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脱こじらせへの道 第46回 離婚したっていいじゃない

2017.05.12 Vol.690

 前回のこのコラムでは「あなたは結婚したいですか?」というテーマで、結婚制度について考えてみました。
 では一方で、いざ結婚したとして「しなければよかった」と思ったときに、女性はどんな選択をするのでしょうか?
 というわけでこんなアンケートをとってみました。

 アリ? ナシ? 熟年離婚についてどう思いますか?

 昨今のメディアでも離婚というキーワードを見かけることが増えましたね。
 実際に自身の周辺でも、結婚して数年で離婚をする同世代が何人かいます。
 一方で私より上の世代でも、離婚して母子家庭(または父子家庭)で子育てをしているという方々もいて、結婚だけでなく、離婚も、当たり前の制度ではなく選択できる生き方として捉えられているように感じます。

 対して熟年離婚となると、ただ単にする「離婚」とは少し状況が違う部分もあると思います。
 日本では、結婚したら一生添い遂げるものという考えが一般的でした。
 それが何十年という時間を経て、そうではないという考え方が浸透してきたのです。
 結婚するときは「一生添い遂げなければ」という思いを持って結婚を選んだ人々が、長い時間を経て離婚を選択するというのは、非常に大きな決断だと思います。
 社会全体の女性の考え方が変化してきたと言えるのではないでしょうか。

 離婚理由の中には、性格の不一致などの内面的な理由から、借金やDVなどの物理的な理由など様々。
 でもかつてはそれらも踏まえて「一緒に解決しなければならない」ものだったことを考えると、女性の自立が大きく進んでいることの証ではないでしょうか。

 ところで熟年離婚は、離婚後に男性がダメージを負うことが多いとも聞きますね。
 女性は結婚生活を通して精神的に自立して離婚に踏み切る傾向があるかと思いますが、
 男性は社会的に自立していても、社会規範の上に乗っているだけでじつは精神的に自立できていないということも。
 熟年離婚によってそれに気付かされて、足元をすくわれるのかもしれません。

 女性の中の「女性性」は大きく育ってきています。
 男性も自分の中の「男性性」について一度考えてみてはいかがでしょうか?

脱こじらせへの道 第45回 あなたは結婚したいですか?

2017.04.28 Vol.689

 私は今32歳、独身です。
 ここ数年、実家に帰ると「結婚は?」と親に聞かれることもありましたが、今はもうそれすらなくなりました。
 そもそも私は結婚願望もなく、むしろ結婚制度には否定的です。

 というわけで今回は、こんなアンケートをとってみました。

「あなたは結婚したいと思いますか?結婚してよかったと思いますか?」

 半数以上、6割の人が「思う」という回答。
「居場所ができる」「絆が生まれる」というご意見が多く、納得できる内容です。

 しかし「思わない」という人が4割もいることに、私は驚きました。
「思わない」派の意見は、

・もっと仕事でキャリアを積みたかった
・結婚してから好きな人ができた

 というような内容でした。あのときああしていれば…という後悔の気持ちから、「思わない」という回答になったようです。

 婚活サイトやイベントはまだまだ流行していますし、何よりも「結婚をするのが当然」という考え方が強いと思います。
 でも結婚はただの通過点であって、ゴールではないんですよね。
紙切れ一枚で相手の心を縛ることはできませんし、相手(や将来生まれるかもしれない子ども)との関係性や将来が保証されるわけではありません。

 私が結婚制度に否定的な理由はほかにもあります。
 自身が幼い頃不仲の両親を見てきたので、そういったことから家族全員が窮屈な思いをするなら、結婚制度はないほうがいい。
 相手の心を縛ることができないとともに、自分の心を縛られたくない。もしほかに好きな人ができたら、自由に恋愛をしたい。
 こう書くと、ワガママな人間に捉えられるかもしれませんが、結局のところ結婚に魅力を感じないのです。
 自分で自分の人生を選択しながら生きるときに、邪魔な制度だと思えて仕方ありません。

「あのとき結婚しなければよかった…」と後悔して生きるよりは、自分が本当にやりたいこと・すべきことを優先して結婚しないという選択もあるんじゃないでしょうか?
 もちろん、やりたいことが「家族を作る」ことだったら、結婚することは良いことだと思います。

 ただ、そういう考え方を理解した上で、選択的な人生を送っていくという女性の生き方も、認められてもいいんじゃないかな、と思います。

脱こじらせへの道 第44回 好きな人だから復縁したくない!

