人を撮る。人生を撮る。ロベール・ドアノー写真展「ドアノーのパリ劇場」写大ギャラリー・コレクションより

2017.04.22 Vol.689
 パリの街角の風景をこよなく愛した20世紀フランス写真界の巨匠ロベール・ドアノー(1912-1994)のオリジナルプリントを展示する写真展。  パリ郊外ジャンティイに生まれたドアノーは、印刷分野の職業学校で石版画の技術を学んだ後、広告デザインのスタジオを経て写真の道に。写真家アンドレ・ヴィニョーの助手に。第二次世界大戦時には苦難の時を過ごすも、戦後はフォトジャーナリズム誌全盛期の潮流に乗り、フリーランスの写真家として活躍。1950年に『LIFE』誌の依頼で撮影された「市庁舎前のキス」は、愛の国フランスを象徴する写真として、撮影されてから60年以上を経たいまもなお、広く世界中で知られている。  本展では写大ギャラリー・コレクションより「こども」「パリ郊外」「街」「物陰のパリ」「恋人たち」「芸術家」の6つのテーマに沿って厳選。  世界的なフォトエージェンシーであるマグナム社より誘いを受けながらも、パリの街で生きる市井の人々とともにあることを選んだドアノー。時代が移り変わっても色あせないその魅力を感じて。

たたずめば、聞こえてくる。片桐功敦 展「SACRIFICE〜福島第一原発30km圏内の花たちが語る言葉〜」

2017.04.08 Vol.688
 Tomio Koyama Galleryの小山登美夫氏監修で、日本の美術のシーンを新しい視点で切り開いていくギャラリーや美術に関わる人に焦点をあてる〈Hikarie Contemporary Art Eye〉。第6弾は、華道家・片桐功教による、福島でのプロジェクトを紹介。  震災から3年目を迎えた2013年の夏、環境省の絶滅危惧2類に指定された希少な在来植物“みずあおい”が福島県南相馬市沿岸部の津波の跡地に咲き乱れたという。華道家として植物と向き合ってきた片桐は、このときから津波の跡地や廃墟、ゴーストタウンとなった街の片すみなど、被災した各地に趣き、そこで花を生け続けた。  一人の華道家が、人が去った場所にどんな思いを託して花を生けたのか。震災から6年目を迎えた今、我々はその情景に何を思うのか。  11日にはオープニングパフォーマンス「フレコニアン紀に咲く花、その言葉」(いけばなパフォーマンス:片桐功敦×ポエトリーリーディング+ラップ:狐火)を実施(18時30分?)。 【時間】11?20時【休】会期中無休【料金】入場無料【問い合わせ】03-6434-1493【交通】渋谷駅直結 渋谷ヒカリエ 8階【URL】 http://www.hikarie8.com/cube/

たたずめば、聞こえてくる。『ruichi sakamoto async 坂本龍一 設置音楽展』

2017.04.08 Vol.688
 坂本龍一の8年ぶりとなる新作アルバム『async』が先日、発売され早くもファンを中心に絶賛が広がっている。実はこのアルバム、「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」という本人の思いをそのままに、リリース以前の視聴やサンプル盤の配布が一切行われず、いっそうファンの想像をかきたてていた。  今回ワタリウム美術館では、「整った環境で音楽と向き合ってもらえたら」という坂本の思いと、本作が映像喚起力の強い音響作品であるという点から、音と映像で坂本の最新作を堪能する展覧会を実施。会場では、5.1chサラウンドを坂本が最も信頼するムジークエレクトロニクガイサイン製スピーカーにて再生。長年のコラボレーターである高谷史郎(空間構成・映像)も参加し、かつてない音楽と映像のインスタレーション空間を出現させる。2階は坂本によるアルバム全曲の5.1chサラウンドMIX視聴と高谷の映像で構成されたメインフロア。3階は、ソロアルバム制作時に多くの時間を過ごした空間を映像で抽象的にとらえ、その空間が持つ環境音とアルバム楽曲の中の音素材を混ぜたシンプルな映像とで構成するインスタレーション空間となっている。さらに4階ではタイ出身の映像作家・映画監督アピチャッポン・ウィーラセクタンとのコラボとなる映像作品を上映する。 【時間】11?19時(水曜は21時まで)【休】月曜【料金】大人1000円、学生(25歳以下)500円【問い合わせ】03-3402-3001【交通】地下鉄 外苑前駅より徒歩8分【URL】 http://www.watarium.co.jp

