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格闘家イケメンファイル Vol.3 反逆のプリンス HIROYA(ひろや)

2014.07.05 Vol.621

 15歳で格闘家としてプロでビュー。“最強の15歳”“魔裟斗2世”と呼ばれ、一躍注目の選手に。そんな天才少年誕生のきっかけは…。

「3歳から空手を始めたんですが、実は小さいころすごく泣き虫で、父親が強くするために僕を連れて行ったのがきっかけなんです。空手をやっていた時は、本当に泣く泣く道場に行っていた(笑)。でも父親が趣味でキックボクシングをやっていて、それを見に行っているうちに、空手より楽しそうだなと思い、9歳からキックボクシングを始めました。空手は子ども同士がみんな仲良くやっている感じだったんですけど、キックボクシングはジムにプロの選手がいて、かっこいいなっていうあこがれですね。それで15歳の時にトップの格闘家しか出られないK-1という大きな大会でデビューしました。中学校3年生の2月にアマチュアとして出場して、4月に初めて横浜アリーナにプロと同じルールで出場したんですが、何が何だか分からなかった(笑)。出ている選手がみんなテレビに出ているような有名な選手だったので、その中に混じってやることの緊張と夢の舞台にいるワクワクで。その試合は1RでKO勝ちでした。勝ったこともですし、ずっと魔裟斗さんにあこがれていたので、格闘家としての道が切り拓かれたような感じがして、ものすごくうれしかったのを覚えています」

 その後海を渡り海外に武者修行へ。

「高校の3年間はタイに行って、インターナショナルスクールに通いながらムエタイのジムで、格闘技をやっていました。ですから、自分はムエタイが主のキックを多用したスタイルですね。日本でまず軸があって、タイに行ったので、練習環境の変化に戸惑う事はありましたが、空手とキックボクシングとムエタイがいい状態でミックスされたような気がします。今もタイ人のトレーナーが来て、一緒にやっているんですけど、すごく波長があいますよね。格闘家としての形成にプラスになっていると思いますし、タイに行って良かったと思っています」

 そのタイのトレーナーと目指すのが、7月13日(日)に後楽園ホールで行われる「Krush.43」。この大会でHIROYAは防衛戦にのぞむ。

「15歳でデビューして、今22歳なんですけど、やっと今年の3月にチャンピオンになりました。7月はいよいよ初防衛戦になります。チャンピオンになってもちゃんと防衛していかないと価値が上がらない。というか、負けたらチャンピオンになった意味もなくなると思っています。今度の対戦相手も強い選手ですが、1ミリも負けると思っていないので、今からどう倒すかしっかり考えて行きたい。このKrushのチャンピオンがゴールではないので、その先に進むために絶対に勝ちます。今現在、4回連続KO勝ちをしているので、その記録も伸ばしていきたいです」

 ゴールはどこ?

「今はKrushで試合をして、今後もKrushや、オファーがあればどこかほかのところにも参戦するかもしれませんが、そういう目標以外に自分はヒーローになりたい(笑)。今は子どもたちが“あんなふうになりたい!”って目指す明確なものが格闘技にはない気がする。僕が魔裟斗さんにあこがれたように、今度は自分が先頭に立って、子どもたちにとってのヒーローになりたいと思いますね」

 そんなに熱くさせる格闘技の魅力とは?

「男って強さが大事だと思うんです。強さがあることによって弱さも知れる。人を守るのって、強くないとできないことですし。殴り合いが強いというのも大事ですけど格闘技はそれだけじゃない。きつい練習に耐えて、耐えて気持ちもすごく強くなっていく。そういうことが一番シンプルに感じられるのが格闘技だと思います」

男には強さが大事だというHIROYAだが、女性に求めるものは。

「格闘技にある程度理解がある人がいいですよね。試合前なんて特に自分のことでいっぱいっぱいなので、そういうことを大きな心でサポートしてもらえれば。ピリピリしたり、減量中なんかは特にそれだけに集中してしまいますから、それを理解して、広い心で受け止めてくれる人。ただ、格闘技にすごく詳しければいいかといったら別にそうでもない。一生懸命に勉強してくれるのはうれしいけど、あまりに詳しくなりすぎて、格闘技のことで何か言われたり、ダメ出しされたりしたら頭にくるかも(笑)。ある程度、理解していただけたら(笑)。モデルの香里奈さんとか素敵だと思います」

 格闘技、Krushの魅力は?

