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厚切りジェイソン「お金があれば、将来の選択肢が増える」『ジェイソン流お金の増やし方』で資産形成を指南

2021.12.10 Vol.748

 芸人兼IT企業役員として活躍中の厚切りジェイソン。発売直後に重版が決定した初のお金にまつわる書籍『ジェイソン流お金の増やし方』(ぴあ)の発売を記念したトーク&サイン会が大阪のジュンク堂書店大阪本店にて開催された。

 その投資術により、欧米で広がりつつある経済的自立と早期リタイアを目指すライフスタイル“FIRE(Financial Independence, Retire Early)”を達成し、注目を浴びる厚切りジェイソン。15年の投資経験をもとに、初めての“お金”をテーマに執筆した本書では、自身のギャグになぞらえた「WHY!? お金を増やしたいのに何もしないの?」や「ジェイソン流お金を増やす10の方法」をはじめ、“自分の人生を手に入れる手段”としての資産形成について分かりやすく解説している。

小さくてもふもふ!コケ愛好家・藤井久子さんに聞く身近な「コケめぐり」の魅力

2021.12.05 Vol.747

 コケ愛好家として知られるフリーランスのライターで編集者の藤井久子さん。コケを目的として散歩や旅行、山登りなどをする「コケめぐり」をテーマとした新刊『コケ見っけ!日本全国もふもふコケめぐり』(家の光協会)が発売中だ。新宿区「長照山 陽運寺」にて、コケの魅力と「コケめぐり」について聞いた。

“認知症のある人の世界”を旅するガイドブック『認知症世界の歩き方』

2021.12.02 Vol.747

 未曾有の超高齢化社会に突入する日本。団塊世代が後期高齢者となる2025年には、認知症高齢者数は約700万人、5人に1人が認知症になるといわれる。

 そんな中で発売された本書は、“認知症のある人には実際に世界がどんなふうに見えているのか”という視点から「旅のスケッチ」と「旅行記」の形式でまとめ、13のストーリーとして解説したもの。認知症世界には乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」や、誰もがタイムスリップしてしまう「アルキタイヒルズ」などが存在し、その世界を旅する旅人はいろいろなハプニングを体験するのだという。

 驚いたのは、人間がいかにさまざまな情報や経験を組み合わせ、そこから判断・行動しているかということだ。大きな文字でビジュアルが多いので分かりやすく、ゲームの説明書や問題集のようなイメージでサクサク読める。いつか自分や身の回りの人が、認知症世界を旅する時のガイドとしてぜひ。

カラテカ入江が“おうち掃除”の極意を伝授!『業者の㊙︎家そうじ』

2021.11.30 Vol.747

 2019年に芸能界を離れ、アルバイトとして清掃業に従事。1年後には清掃会社「ピカピカ」を起業したカラテカの入江慎也が、実際に行っている業者としての作業を“おうち掃除”に落とし込んだ実用書が『汚部屋がピカピカになると世界が変わる! 業者の㊙︎家そうじ』だ。

 芸人時代の小道具を断捨離し、部屋中を掃除して「きれいになった部屋を見渡していたら、なぜか心がスッキリとして、軽くなった。一歩前に踏み出せる気がした」という著者。キッチン、お風呂、トイレ、リビングなど家中の汚れのポイントを押さえ、100円ショップやドラッグストアなどで誰でも手に入る道具をメインに掃除法を伝授する。中でも「歯ブラシ」「軍手」で手作りできる万能グッズ「イリエツイン」は必見! 

ビジュアルと最小限の言葉でなぜか夢中になる問題集『解きたくなる数学』

2021.10.26 Vol.746

 Eテレ「ピタゴラスイッチ」の監修を務める佐藤雅彦率いる慶應義塾大学「佐藤雅彦研究室」。彼らがひと目で心を奪われる数学問題集を作った。

 冒頭で大量のナットがのった計りが2つ並び、一方から1つのナットがつまみ出される。その違いは3gだが、最初に計りにのっていたナットの数は?