「所蔵作品展 MOMATコレクション」

2017.03.28 Vol.687
※展示替えあり。前期展示:?4月16日 後期展示:4月18日?5月21日

アートで花を愛でる、春を感じる! Mika Ninagawa「earthly flowers, heavenly colors」展

2017.03.26 Vol.687
 新丸ビルの飲食店ゾーン「丸の内ハウス」では2008年からthe MOTHER of DESIGNと題し、話題のクリエーターの展覧会を行っている。  東京も春爛漫の季節を迎える今回は、写真家、映画監督と多彩な顔を持ち、国内はもとよりアジア、ヨーロッパ各国で活動する蜷川美花の個展を開催。  本展では、蜷川作品の中でも人気の高い「花」のシリーズの最新作を、写真集『earthly flowers,heavenly colors』の中から紹介する。丸の内ハウスの外光が入るホール空間では、透過性のフィルムを使ったインスタレーションを展示。時間帯によって刻々と変化する太陽光が、蜷川作品独特の色彩に、どんな表情をもたらすのか。異なる時間帯に訪れて、その変化を楽しんでみたい。またギャラリースペースでは20点近い最新のプリント作品を展示。蜷川ワールドを体感できる空間が出現する。丸の内エリアで行われる春イベントと合わせて、咲き誇る花の美しさも堪能して。

広がって、伝わって。『花森安治の仕事 — デザインする手、編集長の眼』

2017.03.13 Vol.686
 ドラマ『とと姉ちゃん』のモデルとなった大橋鎭子とともに『暮しの手帖』を手掛けた稀代のマルチアーティスト花森安治(はなもり・やすじ、1911?1978)に迫る展覧会。  1946年3月、花森は大橋鎭子を社長とする衣裳研究所を銀座に設立、新進の服飾評論家としてデビューする。“直線裁ち”という誰もが簡単に作れる洋服を提案した雑誌『スタイル・ブック』が評判を呼ぶが、その後、かねてより計画していた生活家庭雑誌『美しい暮しの手帖』(のちの『暮しの手帖』)を1948年9月に創刊。後に社名も暮しの手帖社へと変更した。  衣食住をコンセプトにしつつも、社会と庶民の暮らしを見つめ続け30年間にわたり一切広告を入れず、雑誌は発行100万部に迫るまでに成長。実は、その表紙画からカット、レイアウト、新聞広告、中吊り広告まで、取材や執筆はもとより、制作から宣伝まですべてを手がけたのが編集長・花森安治だった。  展覧会では花森の足跡を全6章で追う。学生時代の作品や戦時下の仕事にも着目しつつ、『暮しの手帖』編集長として手掛けた多彩な仕事を詳しく紹介するほか、花森が誌面で紹介した日用品や愛用品なども展示。

広がって、伝わって。『TARO賞20年/20人の鬼子たち』

2017.03.13 Vol.686
 日本を代表する芸術家・岡本太郎の没後、その芸術への情熱を継承する新たな才能を発掘すべく創設された岡本太郎記念現代芸術大賞 (2006年に岡本太郎現代芸術賞に改称)、通称“TARO賞”。創設から20年経った現在、TARO賞は現代芸術のアワードとして広く認知され、入選者は実に410名(組)に上る。入選作家の多くが、その後目覚ましい活躍を見せていることも、注目に値する。  本展ではTARO賞20年を記念し、歴代の入選作家20人の作品を一挙展示。出展作家は、字治野宗輝、梅津庸一、大岩オスカール、オル太、風間サチコ、加藤翼、加藤智大、金沢健一、キュンチョメ、斉と公平太、サエボーグ、関口光太郎、天明屋尚、東北画は可能か?、ながさわたかひろ、西尾康之、村井祐希、山口晃、吉田晋之介、若木くるみ。  1996年に84歳で亡くなるまでアトリエ兼住居として太郎が暮らした岡本太郎記念館に“太郎の鬼子”たち20人が一堂に集う。個々の作品から空間全体に広がる、太郎の魂を感じたい。

