SearchSearch

新垣結衣「八重さんの笑顔が増えます」初大河『鎌倉殿の13人』で本格時代劇に初挑戦

2022.04.10 Vol.Web Original

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放送回を重ねるほどに画面の前やSNS上をザワザワさせている。伊豆の真ん中で暮らす北条家のほんわかとしたやりとりがあったと思えば、次の瞬間にゾッとさせられたりと、見ているほうも心が忙しい。

 小栗旬演じる主人公の北条義時を始め、彼が使える源頼朝、その妻の政子と登場人物も個性豊かなキャスト陣も魅力。新垣結衣演じる八重もそのひとりだ。

 新垣は本作で大河ドラマに初出演。本格的な時代劇への出演も初めてだ。

「正直、時代劇は、ほぼ見たことがありませんでした。時代が違いますし価値観も違うので、イメージとして難しいのかな、共感しづらいのかなと思っていました。今回参加してみて思ったのは、価値観や当たり前であることが違っていたとしても、人が抱く感情は変わらないものだなって。身近な人が亡くなって悲しいとか、死への恐怖、嫉妬する気持ち、誰かを好きになる思いとかは変わらないんだよな、そうだよなって。歴史上の人物もどこかフィクション感があったのですが、実際にいらっしゃった人たちなんだ、人間だったんだなと思えました。現代に寄り添おうと意識されているので、そのおかげもあるかと思います」

 八重は、源頼朝の最初の妻だった女性で、義時の初恋の人。

「頑固、言い方を変えると意思が強い。意志を強く持っていて、自分の想いに忠実に行動できる人です。行動できるというよりは、行動してしまう人なのかもしれないですけど、それがいいところかな」と、新垣は言う。

 頑固さは父譲りという視聴者からの声も。「性格はお父さんに似ているよね、あのお父さんの娘だなと思うっていう感想が多くて」と新垣。「台本を読んでいる時はそこまで意識をしていなかったんですけど、言われるとそうだなって。この人の影響を受けているんだろうなと、確かに!と思いました」と、笑う。

<鎌倉殿の13人>小栗旬、大泉洋のスペシャルな登場に疑問「頼朝さんはこじらせてる」主要キャストが伊豆でパブリックビューイングイベント 

2022.01.10 Vol.Web Original

 小栗旬が主演する大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合・日曜20時~など)の放送が9日スタート、同日、静岡・伊豆の国市などでパブリックビューイングイベントが行われた。

 メイン会場となった伊豆の国市の会場では、小栗を筆頭に、大泉洋、小池栄子、片岡愛之助、宮澤エマ、坂東彌十郎が出席。BSプレミアムでの18時からの放送を約600人の観客と一緒に鑑賞した。

 放送前に行われたトークイベントでは、キャスト陣が見どころや撮影現場での裏話についてトーク。

 最初は北条義時(小栗)ら「北条家のメンバーで一番ハートが強いのは誰?」「北条家のメンバーで一番行き当たりばったりなのは誰?」といった質問に答えながらそれぞれの役柄について紹介。一番ハートが強いのは「兄上はノープランというか計画をしっかり立てられていないのに関わらず自信満々」(宮澤)という片岡演じる宗時、行き当たりばったりは坂東演じる時政。小栗は「僕、この半年撮影してきて、父上を冷たい目で見る時間が多くて……」と笑うと、坂東は「子どもたちにもあきれられている」。

 主人公の義時はというと一番平穏無事が似合う人物。小栗は「僕の役は平穏無事に過ごしたいと思っている。ずっとそうしたいんですけど、源氏の渦に巻き込まれて行ってしまう。今も撮影が続いているんですけど、義時さんは穏やかに生活をしたいと思っているんですけど、いつになってもそれが訪れない状況が続いています」

「そんな義時が権威を持っていって、ある意味、ダークヒーローというか、ダークサイドに……面白いよね」と、小池。宮澤も「前半はニコニコしているか、すごく困った顔をしているのに」と笑った。

