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「ジパング展−31人の気鋭作家が切り拓く、現代日本のアートシーン。−」

2011.05.30 Vol.511

日本橋高島屋 8階ホール 6月1日(水)〜6月20日(月)

 日本の現代美術の魅力を世界に向けて発信し、日本人自身にもその魅力を再確認してほしい。そんなメッセージを込めて企画された、注目の展覧会。日本美術の巨匠たちを紹介してきた老舗・高島屋での開催となることも、注目を集めそうだ。

 出展作家は、会田誠、鴻池朋子、束芋、天明屋尚、山口藍、山口晃など、総勢31名。国内はもちろん、海外でも評価を得ている作家も多数参加しており、日本の現代アートシーンで活躍する作家たちの作品を、一度に鑑賞できるまたとない機会となっている。その魅力に触れながら、日本の現代美術の魅力を再認識してみては。

【時間】10〜20時(最終日は18時まで・入場は閉場の30分前まで) 【休】会期中無休 【料金】一般800円 大学・高校生600円 【問い合わせ】日本橋高島屋:03-3211-4111 【交通】地下鉄 銀座線・東西線 日本橋駅 B1出口すぐ 【URL】http://zipangu.org/


藤堂良門 展 7000 Basalt

2011.05.23 Vol.510

アートフロントギャラリー 開催中〜6月12日(日)

 デュッセルドルフを拠点に制作を続けるアーティスト、藤堂良門の新作個展。かつてヨーゼフ・ボイスが1982年のドクメンタ7において7000本の樫の木を植え、7000個の玄武岩を置いた「7000 Eichen(7,000本の樫の木プロジェクト)」を想起させる展覧会タイトルから伺えるように、本展では、ボイスのように社会との関係性の中で芸術を実践しようとする藤堂の作品性に触れることができる。

 今回の展覧会では、ドローイング作品を日本で初めて展示する他、本の間にガラスをはめ込んだ作品も展示。藤堂作品では、積層ガラスを間に挟んだ作品群がよく知られているが、本と石、物質は違えど一貫したコンセプトを見てとることができるはず。

 ガラスを通して見える世界に、手を伸ばしたくなるとき、鑑賞者と作家、そして社会はつながるのだ。

【時間】11〜19時 【休】月曜 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3476-4869 【交通】東急東横線 代官山駅 より徒歩 5分 【URL】http://artfrontgallery.com


岡本太郎生誕100年企画展『顔は宇宙だ。』

2011.05.16 Vol.509

パルコファクトリー 5月20日(金)〜6月20日(月)

 岡本太郎生誕100年を迎える今年、各地で岡本太郎の関連企画が開催されている。本展では、岡本太郎の膨大な作品の中から“顔”をモチーフとした作品にフォーカス。岡本太郎の世界を新しい切り口で見せる。

 出展作品は、岡本太郎の絶筆となった未完成作品「雷人」や、現在、渋谷駅連絡通路に常設展示されている「明日の神話」の姉妹作品「豊饒の神話」原画の他、油彩作品、オブジェやチェア、スツールなどの立体作品など。

 また「豊饒の神話」を渋谷パルコパート1・オルガン坂壁面にウォールペイントで表現。完成までの過程も鑑賞できる。

 また同館特設会場(パート1・B1F)では、「万博 TAROコレクション」と題して、岡本太郎と大阪万博をテーマにした展示や関連グッズを販売する。

【時間】10〜21時(最終日は18時まで・入場は閉館の30分前まで) 【休】会期中無休 【料金】一般300円 学生200円 【問い合わせ】03-3477-5873 【交通】渋谷駅 徒歩5分 渋谷パルコ パート1 6F 【URL】http://www.parco-art.com


木村了子展「楽園」

2011.05.09 Vol.508

ミヅマ・アクション 5月11日(水)〜6月4日(土)

 今どきのイケメン男子を鑑賞できる日本画!?  古典的な東洋画の風景の中に、西洋の王子様やターザン、人魚といったファンタジーの世界の美男子を描き、そのユーモアと独創性で注目される木村了子の作品展。

 美術史上、女性から男性への性愛を主題とした作品が少ないことに疑問を抱いていたという木村。彼女が描くのは“男性”でもなく“少年”でもない、その間にあって繊細なエロティシズムを放つ“男子”だ。しかし彼女は、自身も夢想する男子への性愛を、あくまで客観的立場から表現する。ドライとウェットが絶妙に交錯した視点から生まれる独特なユーモアは、木村作品の大きな魅力の1つ。