「UQ HOLDER! 〜魔法先生ネギま!2〜 アニメ化記念〜」 赤松健原画展

2017.03.10 Vol.686
 大人気コミック『A・Iが止まらない!』『ラブひな』『魔法先生ネギま!』など、ラブコメの金字塔として数々の作品を生み出してきた赤松健の原画展が開催される。『UQHOLDER!?魔法先生ネギま!2?』のアニメ化を記念して行われる展覧会で、同作の原画が初お披露目されるほか、これまでの作品や秘蔵の品も展示。サーティ、なる、明日香、雪姫といった各作品のヒロインはもちろん、数多くの女の子が登場して会場を彩る。原画展開催を記念した限定グッズも登場する。赤松健のすべてがここにある! ファン垂涎の原画展だ。

世界的に著名な写真家ライアン・マッギンレーの撮影モデルを3日まで募集中

2017.03.01 Vol.685
 昨年4~7月に東京オペラシティ アートギャラリーで個展を開き、センセーショナルな話題を呼んだ、世界的に著名なフォトグラファー、ライアン・マッギンレー。  マッギンレーがこのたびカルティエのジュエリー コレクション「JUSTE UN CLOU」をテーマとしたアートブックの制作・撮影のために来日。その撮影モデルとして参加可能なモデルを一般?公募している。  このアートブックはマッギンレーによる責任編集のもと、複数のアーティストとのコラボレーションアートブックとして、今年5月にIMA Photobooksより500部限定で刊行される予定。  応募締め切りは3月3日(金)の17時まで。現在IMAのサイト( http://imaonline.jp/whatsnew/20170227justeunclou.html )で受付中。  書類選考を行ったうえ、二次オーディション進出者には6日(月)までにメールで詳細を通知のうえ、8日(水)に都内で二次選考を行う。選考は三次審査まで行われる。

この春、絶対見逃せない! 注目の展覧会『ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力』

2017.02.26 Vol.685
 幕末から明治を生きた絵師・河鍋暁斎(1831-1889)。海外の名コレクションで、その多彩な画業の全体像を一望できる貴重な展覧会。  幼いころに浮世絵師の歌川国芳に入門した暁斎は、その後、狩野派に学び19歳の若さで修行を終了。さらに流派にとらわれずさまざまな画法を習得し、仏画から戯画まで幅広い画題を、ときに独特のユーモアを交えながら、圧倒的な画力によって描き上げた。  本展では、そんな暁斎の多岐にわたる画業を、世界屈指の暁斎コレクションとして知られるイスラエル・ゴールドマン氏所蔵の作品約180点によって紹介。  海外のコレクターたちの注目を集めるきっかけとなったカラスを題材にした作品から、生き生きと、ときにコミカルに動物たちを描いた作品、大きな転換期を迎えた幕末明治にありながら冷静なまなざしで西洋文化を題材に取り入れた作品など、その観察眼や表現の豊かさは、時代や国を超え人々を魅了する。さらに、七福神や如来などの神仏や百鬼繚乱の物の怪など、祈りや神秘の世界を題材とするときも、そこには暁斎ならではの視点や表現が見て取れる。

この春、絶対見逃せない! 注目の展覧会『草間彌生 わが永遠の魂 』

2017.02.26 Vol.685
 世界を舞台に活躍する、日本の代表的前衛芸術家・草間彌生。その全貌に迫る、国内で過去最大級となる大規模個展を開催。  草間彌生(1929年?)はコック内での活動を経て1957年に渡米。巨大なカンヴァスを小さな網目状のストロークで埋め尽くし、男根状の突起を家具などにびっしり張り付けたソフト・スカルプチュアや、一切の構成を排除したモノクロームのネット・ペインティング、そしてハプニングと呼ばれるパフォーマンスなど、先駆的な作品を次々と発表し、注目を集めた。  体調を崩し1973年に帰国するも、入院生活を送りながら活動を再開した草間は、その後、水玉、ネット、男根状の突起などの従来のモチーフを大胆に再解釈し、具象的なイメージと組み合わせた色彩豊かな作品を生みだしたほか、新たなジャンルやコラボレーションも行い作品世界をさらに広げた。  本展は、過去最大級の個展として、初期から最新作まで総数約270点を展示。草間のアイコン的モチーフかぼちゃの巨大なオブジェ(撮影可)、日本初公開となる集大成的シリーズ『わが永遠の魂』など、見どころ満載。

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