現場では頼朝はずし? 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』放送開始で再び爆笑会見

2022.01.09 Vol.Web Original

 

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合、毎週日曜20時~など)の放映が9日スタート、初回放送に先立ち、主演の小栗旬ら主要キャストが静岡・伊豆の国市で取材会を行った。

 主人公の北条義時を演じる小栗は初回放送の日を迎えたことについて「非常にうれしく思っています。ドキドキソワソワしている感じもあるのですが、自分たちのが作ってきたものがどういうふうに受け止めてもらえるのかというのが楽しみです」と、挨拶。

 義時ら北条家のメンバーが揃っての取材会。昨年末行われた会見の報道では爆笑会見の見出しが踊ったが、出席メンバーが変わってもそのムードは変わらず。

 小栗が「今日、北条ファミリー(が揃った)っていうのに、なぜ佐殿(頼朝)がいるのかなって気になっている」と笑えば、 大泉は「……北条ファミリーでしょう。(政子と)結婚するんだから」。さらに「ずっとこんな感じなんです、なんとなく頼朝はずし。肩身が狭いです」と訴えた。それに対して小栗は「……頼朝さんは位が高くて近づけないです。役では位が高いので近づかない方がいいのかと思っている」としたが、大泉は「頼朝には敬意はありますが、大泉洋が敬われていない」とボヤいた。

<インタビュー>小栗旬「“新しい”鎌倉時代になっている」新大河ドラマ『鎌倉殿の13人』

2022.01.02 Vol.Web Original

 新しい年の始まりには新しい大河ドラマ。そんな年明けが戻ってきた。9日、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合、毎週日曜20時~など)がスタートする。本作の主人公は鎌倉幕府の二代執権・北条義時。野心とは無縁だった田舎の若者が源頼朝と出会ったことで、武士の頂点へと昇りつめていく。義時を演じるのは、多くの時代劇はもちろん、大河ドラマにも複数出演してきた小栗旬。脚本は数々の舞台作品や映画やドラマの名作を手がけてきた三谷幸喜だ。大河ドラマへの注目が高まっているなかで、小栗は、どうこの作品に挑むのか。本人に聞く。

自分が義時なのか、義時が自分なのか

 いま小栗旬の頭のなかは『鎌倉殿の13人』、そして北条義時のことでいっぱいになっている。

「日々、義時のことを考えているので、自分が義時なのか、義時が自分なのか分からなくなってくるみたいなことを経験させてもらっている。大河ドラマで主演をさせていただている醍醐味かもしれませんね」と、小栗。

『鎌倉殿の13人』の13人とは、鎌倉幕府を開いた源頼朝を支えていた家臣団のこと。義時もその一人だ。頼朝の死後、13人は激しい内部抗争を繰り広げ、、義時は最後まで生き残り権力を手にする。

 これまでも大河ドラマへの出演経験はあるが主演は初めて。

「ほかの作品とそんなに変わらないと思っていますが、道のりが長いので大変だなと思うことは多いです。撮影が始まってから半年経っているけれど、まだまだゴールも見えないし」

 昨年6月にクランクイン。約半年毎日、義時としての時間を重ねている。それとともに、義時への理解も深まっているかといえば「……それが、難しいんですよねえ」と苦笑い。こんな人!とシンプルには説明しがたい人物のよう。

 義時は権力争いを制して、鎌倉幕府の二代執権となるが、もともとは野心とはまったく無縁なところで生きてきた伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。

 「義時という人は決して権力が欲しかったわけではないんです。守らなければいけない人が増えてきてしまって、その人たちを守るためにはこの決断をせざるを得ないとしたことで、権力争いに参加してしまっている」と、ゆっくりと語る。