 次のページには写真と必要最小限の言葉で「考え方」が説明され、答えに結びつく。

 出てくるものはチョコレート、ロープ、電車の窓、チーズ、紙コップ、小銭、ケーキなど身近なもの。数学が苦手な人でも、数学的なものの考え方、論理的な思考が学べる画期的な書籍である。本当は数学に挫折する前に、こんな本が読みたかった。

 日常の中に潜む不思議な構造や考え方、隠れた法則を取り上げた「ピタゴラ」のような、大人も子どもも夢中になる面白さ。「数学」と聞いただけで顔をしかめる文系の人にもぜひ解いてほしい問題集。

最新作140点収録の決定版!バンクシー作品集『BANKSY』の見どころは?

2021.10.18 Vol.746

 世界中の公共物にゲリラ的にアート作品を発表する覆面アーティスト、バンクシー。

 140点以上の作品を収録し、世界9カ国で出版される最新作品集『BANKSY』(新星出版社)について、編集部の新井大介さんは「バンクシーは社会風刺的な作風で知られる正体不明のストリート・アーティストです。一般的に認知されたのは、2013年にパレスチナ自治区の壁に描かれた『Flower Thrower(花束を投げる男)』あたりからでしょうか。さらに2018年に英サザビーズで落札直後に細断された『Love is in the Bin(愛はゴミ箱の中に)』が話題を呼び、日本でも相次いで展覧会が開催されるなど、急速に知名度が高まっています」と語る。

 出版のきっかけは?

「当社では学校法人や企業、公共機関などに販路を広げる目的で、書店外商部向けの翻訳出版を行っています。会社として画集を出版するのは初めてなのですが、世界的に著名なアーティストで、今後の展覧会情報などもあったバンクシーに挑戦しようという声が多く、今回の刊行に至りました」

 刊行してみて、書店からの反響は?

「美術館や美術大学の近隣、人流の多い大型書店での評価が高く、特設コーナーを設けて大きく展開していただきました。書店外商部でも多く採用されています」

 書籍の見どころは?

「バンクシーの作品集が日本で出版されるのは10年ぶりで、その間に発表された作品まで網羅しています。描き加えや消されるなど、以前の作品から変化しているものもあるのでぜひ見比べてほしいですね。大判で高級感のある体裁は、手元に置いて長く楽しんでいただけると思います」

 作品の楽しみ方は?

「反体制的などと言われますが、単純に面白い作品で、こんな作品が街中にあるんだということを楽しんでもらいたいですね。英国を拠点に活動していて、作品にもイギリスらしいブラックユーモアが感じられます。なぜこの場所でこの作品を描いたのかを含め謎に包まれていますが、ひょっとするとバンクシーは、そんな私たちを見てほくそ笑んでいるのかもしれません」

人気料理家・坂田阿希子と平野紗季子がもっとおいしい「揚げもの」談義

2021.10.10 Vol.746

揚げものはもっとも素晴らしい調理法

 代官山の洋食店「KUCHIBUE」の店主で人気料理家の坂田阿希子が、新刊『家で揚げるともっとおいしい』(リトルモア)を発売した。揚げる料理が好き過ぎてレシピを刊行した坂田と、新刊『味な店 完全版』(マガジンハウスムック)が好評なフードエッセイストの平野紗季子がオンラインイベント「揚げ揚げ夜話 偉大な揚げもの、たまらない揚げもの」を開催した。主催はジュンク堂書店池袋本店。

 坂田が「いろいろ作ってもらったものはあるのかな?」と聞くと、平野は「実は、家で揚げものをするのはやめようと思って『揚げ断ち』してたんです」「こんな仕事してるのに本当にあり得ないんですけど、とにかく料理が苦手で。『底辺料理人』と呼ばれていて、中でも揚げものは鬼門なんです」と衝撃の事実を告白した。

「私の中では『家で揚げるのはあきらめよう』だったんです」という平野。坂田は「油はそんなにたくさんじゃなくてもいいし、小さなフライパンで揚げてもいい。今日は鍋を持ってきたんですよ」と愛用の揚げもの鍋を取り出し、「これは意外と小さくて15〜16cm。大きなとんかつとかはフライパンのほうがいいと思うんですけど、小さいほうが油が少なくて済むし、2人分くらいだったらこれで揚げられる。ちょっと深めのフライパンでもいいんですよ」と語る。

