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東京五輪開閉会式のエグゼクティブプロデューサーに日置貴之氏

2021.07.14 Vol.Web Original

開閉会式の式典コンセプト発表

 東京2020組織委員会は7月14日、東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式4式典の共通コンセプトと、オリンピックの開閉会式の式典コンセプトを発表した。

 4式典の共通コンセプトは「Moving Forward」、オリンピックの開会式のコンセプトは「United by Emotion」、閉会式のコンセプトは「Worlds we share」となる。パラリンピックの開閉会式のコンセプト等は後日発表される。

 これらのコンセプトは、新型コロナウイルス感染症により多くのセッションが無観客となるような厳しい状況であるからこそ、大会で活躍するアスリートの姿やスポーツの力が、世界に新たな希望の光を届け、人々が強く前に進んでいく力を生み出す原動力となる事を願ったものという。

開村迎える五輪・パラリンピック「選手村」。コロナ禍での対応は?

2021.07.13 Vol.743

 東京五輪・パラリンピックの開幕を前に、ひと足早く、7月13日に開村を迎える「選手村」。コロナ禍での運営が求められる中、207の国と地域から選手団を迎えるためのさまざまな準備が進められていた。

 東京・晴海に位置する44haの選手村は、選手団が生活する「居住ゾーン」、大会運営に必要な機能を集約した「運営ゾーン」、大会期間中の選手の生活を支える雑貨店やカフェなど生活施設が揃った「ビレッジプラザ」の3つに分かれている。

 居住練には21棟、約3800戸が集まる。2〜8人部屋まで、すべてのベッドルームには窓があり、二方向での換気が可能だ。ベッドフレームは、段ボール製で100%リサイクル。外廊下は、車いす2台がすれ違うことができる幅で、クローゼットの高さは100cmに設定するなど、車いすユーザーにも配慮された。

 2階建ての食堂「メインダイニングホール」では、約700種類のメニューからハラールやベジタリアン、グルテンフリーなど、各国の文化・宗教や生活習慣に配慮した料理を提供する。感染防止のため、調理スタッフが料理をサーブ。アルコール提供はなく、サラダなどはあらかじめ小分けにしたものをピックアップする。密を避けるため、席数を大幅に削減し、アクリルボードを設置した。

 また、居住ゾーンの中心に位置する複合施設には、五輪初となる女性アスリート科を設けた「総合診療所」を設置。主に婦人科系など、女性アスリートの出場数が増えたことで必要とされる相談窓口の役割を果たすという。館内には、そのほか、大会に備えて選手がコンディションを整える「フィットネスセンター」、おにぎりやお好み焼きなど、日本の日常の味を楽しめる「カジュアルダイニング」も併設されている。

 感染症対策では、仮設の発熱外来を24時間体制で運営。原則毎日行われるスクリーニング検査によって、感染症の疑いのある患者や、症状のある患者に対する診療・PCR検査、濃厚接触者の検査などを実施する。検体の分析は、仮設の医療施設内に設置する検査室により行われ、結果は3時間以内に判明するという。また、検査結果判明までの間の待機場所として、施設内に隔離スペースを設置。陽性者が出た時は、軽症者は隔離専用のホテル、中等症・重症者は感染症対策センター、保健衛生拠点と連携し、対応する。

 選手村は、オリンピック開幕前の7月7日にプレオープンを迎え、13日に開村。パラリンピック期間を経て、9月8日の閉村まで、約2カ月にわたり207の国と地域の選手団をサポートする。

為末大「僕らは五輪・パラリンピックから “何を受け取り、どう変わるのか”」

2021.07.12 Vol.743

「五輪・パラリンピックは何のために開催するのか」。この1年、誰もが一度は抱いた問いかもしれない。熱狂に包まれるはずのスタジアムは静まり返り、開催に批判的な声もいまだ少なくない。ただ一方で、こうした逆境の中、自らの限界を越えていくアスリートたちの姿がある。大舞台へ臨む彼らへ敬意を込めて、世界陸上メダリストで400mハードル日本記録保持者の為末大が、日本人スプリンターの現在、そして、五輪・パラリンピック開催の意義を語る。

パラ日本代表選手団が発表!主将は車いすテニス・国枝、旗手に卓球・岩渕が選出!