「これは僕たちが作っている作品の中での話になりますが、義時は自分の置かれている立場に不満がない青年なんです。戦にも興味がなく、米蔵で米の勘定をしているのが楽しいというような青年。そんな彼が、平家に虐げられ、源氏として立ち向かっていかなければということになって、そこからはひたすら頼朝の横にいて、政治の在り方みたいなものを見ていきます。その結果、いま演じているところだと、清濁を併せ飲んで、ものすごく計算高い人になってきています……歴史劇としては面白いところなんでしょうけど、義時を演じている自分としては哀しい感じもあります」

吉沢亮「ちょっと老けた気がする(笑)」大河ドラマ『青天を衝け』がきょう26日最終回

2021.12.26 Vol.Web Original

 

 毎週”胸をぐるぐる“させてくれた物語もついにフィナーレだ。日本資本主義の父・渋沢栄一のジェットコースターのような人生を描いてきた大河ドラマ『青天を衝け』がきょう26日、いよいよ最終回を迎える。

 吉沢亮が少年の頃から丁寧かつ真っ直ぐに演じて多くの人に愛された『青天を衝け』の栄一。最終回を控えて行われたリモート取材会で、「僕も好きでした」と吉沢。

「最初は調べれば調べるほど偉大な功績を残している事ばかりが出てきて、とんでもないスーパーヒーローを演じていくんだなという印象がありましたが、現場で演じていくうちに抜けている部分や失敗しているところがすごく魅力的で、人間臭い男だなという印象になりました。この作品の主人公は渋沢栄一ではありますが、瞬間瞬間の主人公がいろんなところにいるんです。そうした主人公たちが成し遂げたことや失敗した瞬間、散っていく瞬間……時代の変化をずっとそばで見てきたのが栄一なんだなと。いろんなものを貰い、バトンを渡され、最後まで生き延びて、つないでいった人。人に愛された人なんだなと演じていて思いました」

「失敗だらけの人だというのは大事に作ろうと思ったところ」と黒崎氏は言う。「ただの成功者ではなく失敗だらけの人だったからこそ、この物語の主人公たりえたのかなと思います。それを吉沢さんがストレートに演じてくれたから愛すべき栄一になった。いつのまにか史実上の渋沢栄一と吉沢さんが演じてきってくれる栄一さんがミックスしてしまって、どっちが本当なのか全然分からなくなってしまったり。でも、そんなことどうでもよくなるくらいチャーミングな人になりました」

草彅剛、慶喜ロス明かす「寂しいなと思っていました」<青天を衝け>

2021.12.05 Vol.Web Original

 大河ドラマ『青天を衝け』が大詰めを迎えている。放送回も残すところ、あと4回。主人公の渋沢栄一もその周りの登場人物たちも頭には白いものが見え、顔には経験を示すしわが刻まれている。戦場で命を落とすのとはまた別の形で、栄一の周りに居る人たちも、ひとり、そしてまた一人とこの世を去っていくなかで、力強く、そしてしなやかに命をまっとうしようとしているのが、草彅剛演じる徳川慶喜だ。これまでの数々の役を演じ、そのたびに「草彅だからできた役」と「草彅しかできない」とオーディエンスに言わせてきたが、慶喜もその「草彅だからできた」リストに加わりそうだ。

 第1回から登場。毎回というわけではないが、ほぼ初めから終わりまで出演した数少ない登場人物だ。

「1年以上同じ役をやるということがなかったので、たくさん印象に残っていることはあるのですが、特に印象に残っているのは、馬に乗るシーンです。放送ではあまり使われていなかったんですが、それにしては練習したなって(笑)。冒頭のシーンであるとか印象深かったです。今となっては1年以上前ことで、コロナ禍の撮影でした。いろいろスケジュールも変わったりしたので、少しでも間が空いたりすると、馬の練習に行ったりして……」

 慶喜は幼少時代から一貫して多くを語らない。だからこそ印象に残るセリフも多かった。

「素敵なセリフをいただいていました。“快なり!”もお父さんから受け継ぎましたし。台本には1回しか書いてなかったのに3回も。あれは竹中(直人)さんのパッションから生まれたセリフでした。

