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新型コロナの知識ばかりではなく物の見方についての示唆にも富んだ一冊。『新型コロナウイルスの真実』岩田健太郎

2020.04.24 Vol.Web Original

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスにより、日本では4月7日に緊急事態宣言が政府から発令された。東京オリンピック・パラリンピック、中国の習近平国家主席の訪日といったさまざまな要因があったことから日本ではその対策が大きく立ち遅れ、感染の拡大にはいまだ歯止めがかからず、収束は見えない状況だ。

 五輪の延期が決まる前後の物言いからいまいち政府の言うことは信用できず、テレビのワイドショーも全面的に信頼するには至らない。そこはニュースも一緒。SNSに至ってはフォロワーもいない匿名のアカウントが政府の言うことを賛美・礼賛するかと思えば、その逆パターンもあり、やはり信頼には至らない。もっともすべてが嘘やデマかといえば、中には真実もあるからややこしい。

 そこで著者は言う。「情報・知識・事実が大切だ」と。そして柔軟な頭で自分で判断することが大切だということも。

 今の日本で著者の岩田健太郎氏のことを知らない人はいるだろうか? 万が一名前は忘れていても「ダイヤモンド・プリンセス号の中の感染症対策が全くできていなかったことをYouTubeでアップした人」といえば大概の人は「ああ、あの人ね」という存在であろう。

 本書はその岩田氏が“現在における”新型コロナウイルスの正体と感染対策を分かりやすく解説したもの。

「現在における」をあえて“”でくくったのは岩田氏があとがきの中で「緊急性のニーズが非常に高い本」と断りを入れていることと、本書の中で再三、新しい事実や検証結果が出てきたときにはフレキシブルに考え方や対応策を変えていくべきであるといった内容のことを言っていることを踏まえてのもの。

 とはいえ、そうそう簡単に覆されそうな内容ではなく、現在、新型コロナウイルスのさまざまな知識を得るためには最もフラットに頭の中に入ってくる本といってもいいだろう。

 また岩田氏は新型コロナウイルスに関わる一連の日本国内の騒動を通じて、日本社会の病巣も鋭く指摘。物事に対する思考法なども哲学的な要素も含んでおり、新型コロナウイルスの内容以外にもいわゆる「腑に落ちる」内容となっている。そういったところは特に巣ごもり中の読書に適した一冊といえる。

東京都、スーパーでの買い物は「3日に1回に」。時間や人数制限は設けず

2020.04.23 Vol.Web original

 東京都の小池百合子都知事は23日、都庁で臨時の記者会見を開き、スーパーマーケットの混雑緩和へ向けた取り組みについて、買い物を3日に1回にとどめるよう都民に呼びかけた。

 緊急事態宣言が続く中、大型連休を前に一層の外出自粛を呼びかけるため、都は、4月25日〜5月6日までを「ステイホーム週間」とし、企業への在宅勤務のさらなる呼びかけや、動画コンテンツなどによる在宅を楽しむ仕掛けづくり、首都圏で連携した広報キャンペーンを行うと発表した。

 スーパーでの買い物については、外出を分散するため、毎日の買い物を3日に1回程度に控えるよう、都民に呼びかけた。また、商店街の加盟店が自主休業に取り組んだ場合、奨励金を交付するほか、「3密」回避へ向けた注意喚起の取り組みなどには、加盟店へ補助金を支出するとした。

 入店時間や人数の制限など、具体的な対策の言及はなかった点について都は「業界団体との話し合いの中で、店舗の大小や地域性などの違いで一律の制限が難しい」とした上で、「今後(感染者の数が)悪化すれば、検討しないといけない」と説明した。

 スーパーの混雑を巡っては、家族連れなどの来店により店内が混雑し、感染リスクの高まる「3密」状態になっていることが問題視されていた。

都知事「朝のMCで親近感あった。衝撃でした」岡江久美子さん死去にコメント

2020.04.23 Vol.Web original

 新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった女優・岡江久美子さんについて、東京都の小池百合子知事は23日、記者会見でコメントし、「衝撃でした」と語った。

 この日都庁で行われた記者会見に出席した小池知事は、女優・岡江久美子さんが亡くなった報道について「心から哀悼の意を表します。視聴者として、朝の番組でMCをやっていられたこと、また、これまでの女優業など、とても親近感を覚えることが多々ありました。それだけにコロナで亡くなるというニュースは衝撃でありました。多くの同世代の女性もショックを受けられたと思う。コロナウイルスは他人事ではないんです。ぜひ自分事として考えていただきたい」と、コメントした。

 岡江さんは今月3日に微熱を訴えたあと、6日に容態が急変。都内の病院に緊急入院し、検査の結果、新型コロナウイルス陽性と判明した。集中治療室で治療を続けたが、23日午前5時20分に亡くなった。63歳だった。

