SearchSearch

「千代田芸術祭 2011」

2011.08.29 Vol.522

3331 Arts Chiyoda 9月3日(土)〜9月19日(月・祝)

 誰でも参加できるオープンなフェスティバル「千代田芸術祭 2011」が再スタート。

 展示部門「3331 アンデパンダン」は、第1回開催となった昨年度は平面作品を中心に約350点の作品が集結。通常アンデパンダンとは出品に優劣をつけない無審査方式の展覧会を指すが、3331ではスカラシップ制度を設け作家の支援を行っている。会期中に行われる人気投票なども審査の結果に反映されるので、興味を持った作品に投票してみては。

 他、ダンスやバレエなど身体表現を使った作品が集まるステージ部門「おどりのば」、ブックやアートなどのブースが並ぶマーケット部門「Whole Arts Market」など、新たな企画も加わる。

 お祭りに出かけるような気分で美術作品を満喫できるアートの祭典だ。

 【時間】12〜19時(最終日は18時まで) 【休】火曜 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-6803-2441 【交通】地下鉄 末広町駅4番出口より徒歩1分 【URL】http://www.3331.jp


レオ・ルビンファイン 傷ついた街

2011.08.22 Vol.521

東京国立近代美術館 開催中〜10月23日(日)

 2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件は、新しい世紀を迎えた世界に深い影を投げかけた。写真家レオ・ルビンファインは、アメリカ同時多発テロ事件の数日前に世界貿易センタービルからわずか2ブロックしか離れていない新居に引っ越したばかりだった。この未曽有の事件を間近で体験したルビンファインが、この出来事と向き合うためにカメラを向けたもの…それは一連の事態そのものではなく、世界各地の都市で街を行き交う人々の表情だった。ニューヨーク、ロンドン、モスクワ、東京…ルビンファインは近年テロ事件の起きた世界各地の都市を訪ね、街ゆく人々をストリートスナップの手法で撮影。その表情に浮かぶ陰影を通して、テロリズムが人々の内面に残した「心理的な傷」を見つめる。

【時間】10〜17時(金曜は20時まで・入館は閉館30分前まで) 【休】月曜(9/19、10/10は開館)、9/20、10/11 【料金】一般420円 大学生130円 【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル) 【交通】地下鉄 東西線竹橋駅 1b出口より徒歩3分 【URL】http://www.momat.go.jp


草間彌生 ボディ・フェスティバル in ’60s 展

2011.08.08 Vol.520

ワタリウム美術館 開催中〜11月27日(日)

 世界中のアーティストに大きな影響を与えた、草間彌生の60年代の作品を中心に紹介する展覧会。

 1957年に渡米した草間は、シアトルを経由しニューヨークを拠点に活動。1973年に帰国するまでの16年間、彼女は世界各国で精力的に作品を発表し、多くのアーティストたちに多大な影響を与えた。水玉、ソフト・スカルプチュア、ハプニング…60年代、草間が生み出した表現の数々に、今なお新鮮な衝撃を受けずにはいられない。

 本展では、当時の貴重な映像作品を国内で初めて無修正オリジナルバージョンで上映する他、立体作品、インスタレーションなども展示する。

【時間】11〜19時(水曜は21時まで) 【休】月曜(9/19、10/10は開館) 【料金】大人1000円 学生800円 (期間中、何度も使えるパスポート制) 【問い合わせ】03-3402-3001 【交通】地下鉄 銀座線 外苑前駅より徒歩8分 【URL】http://www.watarium.co.jp


家の外の都市(まち)の中の家 Tokyo Metabolizing 第12回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展帰国展

2011.07.25 Vol.519

東京オペラシティアートギャラリー 開催中〜10月2日(日)

 世界的に活躍する、日本の建築家3組―アトリエ・ワン、西沢立衛、北山恒が“都市の中の家”を考える。第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館で行われた「Tokyo Metabolizing」の帰国展となる展覧会。

 彼らが示すのは、いずれも東京という都市の中に計画され、敷地と周辺の条件をふまえながら、まわりとつながりを持とうとする建築。本展では、アトリエ・ワンの〈ハウス&アトリエ・ワン〉、西沢立衛の〈森山邸〉を実物の約1/2サイズで制作。また、東京展独自の企画としてコミッショナー・北山恒の〈祐天寺の連結住棟〉も展示する。独自の建物の集合体である大都市・東京のなかで、個を保ちながら都市とつながりを持つ家を紹介する。

