男性不妊の主な原因
男性不妊の多くは、精子の数や運動率に関わる「造精機能障害」です。他にも、精子の通り道に問題がある「精路通過障害」、ホルモンの影響や精巣の異常などが原因となります。
生活習慣や加齢も精子の質に影響することがあるため、夫婦で日頃の生活スタイルを見直すことは治療において重要な一歩です。
検査の流れを知っておく
男性不妊の診断には「精液検査」が必須です。精子の数や形態、運動率を確認し、不妊の要因があるかを調べます。必要に応じて血液検査や超音波検査を行う場合もありますが、これらは外来で受けられることが多く、大きな負担はありません。
女性側の検査と並行して、男性も検査を受けることで原因を総合的に把握することができます。
治療の選択肢
原因によって治療内容は異なります。ホルモンの異常がある場合は薬物療法、精索静脈瘤が見つかれば手術が検討されることもあります。
一方で、夫婦の状況に応じて人工授精(IUI)、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)などが選択肢となります。これらは男女どちらの要因も踏まえながら、主治医と相談して進めていくことが大切です。
夫婦で取り組む生活習慣の改善
不妊治療は医療だけで解決できるものではなく、日々の生活スタイルが妊娠の可能性を支える大切な要素となります。禁煙や適度な運動、栄養バランスの取れた食事、規則正しい睡眠は夫婦双方にとって良い影響をもたらします。
体を過度に温めすぎる習慣やストレスをため込む生活は避け、お互いを支え合いながら取り組むことが大切です。
パートナーを理解し支え合う姿勢
男性不妊はデリケートな問題であり、当人が一人で抱え込んでしまう場合もあります。女性側が知識を持つことで、男性が検査や生活改善に前向きになれるきっかけにもなります。
夫婦で一緒に検査を受けて原因を共有することで、治療方針をチームとして選択できるようになります。医師に相談しながら、二人にとって無理のない方法を選んでいくことが大切です。