クラウドファンディングで舞台芸術関係者への支援を行う公益基金立ち上げ

2020.04.23 Vol.Web Original

「新型コロナウイルス感染症被害対策:舞台芸術を未来に繋ぐ基金」が4月28日スタート

 舞台公演製作会社のconSept合同会社と経営コンサルティング及び舞台公演投資会社である杉本事務所が4月23日、公益基金「新型コロナウイルス感染症被害対策:舞台芸術を未来に繋ぐ基金=Mirai Performing Arts Fund」を28日からクラウドファンディングサイトであるMotionGallery上に立ち上げることを発表した。

 同基金は全ての舞台芸術関係者(出演者、クリエイター、スタッフ、その他関係者)に対する支援を行う目的のもの。

 寄付による原資を使い、新型コロナウイルス感染症の拡大防止によって活動停止を余儀なくされた舞台芸術に携わる出演者・クリエイター・スタッフ(個人、団体問わず)に対して今後の活動に必要な資金を助成する。

 募金目標額は1億円としているが、今回の基金はMotionGalleryが実施している「コロナウイルス対策支援プログラム」が適用されていることから、1億円に達しなくてもプロジェクトは成立する。

 またクラウドファンディングによるリターンは今回は公益基金であることから税制優遇措置を受けられる領収書の発行のみとなっている。文字通り、舞台芸術を愛し、その存続に心を痛める人たちの気持ちによって成り立つものとなっている。

 運営事務局は公益財団法人パブリックリソース財団、幹事(基金立上げ人)はconSept合同会社と杉本事務所。賛同人代表として脚本家・演出家の板垣恭一氏と俳優の伊礼彼方が名を連ねている。

 募金サイトは28日から公開の予定( https://motion-gallery.net/projects/butainomirai )。

《布マスク》【KEY WORDで見るニュース 2020.3.6〜4.9】

2020.04.22 Vol.729

 安倍首相が4月1日に新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、政府が布製マスク約1億枚を購入し、全世帯に2枚ずつ配布する方針を示した。「洗剤で洗えば何度も使える」(菅義偉官房長官)という見解の一方で、WHOは「いかなる状況においても勧めない」と助言している。

緊急事態宣言から2週間。小池知事、商店街やスーパーの「密」に注意喚起

2020.04.21 Vol.Web original

 緊急事態宣言から2週間の21日、東京都の小池百合子知事は都のライブ配信動画で「今日の皆さんの行動が2週間後の結果を生みます」と、改めて外出自粛を呼びかけた。

 今日都内で感染が新たに確認されたのは123人。このうち、濃厚接触者は42人、調査中は81人、海外渡航歴のある者はいなかった。

 都内での新規感染者数は、ばらつきがあるものの、宣言後以降も増加傾向で、17日には初めて200人を超えた。ただ、政府の諮問委員会の尾身茂会長によれば、現在の感染者の数は2週間前の状況を表したもので、宣言による感染防止の効果がどの程度あったかについては、来月6日ごろに一定の評価ができるとしている。

牛乳もう1本いかが?農水省が酪農家救済プロジェクトを開始

2020.04.21 Vol.Web original

 農林水産省は21日、休校や店の休業で牛乳や乳製品の消費減少に直面する酪農家を支えるため、牛乳やヨーグルトを普段より1本多く消費してもらおうという「プラスワンプロジェクト」を開始した。

 農水省はこれまで、学校給食向け牛乳のキャンセルや商業施設の休業などによる消費減少に対して、生産者団体や乳業メーカーとバターやチーズなどの乳製品へ加工することによって、生乳消費に取り組んできた。

 しかし、4月16日に緊急事態宣言の対象が全国に広がったこと、また、生乳生産が今後6月に向けてピークを迎えることなどから、食品ロスを減らそうと本プロジェクトに踏み切った。農水省は、6月までのピークを乗り切ることができれば、生乳の廃棄の事態は回避できる見通し。

 「この難局を乗り切るために、お買い物の際に牛乳やヨーグルトを普段より1本、特に育ち盛りの方は更にもう1パック多く購入いただければ、酪農家への応援につながります。ぜひ、皆様方の御協力をお願いいたします」と農水省は呼びかけた。

《オンライン初診》【KEY WORDで見るニュース 2020.3.6〜4.9】

2020.04.21 Vol.729

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い院内感染の阻止や医療態勢の維持に向け、「オンライン診療」への期待が高まっている。これまで日本医師会では初診からのオンライン診療実施は危険との認識を示してきたが、4月8日の会見で同会の松本吉郎常任理事が「緊急事態の下で、地域医療の崩壊を避けるための特例中の特例として政府の決定を尊重する。緊急事態が収まり次第、対面診療に戻すべきだ」と話している。

