「僕らは10年後もスマホを見てるのか。 課題がWeb3.0の新たなビジネスアイデアになる」國光宏尚(株式会社フィナンシェ 代表取締役CEO)

撮影・小黒冴夏

 海外ではすでに多くの起業家が模索しながらもWEB3に挑んでおり、またもや日本の遅れが指摘されている。

「確かに日本ではまだ規制も多いですが、考えてみればWEB2.0のときだって、日本からGAFAMは生まれなかった。まずは日本の起業家やVCがレベルを上げ、もう一段大きなチャレンジをしていく必要があると思います。僕も政府の意見会に参加していますが、日本政府も、現状の課題認識はほぼできていて、あとはその解決をどの時間軸でできるか。待っていられないという人は、やはり海外で起業してしまうと思う。ただ、日本で起業したことのない人がいきなり海外で起業してうまくいくかという心配はあります。ただでさえWEB3領域はスピードが速いので、とにかく情報感度を高める必要がありますし。いずれにせよ、海外で日本のスタートアップから成功事例が出るかどうか大きな目標になっていくと思います」

 興味があるならまずは実際に参加してみては、と國光氏。

「NFTやトークンを購入すれば日々の値の動きが気になって、自分事としてなぜ変動したのか調べるようになる。ゲームやエンターテインメントのコミュニティーや、DAOに参加してみるのもいい。いまみんな“だおだお”言ってますけど、自分で作ったり参加すると、自律的に動くようになるまでにいかに大変かわかると思う(笑)。そういう、実際の状況や課題をリアルに感じることができると思います。WEB3領域では課題も多く、そのすべてがビジネスアイデアになる。課題をと解決がきちんと見えたタイミングで起業するのがいいと思います」

國光宏尚さんの起業家年表&「その時の1冊」
【1974年】神戸に生まれる
【1991年】高校を卒業。フリーターやバックパッカーをしながら世界各地を巡る。阪神淡路大震災(1995年)を機に海外留学を決意
【2000年】ロサンゼルス・サンタモニカカレッジに入学
【2003年】卒業後、友人だったフジテレビプロデューサーの森谷雄氏が立ち上げた株式会社アットムービーに入社。同年に取締役に就任
【2007年】アットムービーの取締役を退任。株式会社gumiを創業。リアルタイムSNS「gumi」をリリース
【2014年】gumi社にて50億円の第三者割当増資を行う
【2019年 3月】株式会社フィナンシェを創業。「FiNANCiE」ベータ版をリリース
【2021年】
株式会社Thirdverse、株式会社フィナンシェの代表取締役CEOに就任。株式会社gumi Cryptos Capitalのジェネラルパートナーに就任
【2021年 1月】FiNANCiEにてJリーグプロサッカークラブ「湘南ベルマーレ」が国内初のプロサッカークラブトークンを発行
【2022年 1月】FiNANCiEにて日本発のエンタメDAOプロジェクト『SUPER SAPIENSS』スタート
「Web3、メタバース領域で日本発、世界で活躍するユニコーンを増やす」というビジョンを掲げた分散型自律組織「國光DAO」を始動
【2022年 3月】gumi Cryptos Capitalが1億1000万米ドル(約130億円)の資金調達を完了
【2022年 8月】
FiNANCiEにて環境問題解決型の“Web3”プロジェクトが始動

「歴史本」…歴史の本は好きでよく読みますね。塩野七生や司馬遼太郎さんといった日本の有名どころの歴史書や歴史小説をはじめ、中国、欧米、世界各地の歴史の本を読んでいます。
「伝記本」…『スティーブ・ジョブズ』(ウォルター・アイザックソン 著 講談社)はもちろん、有名起業家の伝記本もあらかた読んでると思います。
 起業家にとって重要なことって視座をどこまで上げるか、だと思うんです。下を見て“オレすげー!”となるのか、上を見て“まだまだだな”と思うか。でも疲れたときは往々にして下を見たくなる(笑)。そんなときに歴史書や伝記本を読むと“…とはいえ、桶狭間のときの信長に比べたらそこまでのピンチじゃないな”と思えたりしますから(笑)。
「旬なビジネス本」…すべての理論は陳腐化するので(笑)これといったおすすめは特になくて、その都度、旬なビジネス本を読む感じです。
ベストの1冊は『ONE PIECE』!?…あえておすすめの1冊と言われたら…『ONE PIECE』(作・尾田栄一郎 集英社)。実際『ONE PIECE』には起業家にとっても必要なすべてが詰まっているんじゃないかな(笑)。
“クラウドファンディング2.0”でクリエイターエコノミーを実現
「10億人の挑戦を応援するクリエイターエコノミーの実現」をビジョンに掲げ、ブロックチェーン技術を活用した、NFT事業やトークン発行型のクラウドファンディング2.0 「FiNANCiE(フィナンシェ)」を運営。
 日本の代表的映画監督・堤幸彦監督、本広克行監督、佐藤祐市監督が発起人を務めるエンタメDAOプロジェクト『SUPER SAPIENSS(スーパーサピエンス)』をサポート。同プロジェクトでは「SUPER SAPIENSSトークン」を発行。第1回トークン発行型ファンディング(1月19日~3月16日)を実施し、サポート総額4589万円を集めた。
FiNANCiE【URL】https://www.corp.financie.jp/ 
『SUPER SAPIENSS』【URL】https://supersapienss.com/
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