 慶喜は人の人生の核心的なことをおっしゃるんですよね、“輝きが過ぎる”も“快なり!”もそうですけど、人生を説いているような。根源的なところをついたセリフにはドキッとしました」

大島優子、初めての大河ドラマ『青天を衝け』で演じる伊藤兼子は「いい女性」<インタビュー>

2021.11.26 Vol.Web Original

 フィナーレが近づいてきた大河ドラマ『青天を衝け』だが、物語はさらにドラマティックな展開を見せている。21日放送の第36回「栄一と千代」で、栄一の最愛の妻である千代が、コレラで突然逝った。そしてその後、栄一の後妻となるのが伊藤兼子だ。

 兼子を演じるのは大島優子。初めての大河ドラマで、出演発表時には「お話が来たときは、喜びと興奮で歓声をあげました」とコメントを発表していたが、出演回の放送を控えて行われたインタビューでは出演オファーを改めて喜びながらも、「物語のラストスパートをかけたところに登場していくんだなと思ったら、うれしさ半分、怖さがどっとあふれました」ともらす。

「とても重大な役」だと大島。

「妹たちを食べさせなきゃいけないと覚悟を決めて生きていますが、転じて、渋沢家に入ります。栄一が実業家として日本の要となっている状態のところでパートナーとなって、何が何だか分からない状態で渋沢家に入ったと思います。私はそういう運命なんだと思って」

 

<青天を衝け>福士誠治「僕も吉沢亮のファン」 初大河で井上馨!

2021.10.09 Vol.Web Original

 

 

「明治時代になると変人ばかりで振り回されてばかりいる」――。大河ドラマ『青天を衝け』で渋沢栄一を演じている吉沢亮が話していたことは間違いなかった。新政府でよりよい日本を目指して働き、いよいよ本領を発揮し始めた栄一だが、彼の周りには続々と興味深い人物が集まってくる。

「であ~る!」という口癖とともに、ある種の理想の上司像ともいえる弁論でSNS上を沸かせた大隈重信(大倉孝二)や、栄一に共感して距離を詰めてくる伊藤博文(山崎育三郎)。そして「声が大きい」井上馨は福士誠治が演じている。

 福士が大河ドラマに出演するのは意外にも初めてのこと。「出演できるんだという喜びがあり、明治時代という、とても激動の時代、世の中が変化する時代に出させていただけることに興奮していました」と、ストレートに喜びを表現する。

 初登場は伊藤とともに英国人たちと向かい合った全編英語のシーンで、次の登場では物語はもう明治時代になっていた。

「(『青天を衝け』の現場で感じる)渋沢がここに至るまでの時間だとか、去年から撮影をしているからこそ出るグルーヴ感は(撮影が長期にわたる)大河ドラマならではのことだと思います。パリ編などは放送でも拝見していたので、プライベートでドラマを楽しんでいた人がその作品に出演させていただけるみたいな感覚。時間軸としておもしろいです」と笑う。

 井上馨は大蔵省の大蔵大輔で、栄一の上司にあたる人物。立派なひげを蓄え、怒りっぽくて、気性が荒いが、栄一とは不思議と馬が合う。栄一は井上の右腕となり、いつしか2人は「雷親父と避雷針」と呼ばれるようになる。

『青天を衝け』の井上は「無理難題を吹っ掛ける役」だと言う。「渋沢とともに世の中を変えるという気持ちを持っているのですが、ちょっと調子がいい人で、 “やれと言えばやるだろう”っていう強引さがある」

 栄一を演じる吉沢について聞くと「僕もファンですね」と表情が緩む。

「一緒にやっていて楽しいですし、あんなに気持ちが飛んでくるのは素晴らしいと思っています。井上が栄一に無理難題を吹っ掛けた後のシーンで、テストで豪快に演じたら、本番ではお芝居が変わってきて。気持ちを受けてくれて発信してくれて心地が良かった」