2017.04.14 Vol.688

 新年度が始まりました!
 弊社にも新入社員が入り、私はいよいよソフト・オン・デマンドに入社して11年目に突入しました。
 入社当時には、自分が女性向けのサイトを立ち上げ、コラム連載をしているとは全く想像していませんでした…。

 さて、新しい環境で新たな出会いのあった人もいらっしゃることでしょう。
 その一方で、過去の恋愛が忘れられないという人もいらっしゃるかと思います。
 そんなわけで今回は、こんなアンケートをとってみました。

「どうしても忘れられない…復縁したいと思う人はいますか?」

 75%の方が「復縁したいと思う人がいる」と回答。
「ない」と答えた方も、復縁したいとはまでは思わないけど、忘れられない人はいるという意見もありました。

 よく”女性は上書き保存、男性は別名で保存”なんて言いますが、意外と女性も過去の恋をしっかり覚えているようです。
 初恋の人、初めてできた彼氏、結婚を意識した相手…。
 自分の人生の節目を意識するような相手は特に印象深いようです。

 また、これまでに最も体の相性が良かった、初めてセックスでイク経験をさせてくれた、などセックスが忘れられないという場合も多々見られました。

「もしかしたら、元カノに連絡をとればうまくいくかも!?」
 そう思った男性の皆さん、まだ元カノに連絡をするのは早いです。

 今回も多くの女性がたくさんコメントを書いてくださいました。
 つまり、女性にとっては過去の恋愛は、「思い出として大切にとっておきたい」のです。
 忘れられない彼に、幻滅したくないのです。

 要するに、ここが男女の差なんですよね。
 男性は「元カノ(または自分のことを好きな女性)ならば、口説く努力なくセックスできるかもしれない」と考えるのに対し、
 女性は「好きな人だからこそ、簡単にセックスできる軽い扱いをされたくない」という。

 コメントに、こんなことを書いてくれた方がいらっしゃいました。
”忘れられない人がいます。でも、体の関係ならすぐに戻れてしまうので、あえて復縁しないようにしています。”
 多くの女性がこんな気持なんじゃないでしょうか。

「復縁した」という人も2種類いて、
「今の旦那です」という方もチラホラいれば、
「セフレ関係として継続しています」という方も。

 男性は、元カノと連絡をとる際には、ちゃんと付き合うか、ちゃんと気持ちよくさせるかの覚悟を決めたほうがいいかもしれませんね(笑)

脱こじらせへの道 第41回 AV女優は「ただ裸になればいい」だけなのか?

2017.02.24 Vol.685

 今年は「男女の意識の違い」というところに焦点をあてているこの連載ですが、前回の記事の最後でも「女性向けAVに求められているものにも変化が出てきている」というようなことに触れました。
実際に、自分たちでサイトを運営していて女性向けAVをめぐる環境にも変化を感じる部分がいくつかあります。

 たとえば、出演男性。
 サイトオープン時は、まだ女性向けAVの認知自体が低く、出演交渉をしようと声をかけると話を聞いてくれる人も少なくはありませんでした。
 ところが、女性向けAV自体が知られてきたからか、この2?3年は警戒する男性も現れるように。
 それまでは消費する側だった男性にとって、自分がAV作品の一部として消費されることに抵抗を抱くのでは、と思います。

 また、女性ファン。
 男優さんのファンが増えたのはもちろんですが、恵比寿マスカッツなどをテレビで見かける機会も増え、女優さんを応援する女性も増えてきましたよね。
 GIRL’S CHのサイト自体を応援してくださる方もいて、嬉しい限りです。

 では、それを踏まえて、今回のアンケートを見てみましょう。

 6割以上が興味あり!? 見るのはOK、出るのは……AV出演に興味ある?

「興味あり」という人が半数を超えた結果となりました。
 驚きませんか!?

