コツメカワウソの安易なペット化に警鐘 上野動物園で「コツメカワウソのウラのカオ」

来園者向けイベントではコツメカワウソの生態や習性、個人飼育の難しさを紹介

「本当にあなた方は飼えますか?」というところをきちんと伝えたい

 また、ストレスなく運動するためには12平方メートルの広さの水場が必要で、上野動物園では雑菌対策として毎日9000リットルの水を入れ替えている。もしも病気になっても診られる獣医師はほとんどいないという。

 上野動物園の大橋直哉さんは「コツメカワウソは非常にかわいい動物。お客さんの中にも“かわいいなあ”“飼ってみたいなあ”というコメントを発する方もいらっしゃいますが、実際に飼ってしまうと野生の個体にダメージを与えて動物自体を幸せに飼えるかというとすごく難しい。我々としてはカワウソのかわいらしさを伝えつつ、“本当にあなた方は飼えますか?”というところをきちんと伝えたい」と語った。

 イベント「飼育員さんだけが知ってるコツメカワウソのウラのカオ@上野動物園」ではコツメカワウソの生態や習性、個人飼育の難しさを紹介。イベント後にはコツメカワウソのお食事タイムがあり、飼育スタッフが投げ入れたニワトリの頭をバリバリ食していた。