DOBERMAN INFINITY 「こんな時代に負けんなよ!」東京公演 ライブリポート


「Updating Life」では、SWAYが「ついて来いよ東京!」と叫ぶ。バンドのロックな演奏にも焚きつけられ、会場全体で赤いタオルが振り乱れた。さらにサングラスを外したKAZUKIが〈この世界に正解なんか無いって〉というライムをクールに歌い出す「GOOD DAY」では、メンバー5人が楽し気に手を振りながらパフォーマンス。

 ここで駆け抜けた前半戦の熱量を緩めるように、優しい音が会場を包んで「6 -Six-」へ。それぞれの青春を歌い上げてから、切ないピアノとともにKAZUKIがMCで語る。

「僕たちは間違いなく特別な時代を生きて、今まであったはずの当たり前が、ある日突然なくなる恐怖を感じた人も多いと思います。でも本当は当たり前なんてなかったはず。たくさんの“失ってからじゃないと気づけない大切なもの”を、この時代は教えてくれているのかもしれません。忙しいから、照れくさいから、また今度でいいやーーどうして、あの時たったひと言を惜しんだのだろうと後悔する前に、大切な人に『ありがとう』や『愛してる』を伝えられるのは、今日が最後かもしれないということを忘れないように、この曲を作りました」

 その想いが詰まった「もう二度と」。マイクリレーはGS、P-CHO、KAZUKI、SWAY、KUBO-C、そしてまたKAZUKIという順番で、それぞれの想いが3連符のフロウのなかに滲む。KAZUKIのソウルフルで繊細な表現も光る。しみじみと観客は聴き入っていた。