 しかし意見を細かく見ていくと、「身バレしなければやりたい(または、身バレが怖いからやりたくない)」という意見がとても多い。
 好きな出演者とできるなら出演してみたい、日常では体験できないことをしてみたい、などという興味から、アダルトビデオの世界に興味を抱くというのは男女ともに同じ意見なのだなという感想をいだきました。

 一方で、AV出演についてのイメージは実状とは異なる部分も多くあります。
 現在はAV出演したいという女性も少なくないため、誰もが裸になるだけで多額の報酬を得られるということはありません。
 まずは容姿やキャリアによってスタートラインは大きく変わってきます。
 Twitterやイベントなどで作品を見てくれた人と交流し、人柄でファンをつけていく地道な作業が必要だったりもします。
 企画ものでは覚えなければいけない設定やセリフがあったりと、演技力や記憶力が求められます。
「ただ裸になればいい」というわけではありません。

 インターネットの普及により、女性にとってぐっとAV業界は身近になりました。
 それは動画を見ることのみならず、出演することにも当てはまります。
 事務所を調べたり、出演応募するのも、スマホひとつあれば可能です。
 昨今はスカウトに対する取り締まりが厳しくなった反面、女性からアプローチすることは容易になってきました。

 容易になってきたからこそ、まわりの人に出演を知られることによるリスクを想定せず応募し、活躍できたものの後悔してしまう……ということもあるのかもしれません。
 日本社会のおいては人前で裸やセックスを晒すことをネガティブに捉える人は少なくありませんからね。

 インターネットで情報をすぐに得られるということは、他人に自分のことを知られる機会も増えるということ。
 特にこの2?3年での進歩は凄まじいものがあります。
 これまでと同じように行動していては、アダルトの身バレだけでなく個人情報が危険にさらされる可能性が高まっています。

 そういった、私達の感覚とテクノロジーの進歩度合いの差異も、メディアで取り上げられるようなAV出演に関する悪いニュースに影響しているのかもしれません。

脱こじらせへの道 第40回 女性がAVにストーリーを求める理由

2017.02.10 Vol.684

 この「脱こじらせへの道」もついに40回を迎えました。
 そんな中で今回は、過去もっとも過激な!?テーマを取り上げてみようと思います。

「AVの「中出し」プレイは好き? 嫌い?」

 TOKYO HEADLINE史上、「中出し」の3文字が掲載されるなんて初めてなのではないでしょうか…!?

 ええと、そもそも「中出し」って何?という方がいるかもしれないので、簡単に説明を。
 ひとことで言ってしまえば、AV作品での男性のフィニッシュシーンの表現方法のひとつです。

 AVは映像作品なので、見た目にわかりやすいクライマックスが必要とされます。
 特に、今のメインユーザーは男性が多いので、男性が共感できるクライマックスということで、射精シーンでひとつの作品の区切りとされることがほとんどです。
 射精がわかりやすいように女優さんの身体や顔にかけたりすることが多いのですが、それをせずコンドームをつけずに膣内で射精する描写を「中出し」と言うんですね。

 さて、なぜ今回このアンケートテーマを取り上げたかというと、この「中出し」描写、女性にとってはどっちでもいいという意見が多かったんですよね。

 女性向けAVと男性向けAVの違いとして、女性向けAVは物語性がある、ということを言われることがあります。
 これは誤りではなく、実際にドラマ作品が多いのですが、女性向けAVの場合はプレイに必然性が求められる、というのが正確な言い方なのではないかと思います。
 たとえば、セックスをする男女ふたりはどういう関係があって、どんな思いでそこに至ったのか、というような。

 だから射精シーンも、そのふたりがどんな思いでそれを受け入れたかが重要なのです。
 ふたりの関係性を踏まえた上で、中出しや射精シーンが必然的なのであれば、女性ユーザーも感情移入して見ることができます。
「夫婦設定なら違和感なく見られる」という意見もありましたが、この夫婦は愛し合っているから中出しをしたんだな、とか想像できるところが良いようです。

 一方の男性ですが、「中出し」というジャンル自体を好む方が結構いらっしゃいます。
 単体女優さんの「中出し解禁」ものは売れ行きが伸びますし、タイトルに「中出し」という言葉が入った作品も多数見られます。

 アンケート結果にもありましたが、普段なかなかできないプレイだからこそ興味がわくという男性も多いでしょうし、征服感がある・支配欲が満たされるという意見もあるかと思います。
 男性ファンにとってはどちらかというと、この「中出し」という行為自体にプレミアム感を感じているのではないでしょうか。

