THE RAMPAGE 長谷川慎と北乃きいのロミジュリ開幕 「見たことがない感じ」

 

 公開された稽古では、新しいロミオ像を美しく体現していた長谷川だが、シェイクスピア作品には初挑戦で、苦労したことも多かったよう。

「シェイクスピアの言葉ってめちゃめちゃ難しいじゃないですか」と、長谷川。「初めて台本を読んだ時にさっぱり分からなくて、正直混乱して。でもその混乱をといてくれたのがアレックスでした。アレックスの台本には英語と日本語のセリフが並べて書いてあって、日本語ではこういう意味だけど、英語では何個も意味があったりして。例えば、ロミオの『ああ』というセリフもパターンが3ー4 個あったりするんです。自分が日本語のセリフに対して困ってるところを、アレックスが全て噛み砕いてくれました。意味が分からずに喋るんじゃなく、自分の中に落とし込みながらセリフを言えるようになったのはアレックスのおかげなのかなと思います」

 ジュリエットを演じる北乃は、黒のジャケットにチョーカーといったこれまでにないジュリエットの姿で登場。本人も「今まで見たことがない感じになっている」という今回のジュリエットは「すごくロックでクールなイメージ」で、「皆さんがイメージする、今まで見ていらした白い衣装のジュリエットに反して、ブラックに赤いチョーカーをしたり。シンガーソングライターの役で、うれしい気持ちや悲しい気持ちを歌詞にして歌ってみたりするシーンもあります。ちょっと芯の強いジュリエットを演じさせていただきます」

 

 ラターは、『ロミオ&ジュリエット』を「世界中で一番有名なラブストーリー」としたうえで、「素晴らしいキャストとアンサンブルの皆さんと一緒にさまざまな美しい表現を作りたい、言葉がなくても本当に感動する作品を作りたいと思いました。今の世界に意味がある物語を作りたかったので、楽しんでいただけたらうれしい」と、笑顔。また、「シェイクスピア作品は、いろいろチャレンジができる。作品をステージにするたびに新しい世界になります。そのスピリッツで頑張りましたので、皆さんにこの世界をシェアするチャンスがあるというのは大変ありがたいです」と話した。

 北乃によれば、「幻想的なダンスで、現代的に描いている」。それによって「このシーンはどういうシーンと、どういうシーンかはっきりとわかるようにムーブメントがついているので、日本語が分からない方が見に来られても楽しんで見ていただける舞台になっています。その辺が新しい演出ですごく面白いなと思います」と、話した。