SearchSearch

大竹しのぶ 魅力的な男に「すぐついて行く」

2015.05.07 Vol.641

 舞台『地獄のオルフェウス』のプレスコールが8日、渋谷のBunkamura シアターコクーンで行われ、大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代ら主要キャストが取材に応じた。大竹は、「ドキドキして、胸が突かれるような感触を味わっていただけたら」と、PRした。

 米現代演劇界に確固たる地位を築いたテネシー・ウィリアムスがその絶頂期に発表した作品。偏見と慣習に囚われた小さなコミュニティーに、誰をも魅了する青年が現れたことで、物語が展開していく。

 その魅力的な男性を演じるのが三浦春馬。蛇柄のジャケット姿でギターを奏で、大竹はもちろん、水川、三田らを夢中にさせる。そんな三浦についての印象を聞かれた女性陣は、「……とても魅力的な……」と始めた水川はなぜか大笑いし、大竹は「すぐついていきます!」と即答。三田は「(三浦が演じる青年は)人の孤独であるとか、病んでいる部分を理解できる男。生きづらいんじゃないかなって思います」と、どれほど魅力的なのかを語った。回答を聞く三浦は急に大汗をかき、スタッフからティッシュを手渡されるほどだった。

 英国人演出化のフィリップ・ブーリン氏とともにキャスト、スタッフが1カ月で作り上げた舞台。大竹が「稽古はすごく楽しくて。幕が開いてしまうことで、フィリップとの時間が無くなるのが寂しい」と稽古を振り返ると、他出演者も同意していた。

 7日から31日まで。同所で。

大竹しのぶと三浦春馬が初共演!! テネシー・ウィリアムズの問題作に挑む

2015.03.25 Vol.639

 東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで5月7日から上演される『地獄のオルフェウス』の制作発表会見が25日、Bunkamuraオーチャードホール ビュッフェで開催された。主演を務める大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代、そして演出のフリップ・ブリーンが登壇した。
 この作品はテネシー・ウィリアムズが1957年に発表した戯曲で、1940年に初演された『天使のたたかい』を17年かけて改訂したもの。ウィリアムズが作家生命をかけて書いた自信作ともいわれている。
 物語の舞台は偏見と慣習にとらわれた小さなコミュニティー。愛のない結婚をし、淡々と日常を過ごしている女のレイディの前に青年ヴァルが現れる。やがてヴァルが放つ違和感はコミュニティーの中に波紋のように広がって、レイディをはじめとした人々の欲望を触発していく。
 自由な心が暴力的な抑圧に踏みにじられていく過程が濃密な感情の行き交いの中で描かれる問題作だ。
 レイディを演じるのは『欲望という名の電車』で紀伊国屋演劇大賞を受賞して以来のウィリアムズ作品への出演となる大竹。「絶対面白くなるという予感がします。見ている人が刺激的な一夜を過ごせるような、劇場から出たときに心地よい疲労感が残るような芝居を作りたい。明日は日常に戻っていくにしても、劇場というものは本来そういう空間であるということをみんなに伝えることができたら、と思います」。
 今回ストレートプレイが初めてとなる三浦はやや緊張の面持ち。「1カ月間、諸先輩たちの中で素晴らしい戯曲と自分とも向き合える機会をいただけたことをうれしく思っています。こんな機会は一生の中であるかないかのことだと思っているので、稽古に入って一瞬一瞬を大切に過ごしていければと思っています」とそれぞれ語った。

Copyrighted Image