 とは言っても、以前このコラムでも書いたのですが、AVはエンターテイメントであり、そこで描かれる「顔射」や「中出し」は演出上のものですので、世間的にこれが標準というわけではありません。そこは勘違いのないように改めて書いておきます。特に「中出し」については…ですね。

 2017年は男女の違いにフォーカスを当てていますが、今回のテーマでも男女の違いは大きく現れますね。

 男性は「自分の種を残したい」という思いが強く、だからこそ女性への征服感が強く出る「中出し」という行為に共感する人が多いのだと思います。
 対して女性は、「この人の子供を産みたい」という「特定」を意識することが多く、必然性を求める、ということが強く現れた結果となりました。

 とはいえ、最近はそればかりではないという傾向もあります。
 エロメンや人気AV男優の女性ファンが増えてきたことにより、好きな男優さんの感じている姿を見たいということで、あえて射精シーンを見たいという女性ユーザーの声を聞くことも多くなりました。
 ですのでGIRL’S CHではあえて男優さんの射精シーンを撮ったりしているなんてことも。

 これまでは男性ユーザーがほとんどであったAV業界も、女性ユーザーが徐々に増えてきたことによって、中出しや射精シーンもこれまでと違った描かれ方をしていくのかもしれませんね。

脱こじらせへの道 第39回 男女で違う「勝負下着」の考え方

2017.01.27 Vol.683

 前回は、女性と男性の無駄毛処理に対する意識の差から、女性は同性の外見に厳しいというお話をしました。
 それに続き、今回はこんなアンケートから、男女の意識の違いを考えてみたいと思います。

「好きな人と会うときに着ける」「常に勝負下着」勝負下着、ありますか?

 勝負下着、いわゆる「いざというときにつけるお気に入りの下着」というようなものと言えるかと思います。
 前回の無駄毛処理と違って、「ある」が「ない」を若干上回る程度となりました。

 よく聞くエピソードですが、女性の皆さん、せっかくお気に入りの下着をつけていたのに彼が気付いてくれない、という経験はありませんか?
 男性は女性の下着をあまり見てくれていないと感じる女性は多いのではないでしょうか。
 高い下着でも男性からはそう見えなかったり、その逆で、安い生地の下着が男性に好まれたりするということもあります。
 実際男性に聞いても、全然女性の下着の値段はわからない、なんて言われることもありますよね。
 だから女性は、勝負下着を用意してもがっかりしてしまうということも多いのかもしれません。
 そんな経験を経て、あえて勝負下着は持ってないという方が意外と多かったのかもしれませんね。

 今回のアンケートで興味深いのは、実際相手に見せるタイミングがなくても勝負下着をつける機会がある、という意見があったことです。
 誰かに見せる目的ではなく、自分自身の気分をあげるためにお気に入りの下着をつける、ということみたいです。

 今回の勝負下着に限らず、大事な日にお気に入りの服を着たり、香水をつけたり、というような行動は、女性なら共感できるのではないでしょうか?

 大事な日だから、いつもより魅力的な自分になりたい。
 好かれたい、好かれる自分でいたい。

 そういった気持ちから、自分をよりよく見せたいと思い、こういった行動に出るのではないかと思います。
 女性にとってはそのくらい、「好かれる」「愛される」ということが大事なんですよね。

脱こじらせへの道 第38回 女性の敵は…女性?

2017.01.13 Vol.682

 明日の1月14日でGIRL’S CHはオープンしてから4周年を迎えます。
 女性の「見たい」を後押しする女性向け動画サイトというコンセプトで作られたGIRL’S CHですが、大人の女性にサイトのことを伝えたい!ということで、この日成人式を終えた女性を招いて、サイトオープンのイベントをしたのが2013年のこと。
 あの日はものすごい大雪で、電車は遅れるし、タクシーは走ってないし……と大変な思いをしたのでした。
 そのおかげで、一生忘れることのない思い出となったのではありますが。