「とにかくKrushは、激しくて熱い試合が多い。でも見ていてシンプルで分かりやすく、ボクシングのように長くないし、スピード感があるので、詳しくない人でも十分楽しめると思います。ルールも難しくないから、格闘技に興味がない人でも勝敗が明確に分かるし、はっきりしていて気持ちがいい。生で見たら絶対ハマると思うので、一度足を運んで見てほしいですね」

ダイノジ 大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第4回 ブレる自分を楽しむマイブーム

2014.07.03 Vol.621

 突然ですが、みなさんはホテルに泊まる時、何を一番重要視しますか? 僕は大浴場があることです。最近のビジネスホテルは、大浴場があるところがすごく増えているので、とにかく地方に行く時は風呂を最優先にホテルを選びます。20代は遊び。後輩に総力を挙げて、女性をセッティングしてもらったりして、地方でどれだけ楽しく遊ぶかっていうのにエネルギーを費やしていた(笑)。そして30代は食。その土地にあるおいしいものを食べるため、事前に自分で調べて食べ歩いていました。それが3年ぐらい前からは風呂に変わってきた。炭酸泉とか露天とかサイコーですね。ホテルについていない場合は近くの家族温泉みたいなところを調べて行くんです。そして風呂から出たら野菜ジュースを飲む。これが至福の時(笑)。そんな風に年をとると、大事なものの順位が変わってくる。それが今、楽しくて仕方がないんです。

 例えば昔だったら、1人1万円以上のものを食べるのを躊躇していたんですけど、最近は進んで食べに行く。ラジオを聴いてくれている人がそういう話を聞いて、たまにはおめかししてそういうところに行ってみたいなって感じてほしい。節約も大切ですけど、たまにはそういうことをしてみようっていうのを意識してやり始めました。 

 洋服も今まではラフな格好が多かったんですが、襟のついたものやスーツを着るようになった。かみさんとデートに行く時なんかは、特にそう。年をとる面白さってそういうことだと思うんです。自分がブレていく楽しさみたいな。若い時は飾らない方がかっこいいとか言い訳していましたが、安いものも高いものも両方知らないと発言に説得力がない。両方味わってみて、それぞれの良さがわかるようになりたい。 

 この前もかみさんに、初めて指輪を買ったんです。結婚した時にお金がなくて、指輪も結婚式もなかったので、再来年の結婚10周年に向けて全部やろうかなって。あとは今年中にハワイに家族旅行に行く。今までは、ハワイには全然興味がないって言っていたんですけど、行ったことがないのに、なんにも語れないじゃないですか。そういう、これまで自分が否定してきたものやスタイルを、意図して取り入れてみる。痛い思いをすることがあるかもしれないけど、それはすべて経験だと思わないと。で、やってみるとすごい楽しかったりするんですね。ブームですね、ブーム(笑)。そのブームに乗っかって、今年は母ちゃんを東京に呼んで、温泉に連れて行こうと思っています。普段は照れてそんなこと言えないけど、“俺のブームだから母ちゃん、付き合ってくれよ”って。みなさんも、あえて自分のスタイルを変えてみては?思いもかけない楽しさや、新たな発見があるかも知れませんよ。

新 黒田勇樹のハイパーメディア人生相談(仮)

2014.06.27 Vol.621

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ダイノジ大谷ノブ彦 カタリマス!第2回 サッカーはテクノミュージック論。

2014.06.23 Vol.620

 W杯、グループ戦も佳境です。みなさん、“ポジティブ”に行ってますか?