2021.07.02 Vol.Web original

 東京2020パラリンピック競技大会の日本代表選手団 第一次発表記者会見が2日行われ、20競技・221選手が発表された。男子は129選手、女子は92選手で、女子はリオパラリンピックの46選手から2倍に増え、選手数の合計は過去最高に上った。

 日本代表選手団の第一次決定では、アーチェリー、陸上競技、バドミントン、ボッチャ、カヌー、自転車競技、馬術、5人制サッカー、 ゴールボール、柔道、ボート、射撃、水泳、テコンドー、卓球、シッティングバレー、車いすバスケットボール、車いすラグビー、車いすフェンシング、車いすテニスの20競技の選手が発表された。選手に加え、競技パートナー18人、 役員・コーチ123人、本部スタッフ22人、合計384人の日本代表選手団となる。

 主将には、車いすテニスの第一人者・国枝慎吾、副主将にはロンドン大会で女性初のパラリンピック団体金メダルを獲得した、ゴールボールの浦田理恵が選出された。男子旗手は卓球の若きエース、岩渕幸洋が務める。旗手は今後女子の発表も行われるという。

五輪観客向けガイドライン発表も「社会のルールとして守って」「自発的、自律的に守って」と実効性には疑問符

2021.06.23 Vol.Web Original

直行・直帰を要請も実効性は…

 東京2020組織委員会は五者協議による観客数の上限決定に伴う観戦チケットの取り扱いに関しての記者会見を6月23日に行った。会見には古宮正章副事務総長、チケッティングを担当する鈴木秀紀マーケティング局次長らが出席した。

 観客数が「収容人員の50%以内で1万人」となったことからチケットの再抽選が行われる競技が発生し、それが陸上16、野球16、サッカー30、ゴルフ8、近代五種2、ラグビー8、ソフトボール7、サーフィン8、開閉会式2の合計97、チケットの枚数は91万枚となることが発表された。再抽選については7月6日に結果を発表。外れた場合は払い戻しとなり、オリンピック・パラリンピックの大会終了後から順次返金される。

 この日の会見では、これまでにもアナウンスされていた観客に向けての「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」が合わせて発表された。

 その内容については「観戦の事前の準備」として接触確認アプリ(COCOA)等の事前登録の推奨。「会場へ向かう際の注意事項」としてマスクの着用、交通機関利用時の談笑や会話の自粛、余裕を持った来場で混雑を避ける、分散・時差入場、家や宿泊施設からの直行。「入場時の注意」として待機列でのフィジカルディスタンスの確保、入場時の検温の協力。「会場内・観戦時の注意」としてマスクの着用、咳エチケット、手洗い手指消毒の徹底、大声の会話、声や指笛などの応援などの禁止、マスク飲食の徹底(飲食中の会話自粛、話すときはマスクを着用)、売店、トイレ等の待機列でのフィジカルディスタンスの確保、必要に応じた席の移動のお願い、不必要な回遊の自粛、会場内の通路等におけるグループでの飲食の禁止。「観戦後」については分散・時差退場、家や宿泊施設への直帰、路上等での飲食や談笑の自粛、チケットの14日間保管――といったものが挙げられた。

 この会見に先立って行われた会見で橋本聖子組織委会長が発表した通り、会場内での飲酒は禁止となった。

東京五輪再抽選チケットは97セッション91万枚。返金は大会終了後

2021.06.23 Vol.Web Original

横浜国際総合競技場で開催のサッカー決勝は4万枚を1万枚に

 東京2020組織委員会は五者協議による観客数の上限決定に伴う観戦チケットの取り扱いに関しての記者会見を6月23日に行った。

 会見には古宮正章副事務総長、チケッティングを担当する鈴木秀紀マーケティング局次長らが出席した。

 観客数については「収容人員の50%以内で1万人」となったのだが、その結果、再抽選の対象となるセッションは陸上16、野球16、サッカー30、ゴルフ8、近代五種2、ラグビー8、ソフトボール7、サーフィン8、開閉会式2の合計97、チケットの枚数は91万枚となった。