 というわけで、お正月が終わると、サイトオープンのことを思い出す私です。

 さて、皆さんお正月はいかがでしたか?
 2017年も変わらず女性と性について色々な角度から考えてみたいと思っています。

 早速、新年一発目はこんなアンケートを用意してみました。
  「もうすぐ冬……寒い時期の無駄毛処理、してますか?」

 昨年の秋頃にとったアンケートです。
 露出の増える夏はもちろん気にしている無駄毛ですが、冬は服の上からは分からない部分も多いので、女性同士でも 他の人がどうしているかは知らなかいことも多いのでは。
 今回は、「している」「たまにしている」が真っ二つに分かれるという結果になりました。
 いずれにせよ、人に見られる可能性がある場合は処理をするという意見が多いですよね。

 中には、「脱毛処理済み(または処理中)」という意見も。
 過去にはアンダーヘアの処理に関するアンケートをとったこともありましたが、その際も半数近くの方が脱毛済みとのこと。
 私が思っているよりもずっと脱毛が普及していることに驚いたのと同時に、多くの女性が「つるつる」「すべすべ」の肌に憧れているのだなということを再確認したのでした。

    ※そのときのアンケートはこちら。
   もうすぐ露出の増える季節…アンダーヘアの処理はどうしてますか?
      http://girls-ch.com/enquete/result.php?0074

「処理をすべき」という考え方が強く広まっているからでしょうか。
 GIRL’S CHでは、出演女優さんの毛(アンダーヘア)についての指摘がとても多いです。
 動画のレビューに、「もっと処理して」とか「人前に出る人は処理をすべき」という書き込みを見ることは少なくありません。

 作品によってはメーカー側から、
「性生活がご無沙汰な女性の設定だから、処理しすぎないでほしい」
「剛毛であることを作品に活かしたいから、処理せずそのままの状態でいてほしい」
 と希望する場合もあるのですが、そんな未処理の状態が許せないというユーザーの方もいるようです。

 女優さんについては、もちろん毛の処理だけでなく、体型やファッションにも厳しくチェックが入ります。
 身体は美しいスタイルが求められる傾向にあり、ファッションや小道具などはリアルさが重要なようです。

 とにかく、女性は女性に厳しい。

 日常でもそういったことを感じるシチュエーションはありませんか?

 以前もこのコラムで書きましたが、女性は普段からメイクをしたりファッションに気を遣ったりと、見た目にぬかりありません。
 その反面、気を抜いた女性の姿に魅力を感じるという男性が数多くいるというのも事実。
 AVは、男性に向けて作られているものが多く、男性ユーザーが出演女優さんに求めるものはとても幅広いです。スタイル抜群の女優さんももちろん人気ですが、そうでなくてもどこかに魅力を見出してくれます。アンダーヘアもまたしかりです。
 だから男性ユーザーからそういった意見をいただくことはほとんどありません。
 そうでなければ、同じ企画のシリーズがこれほど続かないはずですから。

 あるいは、自分が外見に気を遣っているのに、手を抜いている女性が「いい思い」をしているのが許せない。
 男優や監督に優しい言葉をかけられて、ちやほやされて、気持ちよくなっているのが羨ましくて妬ましい。
 もしそんな感情をもった女性がいらっしゃったら、「いい思い」に嫉妬している自分の性欲を認めてあげてください。

 ということで、無駄毛をネタに同性に厳しい女性の内面について考えていたわけですが、編集さんと話をしているうちに、この無駄毛についての男女の意識の違いというのは、ことのほか大きいということに気づかされました。

 女性にとってはとても重要で切実な問題なのですが、男性にとってはさほどでもないようです。最近は中性的なファッションをする方も多く、おしゃれにこだわりが強い男性は気にしているかもしれませんが、それでもまだまだ多数派とは言えません。

 自身もそうですが、女性は思春期の頃から「毛は剃るもの」「無駄毛は処理するもの」という意識が植え付けられています。まわりがそうしているから当たり前のようにそうしてきた、という感じでしょうか。
 テレビや雑誌で、体毛やヒゲのある男性はいても女性はみんなつるつるだから、自然と自分もそうなりたい、そうあるべきという意識が芽生えたのかもしれません。

 担当編集さんにとって、先ほどのユーザーさんの女優さんへのリアクションは新鮮であり、分からない感情のようです。
 最近はブラジリアンワックスが人気になったり、一般女性でもアンダーヘアを整えることは当たり前、パイパンにしている人までいますが、編集さんにとっては「???」だそうです。

 意外にも、SEXよりこの問題のほうが男女の意識の違いは大きいようです。そんなわけで、次回もまた男女の考え方の違いをクローズアップしてみようかと思います。

脱こじらせへの道 第37回 ネット上での情報の取り扱いには十分な注意が必要

2016.12.23 Vol.web Original

 今年の漢字一文字は「金」でしたね。
 リオオリンピックの金メダルに政治と金の問題など、言われてみれば確かにそのとおり。
 皆さんはどんな一年でしたか?