 さて、観戦しながら思ったことがあります。それは、「サッカーはテクノミュージックに似ている」ってこと。

 僕はDJとしても活動をしています。クラブでDJをやると、すごく盛り上がる曲っていうのがあるんですけど、それをひたすらかけていればずっと盛り上がる、高揚するかっていうと、そうじゃないんです。テクノミュージックはずっと平坦なリズムが続くんですが、お客さんは最初、それに合わせて体を揺らしています。DJは、いろんな曲を積み重ね、時にはじらしてみたりしながら、場が完全に自分の空気になったタイミングを見計らって、ドーンとビックビートな曲や祝祭感のある曲を入れます。そうすると、「待ってました!」って感じで、お客さんは両手を上げて喜んだり、ハイタッチをしたりして、高揚感を得ます。ちょっと、セックスにも似てますね、全部同じ調子でやればいいわけじゃない(笑)。

 積み重ねて積み重ねて自分の空気になったところでドーン! これって、グループB初戦のスペイン対オランダ戦と似てませんか? それぞれ強豪チームですが、オランダはスペインの得意なところを一つひとつ封じて、前半終了直前に1点、後半に4点と、ドーンと5点を取りました。オランダは、少しずつ積み上げて自分たちの空気、自分たちの流れに持っていった。その時の高揚感を思ったら、世界中でサッカーがこれほどまでに愛されている理由も分かります。

 テクノミュージックだけじゃなく、サッカーと音楽の関係は密接です。みんなで歌を歌うっていうスタジアムアンセムっていうのもあるし、ウカスカジー(Mr.Childrenの桜井和寿とラッパーのGAKU-MCのユニット)の『勝利の笑みを 君と』を筆頭に応援ソングなど、W杯に合わせてたくさんの作品がリリースされています。全部聞かせてもらっていますが、そのなかで僕が最も気になっているというか、好きなのが椎名林檎さんの『NIPPON』。椎名さんらしさを貫いている楽曲だと思うし、今の若者たちがサッカーを見るときに感じる一体感とつながっているというか、すごくいい曲です。あれがナショナリズムだとかいう人がいるってニュースをネットで見たけど、僕はあれ、椎名さんの日本人への批評であり、問いかけなんじゃないかって思いますね。

 さあ、日本代表はグループのリーグ戦も残すところあと1試合。みなさん、“ポジティブに”ですよ!

鈴木寛の「2020年への篤行録」
第9回 日本のW杯再開催を巡る「皮算用」

2014.06.23 Vol.620

 この原稿が掲載される頃には、サッカーW杯も佳境に入っていることでしょう。我らがザックジャパンの運命はどうなっているでしょうか。初戦のコートジボワール戦を見届けてから編集部に送稿し、サッカー協会の仕事でブラジルに入ります。現地では日本—ギリシア戦など数試合を観戦、各国サッカー関係者との交流をしてまいります

 協会では、ガバナンスやコンプライアンスの担当をしていますので、問題なく大会が運営されているか冷静に観察することが求められます。そんな中、大会直前に2022年のカタールW杯開催招致を巡って、不正買収があったと英サンデータイムズが報じました。大会の熱狂の裏で国際サッカー連盟(FIFA)の首脳部がこの件でセンシティブになっているのは間違いなく、カタール開催を決めた理事会で投票した理事のベッケンバウアー氏が、FIFAの調査協力を拒んだとして、90日間の活動停止処分を受けました。

 まだ報道が先行気味の話なので予断は許しませんが、事実関係はFIFAの調査結果を待ち、今後の対応を見守りたいと思います。ところが、気の早いメディアやサッカーファンからは、カタールの開催が取り消しになり、日本がW杯の代替開催地に選ばれる可能性が指摘され始めています。カタールに負けた2022W杯の招致副委員長を務め、日韓W杯準備や東京オリンピック・パラリンピック招致に携わった身としては、そんなに「簡単じゃないよ」と言いたくなりますが(苦笑)、2020年のオリンピック開催の余勢を駆って「W杯もいけるぞ」という“誤解”があるのかもしれません。