テレワークには性格的な向き不向きも?「効率的に集中できる」「自分には向いてないかも」

2020.04.19 Vol.Web Original

 政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため緊急事態宣言を発令。合わせて、在宅での勤務など出勤せずに仕事を行う「テレワーク」の推進を企業に求めている。外出自粛要請を受けて、さまざまな企業が在宅勤務や時差出勤を実施。テレワークがなかなか進まないといわれているなか、すでに在宅勤務を行っている人は、自宅での作業にどう向き合っているのか。コロナウイルスの影響で在宅勤務となった、東京で働くワーカーたちにその様子や本音を聞いてみた。

民泊はコロナ禍とどう向き合う!? “副産物を生み出す”川越「古民家 惠比壽屋」の挑戦

2020.04.18 Vol.web Original

「8~9割が海外からお客さんなので、コロナの影響で埋まっていた予約のほとんどはキャンセルになってしまいました。つい先ほども、オリンピック期間に宿泊する予定だったアメリカの方からキャンセルの連絡がきたくらいです」

 こう漏らすのは、川越にある「古民家 惠比壽屋」店主・溝井敏幸さん。新型コロナウイルス感染拡大の世界的な影響は著しく、江戸の情緒を感じさせる古風な蔵造りの商家が並ぶことから「小江戸」と呼ばれる、ここ川越にも影を落としている。

 埼玉県川越市のまとめによると、2019年の観光客数は前年比5.7%(41万5千人)増の775万7千人で過去最高を更新。インバウンド(訪日外国人)も同12.2%(3万4千人)増、過去最高の31万3千人を記録するなど、五輪を控えた川越はさらに盛り上がる……はずだった。取材班が利用したタクシーの運転手も、「いつもの10分の1くらいの人出ですね。どうなるんでしょうね」と、不安を口に出していたほどだ。(※取材は、緊急事態宣言が出る前に行われた)

 だが、そんな最中でもアイデアを駆使して、精一杯戦っているお店がある。それが冒頭の「古民家 惠比壽屋」だ。明治中期の建立で築約130年、元々は米穀店だった間口の広い町屋造りの商家を、宿泊施設としてリユースしている。

 と言っても、「古民家 惠比壽屋」は住宅宿泊事業者。つまり、民泊に相当するため、2018年6月15日から施行された民泊新法に則って、宿泊施設としては年間最大180日間しか貸し出すこと(営業)ができない。

 ただでさえ制限がある中で、コロナショックが襲い掛かる。泣きっ面に蜂とはこのことだが、溝井さんは「できることをやっていくしかない」と前を向く。

 実はこの古民家、ただの住宅宿泊施設ではない。大きな囲炉裏テーブルのある広い土間の奥に、居酒屋のようなカウンタースペースが併設されている。

「食品管理衛生者の許可も取っています。週に3日だけ、夜は居酒屋としてご飯やお酒を提供しています。もちろん、宿泊されたお客さんが利用することもできますし、周辺住民の方々が飲みにも来ます。積極的に交流を望む外国人のお客さんと地元の方々が談笑するスペースでもあります」(溝井さん、以下同)

新型コロナで大打撃のエンタメ・音楽業界のトップ3人が現状を語る

2020.04.18 Vol.Web Original

今夜、ニッポン放送が特別番組『いま、音楽にできること』を放送

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、さまざまなイベントの自粛が要請され、エンタメ・音楽業界が大きな打撃を受けている。

 そんな中、4月18日に放送されるニッポン放送の特別番組『いま、音楽にできること』(17時40分~20時40分)ではそれらの業界のトップである堀義貴(一般社団法人日本音楽事業者協会会長)、野村達矢(一般社団法人日本音楽制作者連盟理事長)、中西健夫(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会会長) の3氏が現状について語り合う。

 新型コロナウイルスの影響を大きく受け、大型コンサートの中止から始まり、小規模のライブハウスを始め数多くのエンターテインメントに関わる分野が営業休止にせざるを得ない現状、そしてそれがいつまで続くのか分からない不安に今もなお覆われているエンタメ・音楽業界。それぞれの団体の現状や対策、そして思い描くポストコロナを語り合い、エンタメ・ 音楽業界の今後について、当事者の立場から発信・提言していくという。

 番組後半には、及川光博、MISIA、山口一郎(サカナクション)、Little Glee Monsterといったアーティストたちが登場。 Little Gree Monsterは生ライブも披露する予定。それぞれの立場から“いま、音楽にできること”そして“音楽の力”について改めて考えていく。

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