 

EXIT兼近、初の小説『むき出し』は「人に優しくなれる本」

2021.10.08 Vol.746

 お笑いコンビ「EXIT」の兼近大樹が初の小説『むき出し』(文藝春秋)を27日に出版することが発表された。兼近は自身のツイッターで「人に優しくなれる本になっていて、本を普段読まない人にも読んで欲しいし、本が好きな人はいろんな意図を読み取りながら、主人公の刹那的思想を脳にぶち込んでくだされ」「こんな日が来る事を夢みて生きてました。生きとし生けるものに感謝。」と報告。芥川賞作家でお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹は、兼近の作家デビューに「優しい眼差しが 純粋な言葉が 誠実な覚悟が 重要な小説を生んだ。」とコメントを寄せている。

 芸人の枠を超えて幅広く活動する兼近。どのような小説なのか発売が待たれる。

EXILE NESMITH絶賛「ネコザイル」掲載の写真集『おどるネコうたうネコ』

2021.09.21 Vol.web original

 SNSフォロワー28万人超を誇り、『必死すぎるネコ』『残念すぎるネコ』などで猫写真集界に旋風を巻き起こした猫写真家・沖昌之氏の最新作が18日に発売され話題だ。タイトルは『おどるネコうたうネコ』(税込1320円)。

 人のように、いや人よりも軽やかにダイナミックに歌い踊るのは…猫たちはEXILEを思わせる、猫5匹による合作「ネコザイル」をはじめ、かわいくっておもしろいステージパフォーマンスてんこ盛り。
EXILEのNESMITHも「完璧な『Choo Choo TRAIN』!ヤバいです!」と大絶賛のおもしろさだ。

不可解な間取り図の「家」に隠された真実とは?異色の不動産ミステリー『変な家』

2021.09.21 Vol.745

 奇妙な間取り図から始まる異色のミステリーが売れに売れている。ウェブライターでホラー作家の雨穴(うけつ)による不動産ミステリー『変な家』(飛鳥新社)がそれだ。

 2020年にYouTubeで公開され、再生回数850万回を突破した人気コンテンツ「【不動産ミステリー】変な家」に書き下ろしを加えた完結編。オカルト専門のフリーライターとして活動している「私」。仕事柄よく耳にするのが「家」にまつわる怪談や体験談だが、その「家」の話はどこかが違っていた。間取り図に不可解な点があったのだ。

 一階には必要のない謎の空間、二階の二重扉、そこに続くのは窓が一つもない子供部屋、シャワー室とは別にあるやはり窓のない浴室……。

 間取り図を重ねることで見えてくる一つのストーリー。その家の話を「私」が記事にしたことで、予想外の事実が次々と浮かび上がる。謎が謎を、間取り図が間取り図を呼ぶ新感覚のミステリー。

言語が消滅する世界を描いた傑作 筒井康隆『残像に口紅を』

2021.08.15 Vol.744

 夏の文庫フェアの季節が到来した。読む機会のなかった古典や名作に触れられるのは、文庫本の良さでもあるだろう。中でもロングで売れ続け、最近改めて話題を呼んでいるのが、1995年に刊行された筒井康隆の『残像に口紅を』(中公文庫)だ。

『残像に口紅を』はある「ことば」がひとつ、またひとつと消えていく世界を舞台にした実験的長篇小説。たとえば「あ」が使えなくなれば、文中の「愛」も「あなた」も消えていく。評論家の津田は言う。

「そして当然のことだが、ことばが失われた時にはそのことばが示していたものも世界から消える。そこではじめて、それが君にとっていかに大切なものだったかということが」

 2017年にも「アメトーーク!」でカズレーザー氏が絶賛してブームが巻き起こり、今回はTikTokで紹介されたことをきっかけにヒット。言語が消え、表現が消える不条理な世界で何が残るのかを描いた傑作は、新しい読者によって何度でもよみがえるのだ。

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