 たしかに前回のW杯から10年余ですからインフラはまだ新しく、インフラ投資はさほどでなくて済むでしょう。しかし、お金がかかるのはインフラだけではありません。大会運営にはヒトやモノの移動、宿泊など甚大なコストがかかります。オリンピックでいえば、競技場関係以外でも民間レベルで3000億円を集める必要があると言われています。広告業界で「ナショナルクライアント」と言われるような大企業スポンサーも2020年に向けて、相当な投資をしています。19年にはラグビーW杯もあります。つまり、2022年に国際大会を開催したくても日本の国のスポーツ投資に余力がない可能性があるのです。

 これは、あくまで大会運営の立場からスポーツ界に関わった経験を踏まえての私見でありますが、日本が2020年のオリンピックの後も、少子高齢化の傾向にあって五輪やW杯等の大規模国際大会を開催できるかどうかは、私たち一人一人がスポーツにお金を出す習慣が広がるかどうかだとみています。

 日本ファンドレイジング協会「寄付白書 2013」によると、日本の個人寄付総額は約4800万人からの約7000億円。このうち、文化スポーツ分野は100万人で150億人に過ぎません。そこで、国会議員やNPO関係者らが推進している「スポーツドナー1000万人構想」では1000万人で1500億円を寄付するところまで拡大することを目指しています。

 このほどW杯の試合を対象にしたtotoが初めて発売されました。今後の市場拡大が見込まれるクラウドファンディングも、構想を後押しするでしょう。W杯代替開催という「皮算用」をするのではなく、まずは足元のスポーツ文化を大切にすることから考えていきたいものです。

(東大・慶大教授、日本サッカー協会理事、元文部科学副大臣、前参議院議員)

All the Best!! EXPG Report vol.15
オフショット公開!

2014.06.23 Vol.620

 今回のAll the Bestは、25日にリリースされる、三代目 J Soul Brothersの新曲『R.Y.U.S.E.I.』のミュージックビデオの舞台裏や、オフショットの写真で、みなさまに楽しんでいただければと思います!!

 LAの雰囲気は最高!! エキストラの方々と仲良くなれたし、楽しかったです!! 今度はまたみんなでプライベートで海外に遊びに行きたいなぁ!! 夏はすぐそこまで迫ってます!! 今から計画立てて、絶対に遊びにいきます(笑)。

 みなさまも夏を満喫してください!!

長島昭久のリアリズム
集団的自衛権を考える (その七・補論3)

2014.06.23 Vol.620

 与党協議も大詰めを迎え、集団的自衛権をめぐる閣議決定の日が迫っています。これまで本コラムで繰り返し述べてきたように、私としては、政府の考えている「限定的な集団的自衛権の行使容認」を支持する立場です。

 残された問題は、第一に今回行おうとする憲法解釈の変更がこれまでのものと論理的整合性があるのかどうか、第二に今回の解釈変更で自衛権行使の態様がこれまでとどう変わるのか(換言すれば、拡大する自衛権行使の歯止めをどう考えるか)、第三にどのように国民の理解を得るか(付言すれば、国民の理解を得るためにはどのような政治手法が望ましいのか)、ということだと思います。

 第一については、約40年間にわたり維持されてきた昭和47年の自衛権に関する政府解釈に基づき「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される恐れのある場合に限り、我が国に対する直接の武力攻撃が発生していなくても、我が国と密接な関係にある国に対する武力攻撃を排除し国民の権利を守るため、必要最小限度の範囲内で武力を行使することは許される」と変更することは、論理的整合性があると考えています。