 今回、展示される「男子楽園図屏風」もまた、そんな木村ワールドを堪能できる大作だ。

【時間】12〜18時(土曜は19時まで) 【休】日月祝 【料金】入場無料 【問い合わせ】03-3793-7931 【交通】東急東横線・日比谷線中目黒駅より徒歩3分 【URL】http://mizuma-art.co.jp


ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー

2011.04.25 Vol.507

東京オペラシティ アートギャラリー 開催中〜6月26日(日)

 現代の写真表現の第一線で、国際的にも活躍して注目を集めている日本人写真家・ホンマタカシ。今回、美術館では初めての個展とあって、注目したい展覧会だ。

 ロンドンで先鋭的なカルチャー誌『i-D』で仕事をし、写真の可能性に触れたというホンマタカシは帰国後、雑誌メディアを中心に活動を続けながら、自身の作品をまとめ、99年には写真集『東京郊外』で、木村伊兵衛写真賞を受賞した。

 美術館での初個展となる今回は、美術館の空間に応じたセレクションでホンマタカシの活動を伝える。

【時間】11〜18時(最終入場は閉館30分前まで) 【休】月曜(5/2は開館) 【料金】一般1000円、大・高生800円、中・小生600円 【問い合わせ】03-5353-0756 【交通】京王新線 初台駅東口より徒歩5分以内(東京オペラシティビルに直結) 【URL】http://www.operacity.jp/ag/


ヘンリー・ダーガー展 アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く「非現実の王国で」

2011.04.18 Vol.506

ラフォーレミュージアム原宿 4月23日(土)〜5月15日(日)

 アメリカン・アウトサイダー・アートの代表的作家ヘンリー・ダーガーの、謎めいた実人生に迫る注目の展覧会。

 1973年、家族も友人も無くひっそりと生きてきた老人が生涯を閉じた。しかしその後、彼のアパートから発見された作品が世界中のアート界に衝撃を与えた。それは、子供を奴隷として虐待する男たちに立ち向かう7人の美少女姉妹の戦いを、数百枚の挿絵と1万5000ページを超える原稿によって綴った壮大な夢想物語だった。作品の他、自叙伝と本邦初公開となる遺品などを合わせて紹介し、最新の研究成果のもとヘンリー・ダーガーの実人生と『非現実の王国で』を解き明かすことを試みる。

【時間】11〜20時(最終日は18時まで) 【休】会期中無休 【料金】一般 800円 学生 600円 【問い合わせ】03-3475-0411 【交通】地下鉄 明治神宮前駅 5番出口より徒歩1分 【URL】http://www.lapnet.jp


フレンチ・ウィンドウ展

2011.04.11 Vol.505

森美術館 開催中〜7月3日(日)

 フランスで最も権威ある現代美術コレクターの団体「ADIAF」が主催する「マルセル・デュシャン賞」の10周年を記念して開催される展覧会。「デュシャンの窓」「窓からの眺め」「時空の窓」など“窓”をテーマとした5部構成で、同賞のグランプリ受賞作家と一部の最終選考作家、さらにデュシャン本人を含む、28名の作品を一挙公開する。作者の世代や文化背景、ジャンルもさまざまな作品たちから、“フランス現代アートの今”を体感できる。現代美術の先駆者として知られるマルセル・デュシャンを称える賞で注目された作品だけに、いずれも独創的でイマジネーションにあふれた作品ばかり。

 また、会場では作品を飾ったコレクターのアパルトマンを再現。作品がコレクターの日常にどのように融合しているかを見ることができる。

【時間】10〜22時(火曜は17時まで・入館は閉館時間の30分前まで) 【休】会期中無休 【料金】一般1500円 高校・大学生1000円 4歳〜中学生500円 【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル) 【交通】地下鉄 日比谷線 六本木駅徒歩0分(コンコースにて直結) 六本木ヒルズ森タワー 53階 【URL】http://www.mori.art.museum


生誕100年 岡本太郎展

2011.04.04 Vol.504

東京国立近代美術館 開催中〜5月8日(日)

 岡本太郎(1911-1996)の生誕100年を記念して、現在開催中の展覧会。その代表作を一堂に集め、岡本太郎がめざしたものの今日的意義を探る。

 没後の再評価では、見る者に“元気をくれる”ようなポジティヴなパワーが取り上げられがちだが、本展では、生前さまざまな既成概念に「否」を突きつけた、太郎の“対立”に着目。岡本太郎が立ち向かった相手を7つの章に分け、苦闘の中から生み出された作品約130点を紹介する。時代を超えて人々にエネルギーを与える太郎作品。そのパワーがどこから生まれるのか、感じることができるかもしれない。