 この97という数字は全体の1割強で、8割以上のセッションは上限に達しておらず抽選とはならない。

 各セッションで枚数にばらつきはあるのだが、例えば一番収容人数が多い横浜国際総合競技場で行われるサッカーの決勝はすでに4万枚以上のチケットが発売されており、それを1万枚にしなければいけないという。

 再抽選については7月6日に結果を発表。各自、公式チケット販売サイトのマイチケットのステータスで確認することになる。マイチケットに「有効(利用可)」と表記されていれば観戦可能で、「無効(利用不可)」と表記された場合ははずれで払い戻しとなる。

組織委・橋本聖子会長、五輪観客数上限は「政府の基準に準じて」21日に5者会議

2021.06.18 Vol.Web Original

 東京2020組織委員会の橋本聖子会長が18日夜、同日午前に政府分化会の尾身茂会長から受けた提言を受けて会見した。会長は会見の冒頭で「観客の扱いについて判断が必要なタイミングが近づいてきた」としたうえで、観客数の上限については、来週21日に、政府、東京都、組織委、国際オリンピック委員会(IOC)、IPC(国際パラリンピック委員会)での代表者で行われる5者会議で、政府の方針を踏まえて、判断する。

 この日午前に尾身会長が組織委を訪れ、東京2020大会に伴う感染拡大リスクについて提言。感染者数が7~8月にかけて増加する可能性、変異株の影響、大会を契機とした人流・接触機会の増大、医療ひっ迫のリスクに触れられており、観客については「無観客が最もリスクが低いので望ましい」と提言。一方で、観客を収容する場合に考慮すべき点についても示されており、「組織委員会が熟慮を重ねてきた内容とも噛み合っていた」。さらに、「感染リスクに関して多くの点で共通の認識に立った提言をいただいた」と話した。提言は、IOC、IPCにも共有するという。

 政府は17日、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された地域におけるイベントの観客上限について、段階的緩和措置として、1万人を上限とする考え方を示している。

 橋本会長は「当初から政府が示されるイベントの上限にのっとり基準に準じて決定したいという話をさせていただいている。その気持ちには変わりはないので、(収容人数の)上限は50%または1万人。東京オリンピック・パラリンピックはより厳しさを求められていることも踏まえながら協議をしていきたい。状況が刻々と変わっていくので、その時には無観客も覚悟しておかなければいけない。しっかりとシミュレーションていきたい」とした。

 組織委は安全かつ安心な大会開催のため、来日人数の削減の徹底、行動管理・健康管理の徹底、医療体制見直しの徹底の、「3徹の徹底」を呼びかけている。この日の会見では、アスリートを除いて、オリンピックでは当初の14万1千人が4万1千人に、パラリンピックでは約3万6千人を1万2000人と、それぞれ3分の1に削減できたとした。

 さらに、 この日行われた専門門家ラウンドテーブルでは、観客には、アプリによる事前健康管理、マスクやハンカチの持参、フィジカルディスタンスの確保、体調が優れない場合は来場を控える、手荷物は最小限に、手指の消毒といった基本的な感染対策を推奨。そのうえで人流抑制の観点から、会場へは「直行」「直帰」を要望した。

 橋本会長は「オリンピック・パラリンピックを見たいという観客がいる限り、リスクを払拭することができるのかを探るのが組織委員会の仕事。安全を確保したうえで安心につながっていくのであれば、できる限り努力をして、他のスポーツと同様に少しでも多くの人に観戦していただということで最後まで協議をしていきたい。厳しい状況だという判断が下されれば、お客さんを入れることはできない。そういうことも考えながら最後まで努力をしていきたい」とした。

車いすバスケ日本代表12名が決定!最高の布陣で東京パラへ

2021.06.17 Vol.Web original

 車いすバスケットボールの東京パラリンピック日本代表内定選手の発表が17日行われ、内定選手12名が発表された。

 男子日本代表は、岩井孝義 (持ち点1.0)、川原凜(1.5)、豊島英(2.0)、藤澤潔(2.0)、鳥海連志(2.5)、赤石竜我(2.5)、古澤拓也(3.0)、香西宏昭(3.5)、秋田啓(3.5)、宮島徹也(4.0)、髙柗義伸(4.0)、藤本怜央(4.5)の12名。主将には、豊島英が選ばれた。

