小山薫堂 日本の「湯道」を語る「フランスは高級ホテルでもバスタブ撤廃の動き」

 

 映画『湯道』の初日舞台挨拶が23日、都内に手行われ、主演の生田斗真、共演の濱田岳、橋本環奈、柄本明と企画・脚本の小山薫堂、鈴木雅之監督が登壇。“湯道”を提唱する小山薫堂が日本の風呂文化の特別さを語った。

 映画『おくりびと』(08)の脚本やご当地キャラ「くまモン」の生みの親として知られる小山薫堂が、日本の風呂文化を追求する道として提唱する「湯道」を完全オリジナル脚本で映画化する注目作。

 冒頭、小山が「ターゲットがけっこう狭いので、気に入った方に何回も“追い炊き”していただくことがヒットのカギかなと。ブルーレイが出たら“かけ流し”をお願いします」と風呂用語にかけて映画をアピール。

 すると生田も「皆さんのひと風呂浴びたような爽やかな笑顔を見ることができて幸せ」、濱田も「お湯のように温かさ」と公開初日に駆け付けた観客に感謝。

「湯道」の家元でもある小山は「この映画で湯道が広まることはうれしいんですけど…あんなこと嘘ですからね?」と劇中で、まことしやかに語られる“湯道の作法”に苦笑しつつ「皆さん、お風呂を当たりまえのように入ってますけど、飲める水を沸かした湯に入るという日本の風呂文化は特別なこと。改めて日々の幸せをかみしめてもらえたら」。

 その後もお風呂トークで盛り上がった一同。橋本が海外ロケで滞在したカナダのホテルのバスタブが「浅くて私くらいしか入れないんじゃないかなと思った」と振り返ると、小山が「ヨーロッパとかは全体的に(バスタブが)浅いですよね。今とくにフランスはSDGsで浴槽を撤廃する動きらしいです。高級ホテルでも、シャワーだけのほうが環境のことを考えているというアピールができるので」と語り「だから、日本のお風呂文化は大切に守らないと。銭湯に行けばSDGsにもつながりますからね」と語っていた。

 映画『湯道』は公開中。

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