 第二の歯止めについては、「限定的な集団的自衛権行使」の限界をどのように画するべきかという問題です。私は、自衛権行使の範囲を限定すべきだと考えます。すなわち、私たちが超党派議連で提案した「安全保障基本法案」に明記したように、「(個別的であれ集団的であれ)武力(自衛権)の行使は、外国の領土、領海及び領空においては、当該外国(我が国に対する武力攻撃を行っている外国は除く)の同意があった場合を除き、してはならない」とするのが現実的だと考えます。

 第三に、国民の理解を得るための手法については、いまの安倍政権のアプローチは感心できません。自らの私的懇談会に報告書を出させ、与党内で密室協議を重ね、おもむろに閣議決定して、臨時国会に15本にのぼる防衛関連法制の改正案を一気に提出し、最後は多数決で押し切るという手法が広く国民の理解を得るのは難しいのではないでしょうか。短い臨時国会に15本もの法律案を出してきて五月雨式に議論しても、国民から見て何が問題の焦点なのか理解するのは困難だと思います。

 したがって、私たちが提案しているように、安全保障基本法案によって自衛権行使の「歯止め」を明記して、立法府としての新たな憲法解釈を定める同法案の国会審議を通じて国民に理解を求める手法を採るべきです。
(衆議院議員 長島昭久)

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 「ネタあらすじ編」

2014.06.21 Vol.620

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

格闘家イケメンファイル Vol.2 AMBITIOUS 美木 航

2014.06.20 Vol.620

「小学校5年生ぐらいかな、プロレスが大好きだったんですよ。もう引退してしまったんですけど、アメリカ人のスタンハンセンというレスラーが特に好きで、夜中に夢中でテレビを見ていました。だから小さいころはプロレスラーになろうと思っていたんですけど、いろんな格闘技を見に行くようになって、今の道に至っております。中学校の時に柔道、高校ではレスリング部でした。プロの格闘家は、柔道やレスリング経験者は多いですよ。もちろんやってない人もいますが、手っ取り早く強くなろうと思ったら、経験者のほうがいいんじゃないかな。でも対戦相手が柔道経験者だから、アマレス経験者だからという苦手意識は特にないです。相手の性格では、やりやすいとかやりにくいっていうことはあります。僕が苦手なのはガツガツ来る奴。怪我しそうでちょっとやりづらいじゃないですか(笑)。僕は全然イケイケじゃなく、むしろ地味ですから。怪我せず、相手にも怪我をさせずがモットーなので。って言ったら格闘技やめろって言われちゃいますね(笑)」

 一見、順調に格闘家として歩んできたように見えるが、デビュー戦はほろ苦い思い出が。

「僕は修斗でプロになったんですけど、修斗の場合は、アマチュア修斗というのがあって、その大会で上位になるとプロになれるんですね。それで23歳でプロに昇格し、デビュー戦に挑んだんですが、一本負けしちゃったんです。関節を決められて。それで、ちょっとこれは甘くないぞと(笑)。でも修斗の2戦目でも負けちゃって、3戦目でやっと勝ったんです。それが24歳の時。実は今週末の6月28日に大阪のBODYMAKERコロシアム第2競技場で行われる「VTJ 5th in OSAKA」という試合に出場するんですけど、その会場こそ、プロ初勝利を収めた第3戦が行われた場所なんです。10年ぶりに同じ会場で試合をするという巡り合わせにも驚きですが、ある意味縁起がいい会場でもある。でもその時も勝ったとはいえ、しょっぱい試合で(笑)。もう、ひたすら勝ちにこだわって、神戸から応援に来てくれた友達が“つまんないな”って(笑)。でもつまらなくても勝てばいい。負けるほうがショックですもん。とりあえず、勝ったから友達もつまらないとか言えるわけで。これ、負けていたら周りも言いにくいですからね。負けた上につまらないって、ほんと、それが一番最悪でしょ(笑)」

