにいって、階級もこれからもっと変わっていくと思う。僕も100%気持ちが固まっているわけではないので断言はしたくないが、天心選手との戦いは直接的な戦いだけじゃない戦いもあると思う。そういう意味での戦いは一生続いていくんじゃないかと思う」と休養明けの新たなる挑戦で、直接対戦することこそないにしても那須川を超える活躍を見せることで、人生をかけて競い合っていく意欲を見せた。

 また今回の休養という決断については約11年間の激闘でボロボロになった体と心を治すという理由を挙げたのだが、体については拳、腰、ヒザの故障を上げ、心についてはかねてからうつ病とパニック障害と診断されていたことを明かした。

 武尊は「ケガに関しては(渡辺)雅和(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST代表)さんとずっと話をしていた。今回だけでなく2~3年前くらいから腰やヒザが練習でも使えなくなった時期があった。今回の試合前に雅和さん、一緒に練習している人たち、病院の先生だったりと相談した。このままだと生活に支障が出るような怪我でもあったので。決心したのは試合の2週間くらい前に歩けないくらいの状態になった時があって、右の蹴りが一切蹴れない状態で最後の2週間くらいを過ごした。その時にこれを治さないとやりたい戦いもできなくなるし、体調に関しても生活に支障が出てしまう状況になったときに、格闘家としてだけでなく、人として普通の生活を送れなくなるのは良くないと思った。それは自分だけでなく周りにいる人たちにも迷惑をかけることになる。試合前には夜中に病院に運ばれることもあって、自分だけの話じゃないなと思った時に決心しました」と休養という決断に至った経緯を明かした。

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