ローラースケートとおもちゃのピストル。少年少女の小さな痛みがたくさん詰まった短編映画『Little Pains リトル・ペインズ』を観た【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.19「ハイパー刑事のアルティメット捜査線」が無事に15日からスタートしております。
出演者の中から体調不良の俳優さんが出てしまい12〜14日の公演を中止とさせていただいたのですが、皆様にご迷惑おかけした分を取り返すべく出演者、スタッフ一同奮闘しております。ご興味のある方はぜひ。
では今週も始めましょう。

現在開催中のショートフィルムの祭典、SSFF & ASIA2025。世界各国の映画を短い時間で沢山観れるので、ここぞとばかりに観漁っています。
本日見たのは、コンペティションノミネート作品、イギリスの作品で『Little Pains リトル・ペインズ』。
葬儀場の外で、似た境遇の少年少女が出会うという、もう、ちょっとこれだけで胸をそっと握られるような感覚になるのですが、20分という短い時間の中に、そういう、最近流行りの方じゃない「キュン」が、散りばめられています。
象徴的なのは、ローラースケートと、おもちゃのピストル。
ローラースケートは、車とか遠くへ行きたい願望とか、ピストルは、何かを開放したい気持ちの表れというか「子どもの限界」であり、「可能性」とも、取ることが出来る。
背景に「葬儀」という死の物語が走っているので、その向こうにある、子どもたちの生や未来に、ものすごい奥行きを感じました。
あまり普段気にしない「どこの国で作られたのだろうか」とか、短いからこそ目を向ける余裕ができて、比較もしやすいので、そこから様々な文化や精神、景色などを吸収できるのもいいところ。
今作の「葬儀の最中の子どもたち」という感覚が、まさに日本とリンクするところや、なるほどと差を感じるところなど、インタレスティングな、面白さがありました。
毎年、本当に面白い作品が集まっているSSFF & ASIA。
馬脚が現れるのが怖くてやらないようにしていたんですが、今年は出来るだけ多く観て、グランプリにあたるジョージ・ルーカスアワードの予想でもしてみようかな。
オンラインでもリアルでも、沢山の楽しみ方を自分なりにカスタマイズ出来る、素敵な映画祭なので、是非、皆様も参加してみて下さい。