 6月28日に行われる試合に向けて静かに闘志を燃やす。

「去年、怪我で13カ月試合を休んでいたんです。そんなに休んだのは初めてで、今年の2月に復帰したんですが、自分のイメージと全然違っていて。自分では結構仕上がっているなって思っていたのに、全然動けなくなっているし、スタミナも切れた。練習はしっかりやっていたつもりだったので、愕然としてしまって…。それからは、一から鍛え直すつもりで、新しい道場に出稽古に行かせてもらったり、面倒をみてもらったりしました。今度こそ完全に仕上がっている手応えはあります。これで負けても、それは相手のほうが強いということだから、仕方がないと思えるぐらいしっかりできている。2月とは全然違う感覚です。僕は年間3回ぐらい試合をしていたので、そんなに休んだことで戦い方が分からなくなっていたところもあった。自分のスタイルを忘れてるぞって。僕の勝ちパターンは、雰囲気を作る。俺が勝っているぞっていう雰囲気(笑)。心理戦に持ち込んで、試合をうまく自分のペースに引き寄せるというか。そういう自分のスタイルを忘れていたような気がします」

 イケメン格闘家として女性の人気も高い美木だが、気になる女性のタイプとプライベートでの楽しみは…。

「好みのタイプ…うーん、静かな人ですかね。喜怒哀楽が激しい人は苦手かも。喋らないという意味じゃなくて、あまりうるさくされると疲れてしまう。女優さんだと石田ゆり子さんとかいいですよね。うるさくない、しっとりとした大人の女性がいいですね。僕、結構細かいんですよ。最近自分の細かさにびっくりする(笑)。特にジムをやり始めてから、きれい好きになった。練習のことで怒ったりはしないんですけど、ジムの掃除だけは口うるさい(笑)。プライベートでの趣味は特にないんですよ。ただ、最近ちょっと凝っているのがコーヒーと読書。コーヒーは家でもちゃんとペーパードリップでいれています。コーヒー豆を買ってきて自分でいれるのがマイブームですね。読書は、好きな革製品のブランドでブックカバーを買ったんです。2万円ぐらいの。僕、基本的に形から入るので、それをつけると本を読みたくなる。ブックカバーをしているだけでちょっとオシャレに見えるし、それに自分で入れたドリップコーヒーを飲んだら間違いないでしょ(笑)。そんな不純な動機でしたけど、それで読書が好きになりました。電車の中とかでスマホをいじっているより、いい感じに見えるじゃないですか。そんな知的な一面も出していきたいなと。ここ、ちゃんと書いてくださいね(笑)」

ダイノジ 大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第3回 サッカーってライフ!

2014.06.18 Vol.619

 W杯、盛り上がってますね。もちろん、僕も楽しんでいます。対コートジボワール戦は、浅草のホテルで息子と一緒に観戦。選手もそうですが、ザッケローニ監督も初めてのW杯で緊張してしまったのか策もブレてしまった。改めて、W杯って特別なんだなって感じました。

 初戦敗退でいろんな論調でザックジャパンが語られましたが、『キキマス!』は全肯定、そしてポジティブにお伝えしました。特に16日は、キキマスター(曜日レギュラー)の松木安太郎さんと一緒に特にポジティブに。松木さんも何度も口にしていましたが、こういう時に大切なのが“ポジティブ”。ああだった、こうだったって敗戦の理由を分析するよりも、ポジティブに見る、考える、感じる、そして動ける環境を作っていくことの方が大事。ネガティブに行くのはいくらでもできますからね。

観戦していて改めて思うのが、すごいサッカーチームっていうのは、技術の高い選手が1人、2人いるからすごいんじゃなくて、スター選手を機能させることができるチームなんだってこと。劣性であっても、そこからポジティブな空気を作り出せる人、そういう環境があると、ある瞬間からがらりと変わる。試合が動いて、空気も支配するようになるですよね。

 そんなことを考えていたら、サッカーがすごく実生活に即したスポーツだなって思いました。人と対する仕事をしていると、そんなふうにガラッと変わる瞬間に出会うことが多々あるんです。夫婦間でもネガティブな空気に支配されるときがありますよね、夫婦げんかとか。その空気を推進しようって思えばいくらでも推進できるんですが、そこで脇をくすぐったりとか、ちょっと道化をしたりすることで、空気が変わる瞬間が訪れる。お互いが機能するチームになっていくんです。