 栄一同様、井上もこれからが見せどころ。福士が井上を演じる上で大切にしているのは彼の鈍感さだという。

「井上のペース、井上の強いところを、渋沢といるときには出せたらいいなと思っています。物語が進んで行くにつれて、井上も空気を読めるようになってくるので、年令を重ねたり、地位・役割を固めるまでは、と思って演じています」

 山崎がインタビューで「井上は声が大きくて、暑苦しい」と言っていた。

「豪快さや声の大きさは……意識しています。井上を裏のある人間というか含みのある人間にはしたくなかった。政治家ですので発する言葉とは裏腹の信念であるとか、自分の考えや方向性は隠し持っていたとは思いますが、声にして発する時はまっすぐ、これは俺の意見だ!と」

「井上も社会に貢献したんだぞというところを見せたい」と、福士は言う。

「井上はエネルギッシュで自分本位なところも見えるのですが、自分が一番にならなきゃいけないという感覚よりも、この世の中を少しでも良くするためには渋沢の力が必要だときちんと感じています。そういう井上はとても人間味があると思いますし、とってもおもしろいです」

『青天を衝け』は、 毎週日曜、NHK総合で20時から、BSプレミアム・BS4Kで18時から放送中。再放送(土曜13時5分~)もある。

(TOKYO HEADLINE・酒井紫野)

山崎育三郎、長州弁に悩まされる! 初大河の『青天を衝け』で伊藤博文

2021.09.25 Vol.Web Original


 明治編に入って盛り上がりを見せている大河ドラマ『青天を衝け』。主演の吉沢亮が直近のインタビューで、これまでは栄一が
変人だったが明治では周りがさらに変人というようなことを言っていたが、まさにその通り。一癖も二癖もあるキャストが続々と登場している。

 伊藤博文もそのひとり。初代の総理大臣となる人物で、オーバー40ならば昔の千円札の人という印象になるだろうか。伊藤を演じている山崎育三郎は「僕が生まれたのは1986年で、千円札だったのはその年までらしいので僕は実物を見たことがなかったので、ピンとこないところから始まりました」と、さらりと語る。

伊藤博文は「今でいうプロデューサー」

『青天を衝け』にはすでに登場している。その頃はまだ江戸時代で、外国人を相手にほぼ全編英語のシーンにチラリと登場したが、いよいよ本格的に登場。「時代も変わってキャストも入れ替わって、また新しい『青天を衝け』を見せられると思っています」と、山崎。

 伊藤を「魅力的。今まで演じたことがないような人物」だという。

「ひげを蓄えていてホクロがあって怖そうな印象だったんですけど、勉強していくと、ものすごく苦労されていて、泥臭く、男っぽい。それでありながら軽やかでコミュニケーション能力が高い人でもあり最初に抱いたイメージとは真逆なんじゃないかという印象でした」

 また、「今でいうプロデューサー」のような人物としても捉えている。

「この人とこの人を合わせたらこうなるのではと考えている人で、伊藤さんがいることでいろんな人がつながっていきます。人の懐に入っていくのもうまいんです。人と人とのつながりを一番大事に思っているんですよね。それでいて国のために自分はどう生きるかということを考えている」

 

ディーン・フジオカ「五代さんは会ったことがない恩人」大河ドラマ『青天を衝け』で西の五代

2021.09.18 Vol.Web Original

 

 大河ドラマ『青天を衝け』の放送が先日再開。時代は明治時代に入り、日本が少しずつ変わっていく。今後はカンパニー、郵便、銀行耳慣れた言葉が劇中で飛び交いはじめ、いまの日本にぐっと近づいていく 

 「みんなで幸せになる」より良い日本を目指す渋沢栄一(吉沢亮)は、明治時代に入っても刺激的な人物たちと出会っていく。なかでも重要なのは五代才助(友厚)。すでに放送された回ですれ違っているが今度はしっかりと出会う。演じているのはディーン・フジオカだ。 

  ディーンが五代を演じると発表された時には、世間からは大きなレスポンスがあった。ディーンは過去にNHK連続テレビ小説『あさが来た』で同じ人物を演じて人気に。その時の脚本は大森美香氏。大森氏は『青天を衝け』でも脚本を担当している 

