3年ぶり海外ブースも登場!過去最大の鉱物と宝石の祭典「東京ミネラルショー2022」開幕

「LIBER MINERALS」ブースより雑誌『BRUTUS』にも掲載されたブルーサファイア

 第2会場の3階のCホールでは「LIBER MINERALS」ブースの鉱物標本に注目。バイヤーの工藤晃平さんは、「ただ綺麗な石が好き」という理由で美しい結晶やプロポーションの鉱物標本にこだわっている。鉱物標本には盆栽的な良さがあると語り、世界中の鉱山やその集積地に出向き、現地で情報を集め一つひとつ選んだ鉱物標本には不思議なオーラが。特におすすめは雑誌『BRUTUS』の「珍奇鉱物」特集に掲載されたブルーサファイア。鉱物標本との出会いは宝探しに似ているそうで、これからも全力でアンテナを張って仕入れるという。

いつまで見ていても飽きない「atelier Ruchi」ブースのインクルージョンの入ったルース

「atelier Ruchi」は10月に『美しいインクルージョンの鉱物図鑑』(エクスナレッジ)を出版するなど、インクルージョンの入った石を扱っている。まるで植物や針のような模様が内包された鉱物は、目に見えない隙間に微量の鉱物や空気、液体などが取り込まれてできるという。オーナーの廣澤瑛介さんは「人が一人ひとり違うように、石の内部が違う面白さや自然が作り出す表情が魅力」と語る。本来は不純物であるインクルージョンが作り出す唯一無二の美しさは必見。

インターナショナルゾーン「ASHWINI MINERALS」ブースよりふわふわのオケナイト

 第3会場の4階のDホールは、3年ぶりに海外出展者のブースが復活した「インターナショナルゾーン」。海外のミネラルショーのような雰囲気で、バイヤーが買い付けた石を直接購入できるのがうれしい。インドの「ASHWINI MINERALS」では、うさぎのしっぽのようなオケナイトや真っ赤な炎のようなバナジナイトの鉱物標本が多数。「PRECIOUS GOODS LTD.」ではさまざまな色のフローライトを始め、ジルコン、ガーネット、トパーズなどの鉱物標本が並んでいる。

『パンゲア大陸に生息した生きものたち』のディメドロン全身骨格(レプリカ標本)

 なお、第2会場では『パンゲア大陸に生息した生きものたち』や「合成宝石と人工宝石」の美しさと希少性が学べる展示、第3会場では原石を選んで2つ割りにする人気企画「ジオードクラッキング」の特設コーナーも。

 過去最大規模の「第31回東京ミネラルショー2022」はサンシャインシティ 文化会館 2階 Dホール、3階 Cホール、4階 Bホールにて12日まで。入場料は1000円(中学生以下は無料)で事前販売制。