【時間】11〜19時(金土は20時まで・最終入場は閉館の30分前まで) 【休】月曜(祝日の場合は翌火曜)、8/7(日・全館休館日) 【料金】一般1000円、大・高生800円、中・小生600円 【問い合わせ】03-5353-0756 【交通】京王新線 初台駅東口下車 徒歩5分以内(東京オペラシティビルに直結) 【URL】http://www.operacity.jp/ag/


金子富之展「妖怪実体化」

2011.07.18 Vol.518

ミヅマ・アクション 7月21日(木)〜8月13日(土)

「遠野物語」などを育んだ東北の土地がもつ空気にひかれ、同地に渡って活動を続ける若手作家・金子富之の個展。

 金子の主な題材は、妖怪や精霊といったミステリアスで土俗的な存在。作品のなかにあって、圧倒されるほどの存在感を放つ彼らは、ファンタジーやメタファーという言葉で片付けられるものではない。神秘性だけでなく、ときには親近感や懐かしさすら感じることがあるのは、誰の心にも彼らが存在するせいなのかもしれない。

 ミヅマ・アクションでの初個展となる今展では、これまでの代表作の一部から最新作、ドローイングまで自身の妖怪観により表現した多数の絵画作品で壁を埋め尽くす。

 また、ミヅマ・アクションは、今回の展覧会と8月末予定のイベントを持って中目黒のスペースを閉じる予定。

【時間】12〜18時 【休】日月祝 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3793-7931 【交通】東急東横線・日比谷線 中目黒駅より徒歩3分 【URL】http://mizuma-art.co.jp


「金魚養画場 品評会」

2011.07.11 Vol.517

西武渋谷店 オルタナティブスペース 7月13日(水)〜8月7日(日)

 升の中でゆらゆらと泳ぐ金魚…と思いきや、なんとそれは描かれたもの。自身を“金魚養画場主”と称する深堀隆介の作品は、タライや升などの器に樹脂を流し込み、その上にアクリル絵具で金魚を描くという独特なもの。10年間、金魚を描いてきた深堀いわく「どこに金魚が泳いでいるか、どう泳ぎたいか、自分自身が金魚になった気持ちで描く」のだという。そうして命を吹き込まれた金魚たちは、絵だと分かっていても、ゆらゆらと水中でたゆたっているようにしか見えない。描かれた金魚が、さまざまな器で涼しげな光景を生み出す…この不思議な感覚を体験して。

 B館5階では、12日より8月8日まで物販会「金魚養画場 小物産展」を開催。8月発売予定の初作品集が先行販売される(23日15時より出版記念サイン会を開催)。

【時間】10〜21時(日祝は20時まで※電力事情により変更あり) 【休】会期中無休 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3462-0111(代表) 【交通】渋谷駅 徒歩3分 西武渋谷店B館8階 【URL】http://www.seibu.jp/


30名の写真家が撮りおろすペンタックス645D作品展「Love&Hope」 Part III ―カメラグランプリ2011大賞受賞記念―

2011.07.04 Vol.516

ペンタックスフォーラム 7月6日(水)〜18日(月)

 東日本大震災による被災地への想いと、復興への願いを込め「Love&Hope」と題し、30名の写真家がペンタックス645Dで撮り下ろした作品を、大型プリントにして展示する写真展。カメラグランプリ2011大賞受賞、およびペンタックスフォーラム拡張リニューアルオープンを記念した写真展の第3弾。パートIIIでは、パートI、IIで紹介したクリス・ウィルソンや竹内敏信ら20名に、新たに各ジャンルの第一線で活躍するプロ写真家10名の作品を加え、計30点の展示となる。今回新たに加わるのは、レナート・ニルソン賞を日本人で初めて受賞した昆虫写真家の栗林慧や、世界の子供たちの姿を撮り続ける田沼武能など。

【時間】10時30分〜18時30分(最終日は16時まで) 【休】火曜 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3348-2941 【交通】地下鉄 大江戸線「都庁前駅」A1出口 より徒歩約1分 新宿センタービルMB ペンタックス スクエア内 【URL】http://www.pentax.jp/forum/


フレデリック・バック展

2011.06.27 Vol.515

東京都現代美術館 7月2日(土)〜10月2日(日)

 世代や国を超えて愛されるベストセラー絵本、アニメーションの「木を植えた男」でも知られる、フレデリック・バックの世界に迫る展覧会。1924年にフランス・ザールブリュッケンに生まれたフレデリック・バックは、カナダ・モントリオールに移住後、50年代からラジオカナダに就職。イラストやデザインの仕事に携わり、同社にアニメーション部門が設立された後9つのアニメーション作品を制作。80年代に「クラック!」「木を植えた男」でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した。