 女子日本代表は、財満いずみ(1.0)、北間優衣(1.0)、萩野真世(1.5) 、安尾笑(2.0)、柳本あまね(2.5)、平井美喜(2.5)、小田島理恵(2.5)、清水千浪(3.0)、土田真由美(4.0)、藤井郁美(4.0)、網本麻里(4.5)、北田千尋(4.5)の12名。主将には、藤井郁美、網本麻里が選ばれた。

日本を代表するデザイナーが集結!スポーツの「躍動」伝えるグラフィック展、銀座で開催

2021.06.16 Vol.Web original

 スポーツにまつわる多彩なグラフィック作品を紹介した企画展『SPORTS GRAPHIC スポーツ・グラフィック』が、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中だ。東京オリンピック・パラリンピック開催を前に、スポーツの「躍動」を呼び起こす作品展になりそうだ。

 本展は、日本を代表するグラフィックデザイナーたちが制作した、ポスターや新聞広告、イラストレーション、立体作品など、個性豊かな約120点を展示。アスリートの息をのむ瞬間を切りとった写真や、スポーツの迫力やユーモアを表現したイラストレーション、競技の特徴を端的に表したタイポグラフィなど、「筋書きのないドラマ」であるスポーツを平面に定着させる、多彩なアイデアが詰まった視覚表現が一堂に会した。

五輪パラの表彰台は史上初のオールリサイクル

2021.06.12 Vol.742

 東京2020大会の開幕まで50日となった6月3日、セレモニーで使用される表彰台や楽曲、衣装、メダルトレイが披露され、大会が掲げるコンセプト「持続可能性」を意識して作られたアイテムが並んだ。

 五輪パラリンピック史上初めてのオールリサイクル素材となった表彰台は、市民参加型プロジェクト「みんなの表彰台プロジェクト」によって集められた使用済プラスチック約 24.5トンをもとに、合計 98 台を製作。デザインを担当した野老朝雄は「プラスチック素材という我々の生活から出たものが、人が乗っても大丈夫なものになりました。素材の研究や3Dプリンターなど、テクノロジーの力だと思う。次世代につながるバトンになれば」と話した。

 衣装は、現代の祭典にふさわしい「新しい礼服」をコンセプトに、「かさね」「おり」「結び」「染め」といった和装の伝統技術を取り入れ、暑さ対策など、洋装の機能性も兼ね揃えたデザイン。多様性も表現し、パンツスタイルとワンピーススタイルのいずれかをボランティア自身が選べるようにするという。メダルトレイは、伝統的な扇子をモチーフに、リサイクル可能な再生素材を使用。ベースカラーは、コアグラフィックス「藍」の最も深い色目を採用し、表彰台や衣装との調和を目指した。ファッションディレクターの山口壮大は「和服と洋服の良いところを取り入れながら作りました。和服が織りなす佇まいは情緒的。動くたび揺らめく美しさを感じていただければ」とデザインに込めた思いを話した。

ブラサカ日本代表、国際大会で自己最高の準優勝!Twitterではトレンド入り

2021.06.05 Vol.Web original

 ブラインドサッカーの国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」の決勝戦が5日、品川区立天王洲公園で行われ、日本対アルゼンチンは0-2で、アルゼンチンが勝利。日本は惜しくも優勝ならなかったが、世界ランキング1位を相手に善戦し、3ヶ月後に迫ったパラリンピックでメダル獲得の可能性を感じさせた。

 2018年より開催の本大会は、昨年、新型コロナウイルスの感染拡大により中止を余儀なくされ、今年は無観客で開催。全試合の模様はライブ配信で伝えられ、決勝戦では「#ブラインドサッカー」が国内Twitterトレンドランキング4位に入るなど、盛り上がりを見せた。参加国は、日本、アルゼンチン、フランス、スペイン、タイの5カ国。海外から参加する選手たちには、日本へ出国する15日前よりPCR検査を義務付け、選手や運営スタッフの一部には、一定期間外部との接触を断つ「バブル方式」を適用するなど、コロナ禍での大会運営を実現させた。

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