【時間】10〜16時(入館は閉館30分前まで) 【休】月曜(4/4、5/2は開館) 【料金】一般1300円 大学生900円 高校生400円  【問い合わせ】ハローダイヤル:03-5777-8600 【交通】地下鉄 東西線 竹橋駅1b出口より徒歩3分 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー 【URL】http://taroten100.com


アイ・ラブ・アート 11 ハートビート展 時代にキスして

2011.03.28 Vol.503

ワタリウム美術館 開催中〜4月17日(日)

「ハートビート(鼓動)」をテーマに、ワタリウム美術館の現代美術コレクションから14人のアーティストの作品を紹介する展覧会。国内外のコレクション作家14人の作品に加え、特別出品として坂本龍一氏の音楽を交えて、アーティストたちの心の鼓動を届ける。会場では、1991年に発表された坂本龍一のアルバム『heartbeat』より「heartbeat」「Song Lines」などの5曲に加え、デヴィッド・シルビアンのバージョン「heartbeat (Tainai Kaiki II)」が流れる。

 展覧会は3つの章で構成。第一章「時代のハートビート」では河原温やアンディ・ウォーホルら、第二章「時代のポエム」ではルネ・マグリットやマルセル・ブロータスら、第三章「無限のリズム」ではソル・ルウィットらの作品、96点を展示する。

 時代と関わりながら社会の鼓動となったもの、その鼓動で新たな神話を生んだもの、時を超えて鼓動を響かせるもの…。アーティストたちのハートビートを感じとって。

【時間】11〜19時(水曜は21時まで) 【休】月曜 【料金】大人1000円 学生800円(期間中、何度も使えるパスポート制) 【問い合わせ】03-3402-3001 【交通】地下鉄 銀座線 外苑前駅より徒歩8分 【URL】http://www.watarium.co.jp


山田郁予展「絶対、一生、金輪際」

2011.03.28 Vol.503

ミヅマ・アクション 3月30日(水)〜4月30日(土)

 トレーシングペーパーにオイルパステルで人物を描きつけ、強烈な印象を残す絵画を制作する作家、山田郁予の展覧会。

 本展では、初製作となる自作自演の映像作品や、言葉を使った作品を併せて発表する。

 山田は、作品を発表をしながらも「誰にも見られたくない」という矛盾を持つという。山田は、外界との関わりを拒否して、自分の殻の中に抱え込んだ強い葛藤をアートとして表出させる。トレーシングペーパーにオイルパステルで描かれた繊細な作品を、粗雑なほど無造作に展示する。その様はまるで、激しさと儚さが混在した作家の内面を表しているかのよう。見る者に強烈な印象を与えるのは、その作品がパーソナルな地点から生まれているようでいて、“引きこもり”や“無縁”という言葉が蔓延する日本の現代社会の負の部分を象徴しているように見えるからなのかもしれない。

【時間】11〜19時 【休】日月祝 【料金】入場無料 【問い合わせ】 03-3793-7931 【交通】東急東横線・日比谷線中目黒駅より徒歩3分 【URL】http://mizuma-art.co.jp


レンブラント 光の探求/闇の誘惑

2011.03.21 Vol.502

国立西洋美術館 開催中〜6月12日(日)

“光と影の魔術師”“明暗の巨匠”と称えられる、17世紀のオランダ美術を代表する画家、レンブラント・ファン・レイン(1606-1669)。オランダ・アムステルダムのレンブラントハイスの協力のもと、アムステルダム国立美術館、大英博物館、ルーヴル美術館などが所蔵する世界中の重要なレンブラント作品が集結。レンブラントの明暗表現を考察する上で重要な役割を演じた版画と絵画の、初期から晩年にいたる作品までを通して、レンブラントがどのように明暗表現に取り組んだかをたどる。レンブラントがなぜ版画に和紙を使ったか、などレンブラントの時代の日蘭交流の一端が垣間見えるのも興味深い。生涯にわたって探求を続けた、巨匠の努力と情熱をも感じとることができる展覧会。

【時間】9時30分〜17時30分(入館は閉館の30分前まで) 【休】月曜(3/21、5/2は開館)、3/22 【料金】一般1400円 大学生1100円 高校生600円 【問い合わせ】ハローダイヤル:03-5777-8600 【交通】JR上野駅下車(公園口出口)より徒歩1分 【URL】http://www.ntv.co.jp/rembrandt


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