 「今回の方が五代友厚像がより史実に基づいていて、歴史の中でどういう行動をし、それが現代にどういう影響を与えたのかがより分かりやすい形で描かれていると思います。明治新政府、民間でもキープレイヤーが次々と出てきて現代につながる日本をを作り上げていきますが、そのなかで五代がどういう信念や哲学に基づいて行動したのか、より詳細に描かれていると思います」 

  以前行われたインタビューで、『あさが来た』の五代と比べ、『青天を衝け』の五代はワイルドな印象と語った。これまでの登場シーンを振り返ってみても、自信や信念が感じられ、主人公の栄一の立場で見ると「できるゆえに、ちょっと嫌な奴」といった印象さえもあった。 

 『青天を衝け』では五代にどれだけ先見の明があったのかという部分がより具体的に描かれていると思います。立場によって、したたかだという印象もあれば、反対に「頼もしいという印象にもな表裏一体なところもあって一筋縄ではいかない存在になっているのではないかと思います。五代友厚という人物は広い視野を持ち、具体的に何をどういう順番でやっていくべきかということに確信を持っていました。そういうところから自信がにじみ出ていたのだと思います」 

  栄一を演じている吉沢亮は、放送再開直前のインタビューで、ディーンには五代が染みつていると話した。ディーンもまた前回のインタビューで五代が自分自身に多大な影響を与えていると語っている。 

 「五代友厚という歴史上の人物との出会いはすごく大きなものでしたし、今も現在進行形で、気づきを与えられています。いち俳優として五代友厚という人物を演じる上で自分自身とのシンクロ率というか距離感をどう図るべきかその尺度を持ち合わせていないので分からないですが、会ったことはないけどすごい恩人、恩義を感じるべき対象だと思っています。 

  自分は朝ドラで五代さんを演じるまでの存在を知りませんでした。彼の偉大さ思想その生きざまが、より多くの人に伝わっていけば良いと思いますし、自分はそこで何ができるかということに、全力を尽くしていきたい思っています」 

 

渋沢栄一は日本をより良い未来に導いていく頼もしい仲間 

 

 後に「西の五代、東の渋沢」と呼ばれるように、五代は、栄一と同様、日本の資本主義を語るうえで欠かせない人物。ただ「比較されることが多いと思いますが、西の五代としては、東の渋沢は、同じ未来に向かい前に進んでいく仲間」と、ディーンは言う。 

  五代のほうが渋沢よりも少しだけ年長で、その分経験や見識が多いことから「兄貴というか頼れる先輩」と考え、演じている。 

 五代にとって、栄一が成長していくことすごくうれしいことであり大きな包容力やゆとりをもって接しています。栄一の成長は日本という新しい国をより良い未来へと導く頼もしい仲間がひとり増えることになりますし、五代はどこか栄一を頼りにしていたところもあったと思います 

   その包容力は、カットがかかった後も続いているよう。 

 “おりょう”は年間通してこの現場にずっといてそれって簡単なことではないと思うんです彼と待ち時間が重なった時には、寝れてる? だとか、好きなゲームはやってるの? とかたわいもないことを話したりしています。自分との会話が息抜きになっていたらいいな(笑)」 

 『青天を衝け』は、 毎週日曜、NHK総合で20時から放送。BSプレミアム・BS4K18時~。再放送土曜135分~。 

 

(TOKYO HEADLINE・酒井紫野) 

大河ドラマ『青天を衝け』は明治編へ 吉沢亮「本領発揮の渋沢栄一を見て!」

2021.09.08 Vol.Web Original

 大河ドラマ『青天を衝け』がおもしろい。日本の近代資本主義の父とされる渋沢栄一を吉沢亮が演じる物語は明治編へ。栄一の本領が発揮される時代に突入する。直情的で真っ直ぐな青年だった栄一は、いろいろな意味で“大人”になっていくと吉沢は語る。

Copyrighted Image