 サッカーってライフ!ですよ。こんなたくさんの人が夢中になってサッカーを見ているのにも納得します。

 話を戻すと、自分がこんなに楽しんでサッカーを見ていることにびっくりしています。この間、別の現場でW杯の話題になったとき言われたんですよ、「そんなにサッカー好きでしたっけ?」って。これも、『キキマス!』、その前に担当した『Good Job ニッポン』で、サッカーの知識のある人と話すチャンスをもらえたからです。海外組の選手名を眺めていただけだったのに、今は自分なりの楽しみ方も見つけちゃってます。
さあ、つぎはギリシャ戦。みなさん、ポジティブに行きましょう!

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第22回「なぜDANCEシューズというカテゴリーが無いんだろ?という想いから……」

2014.06.15 Vol.DANCEの道

 adidasの世界初となるダンスパフォーマンスシューズ『DP.01』が6月20日に全国発売となります。このシューズは、僕が2011年から個人的に始めさせていただいた『EXILEパフォーマンス研究所』、略してE.P.Iという活動の中で生まれました。E.P.IではDANCEを科学的に研究したり、いろんなスペシャリストの方々とお話をさせていただき、そこで得た経験や知識をEXILEや後輩たちのパフォーマンス力の向上に役立てるというのが目的なのですが、遂に『adidas x E.P.I』というコラボレーションで、構想から発売まで約2年の歳月をかけ、たくさんの熱い想いが詰まった靴を形にすることができました。

 きっかけは、いろいろなスポーツを観させていただいたり、選手たちと接するなかで、バスケットボールシューズやサッカーシューズのように、なぜストリートDANCEというカテゴリーのシューズがあまりないんだろうと疑問が湧いたことです。そう思った僕はadidasジャパンの皆さんと一緒にドイツに行きました。なぜかというと、adidas本社の方たちに、自分の想いと自分の考えるストリートのDANCEシューズのあるべき形を伝えに行かせていただくためでした。

 ドイツのヘルツォという場所にあるadidas本社はadidas村と言っても過言ではないくらいに広大で自然に囲まれた場所にあり、創始者アディダスラーさんの銅像がある敷地内のグラウンドには、休み時間の社員さんたちがワークアウトしに来ていて、スポーツブランドならではの健康的な雰囲気にあふれていました。本社の建物に入ると開放的な吹き抜けと3本線が僕を迎えてくれました。

 本社の方々は日本からアスリート契約をしたアーティストが来ると聞いて、ウェルカムな対応で会議室に案内してくれて早速僕の話に耳を傾けてくれました。まずストリートダンサーの僕たちがどんな靴を履いているかをメモしながら、最高のパフォーマンスに必要な条件をインプットし始めました。英語が得意ではない僕は通訳していただきながら、EXILEがどんなDANCEをしていて、どんなシューズを求めているのかと細かい所までくまなく詰めていきます。つま先の固さ、ソールのグリップ性、軽さ、デザイン、3時間のパフォーマンスに耐えきれる耐久性など、今まで自分がEXILEとしての経験で感じたシューズへ求める機能やデザイン感を遠慮なく提案させていただきました。初めてのプレゼンに緊張や言葉の壁はありましたが、adidasさんの契約アスリートを大切にする姿勢と歴史あるシューズづくりに対する真剣な想いで『DP. 01』の開発はスタートしたんです。

 日本に帰ってきてからも、デザインや機能性を何度も話し合いを繰り返し、約2年の月日を経て形となり、発売決定に至りました。完成品が手元に届いた時はまるで自分の子供のように愛おしく感じましたし、達成感からの感動は本当に大きかったです。

 DANCEはもちろんですが、さまざまなパフォーマンスを長く楽しんでいただけるよう、心から願いを込めたシューズです。良かったら試してみてください。

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