 展覧会では、アニメーション「木を植えた男」の映像をはじめ、制作したアニメーション、原画や初期のドローイングなど、約1000点の作品を展示。多彩なスタイルを持ち、テーマによって伝え方や描き方を変え“大切なこと”を語り続けるその才能に、改めて触れることができる。また、神保町シアターでも7月2日より代表作4本を上映する。

【時間】10〜18時(入場は閉館の30分前まで。8、9月の土曜日は20時まで開館) 【休】月曜(7/18、8/15、22、29、9/19、26は開館。7/19は休館) 【料金】大人・大学生1200円 中高生900円 小学生600円 【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル) 【交通】地下鉄 清澄白河駅B2出口より徒歩9分 【URL】http://www.ntv.co.jp/fredericback/


「ジャレッド・マンコーウィッツ 写真展 ローリング・ストーンズ 1965-1967」

2011.06.20 Vol.514

TRAUMARIS|SPACE 開催中〜7月3日(日)

 1967年の間、そのオフィシャルフォトグラファーを務めた英国人写真家、ジャレッド・マンコーウィッツの写真展が開催中。

 アルバムジャケットにも使用された、この有名な写真は「Between The Buttons」をレコーディングしていたある日の明け方、ジャレッドのふとした思いつきで、近くの公園で撮影されたものだとか。ドイツで出版された彼の写真集には、この写真の別カットの他にも、亡きブライアン・ジョーンズを含む5人のメンバーがくつろいだ表情を見せるプライベートショットや、ステージング、セッションの様子など、貴重な写真が収録されている。

 本展では60年代という時代の空気と、ストーンズの貴重な姿をヴィンテージプリントで楽しむことができる。

【時間】16〜24時(日曜は14〜22時) 【休】月曜、祝日 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-6408-5522 【交通】JR 恵比寿駅東口から徒歩6分 NADiff A/P/A/R/T 3F 【URL】http://www.traumaris.jp


塚原琢哉写真展 The Garden

2011.06.13 Vol.513

ストライプハウス 6月17日(金)〜30日(木)

「黒いマドンナ」や 「廃墟の重工業地帯『シレジア』」など、悲劇の歴史を持つポーランドを通して、戦争と平和を問う作品でも知られる写真家・塚原琢哉が、日常の“小さな緑”に目を向けた、注目のシリーズ。

 塚原が“ガーデン”と呼ぶ被写体は、路地裏や軒先にある鉢植えたち。誰もそれらを“庭”とは呼ばないかもしれないが、写真の中で生き生きと芽吹き、花を咲かせる植物たちは確かに、聖域にも似た、侵しがたい空間を作り上げている。負の遺産を取材し続ける写真家が、路地裏の鉢植えに見出だす春夏秋冬の美しさ。そのまなざしは優しく、深い。下町の路地裏、家々の軒先で、我が子のように目を細めながら鉢植えに水を巻く老人たち。彼らにとっては塚原が呼ぶ通り、まぎれもなく“園”なのだ。

【時間】11時〜18時30分 【休】日 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3405-8108 【交通】地下鉄 六本木駅3番出口より徒歩4分 【URL】http://striped-house.com


名和晃平─シンセシス

2011.06.06 Vol.512

東京都現代美術館 6月11日(土)〜8月28日(日)

「Cell」という概念をもとに、先鋭的な的な彫刻・空間表現する気鋭の作家・名和晃平。今回、公立館初の大規模個展が開催される。

 透明の球体で覆われたシカ。泡に包まれ原型がぼかされた物体。名和は、ビーズやプリズム、発泡ポリウレタン、シリコーンオイルなどを、感覚や思考のメタファーとして扱い、デジタルとアナログの間を揺れ動く身体と知覚、感性のリアリティーを表現する。鑑賞者が“表皮”の質を通して対象をリアルに感知、認識しようとすることに注目した名和は、その表現領域をさらに広げ続けている。

 本展では、国内外での評価をふまえ、BEADS、PRISM、LIQUID、GLUE、SCUM、DRAWINGなどこれまで発表してきたカテゴリーに加え、新たな展開も紹介。

 近くで見たり、遠くで見たり。「セル」と「全体」を凝視して、名和作品の根幹に触れてみて。

【時間】10〜18時(入場は閉館の30分前まで) 【休】月曜(7/18、8/15・22は開館。7/19は休館) 【料金】一般1100円 大学生・65歳以上800円 中高生600円 【問い合わせ】03-5777-8600 【交通】地下鉄 清澄白河駅B2出口より徒歩9分 【URL】http://www.mot-art-museum.jp/koheinawa/


Copyrighted Image