 個人的には、ゲス不倫や妊娠・出産、活動自粛や引退など、芸能関係の話題が豊富だったなぁという印象があります。

 今回はそんな折に必ずと言っていいほど引き合いに出される、「SNS」についてアンケートをとってみました。

 もはやほとんどの方が使っている「SNS」。
 ユーザーの皆さんからは、情報収集にTwitter、連絡手段としてLINEを使っているという意見がたくさん寄せられました。
 実際に私も、個人のTwitterで好きなアーティストをフォローしてライブやリリース情報を得たり、複数の友人とLINEグループを作って会話をしたりという使い方をしています。

 そのように複数のSNSを使っている人は少なくないと思いますが、それぞれのSNSには特性がありますよね。

 その中でもTwitterというのは、ちょっと扱いが難しい存在になっているように思います。
 ごく個人的なつながりだけの中で会話していたとしても、それがTwitter上であるというだけで全世界に広まってしまう可能性があります。
 勤務先の飲食店に有名人が来た、というようなツイートが問題になった例もありましたよね。

 インターネット上に何かを発信すると、それはもう「公」のことになってしまうのです。
 Twitterではさらに「匿名による拡散」という力を得て、ものすごい速さで広まっていきます。

 それを自覚している人は多くなってきていると思いますが、同時に気になったことがあります。
 それは、色々なニュースの報道のされ方です。

 何かニュースを見るたびに、「ネットでは?という意見が」「Twitter上では?という声も」という言い回しを必ずと言っていいほど見かけませんか?
 ネットの声は、たしかに世間一般の普通の方が発信しているものです。
 でも、その情報を言う人がマジョリティなのか?発言者に正しい情報が入っているのか?というのは非常に疑わしいところだと思います。

 実際、Twitterについてはなりすましの問題もありますし、事実かどうか分からないことがリツイートされ続けることによってあたかも事実のように認定されてしまうこともあります。
 テレビのワイドショーなどではネット上に転がっている話題や写真に飛びついて、直接取材をしなかったことでしばしば問題も起こっていたようです。

 そう思うと、一定数の発言とその本質は必ずしもイコールではありません。
 報道やメディアのこじれが生まれてしまうのではないかという懸念があります。
 最近でも、キュレーションサイトで根拠のない記事を掲載していたり、無断引用が話題になったりしました。

 私たちの目にする情報は、果たして本当に正しい情報なのでしょうか?
 これだけ情報が溢れているので、検索や収集だけでは誤った情報を得てしまうかもしれません。
 自分が正しいと思う情報をきちんと考えて、見て聞いて選ぶことが必要になっています。

脱こじらせへの道 第36回 私は「こじらせ」たまま、生きていきたい

2016.12.09 Vol.679

 先日、作家の雨宮まみさんがお亡くなりになりました。
 著書「女子をこじらせて」で、「こじらせ」という言葉を使い始めた方。
 この著書によって救われたという女性も多いのではないでしょうか。

 そんな「こじらせ」という言葉も、現在は若干の独り歩き感があります。
 他人を揶揄する際に使われたりすることもあります。
 世間では「こじらせていること」=悪、という見方をされる場合もあったりしますね。

 では今一般的に使われている「こじらせ」とは、一体なんなのでしょうか。
 他人に対して、そして自分自身に対しては、「こじらせ」がどんな影響を与えるのでしょうか。
 今回のアンケートでは、今私たちが日常的に使っている「こじらせ」という言葉がどのような受け入れられ方をしているかが分かる結果となりました。

 まず驚くべきは、ほとんどの女性が「自分はこじらせている」と感じているということ。
 多くの女性が、自分自身に対して、世間と何らかの違和感を感じているということだと思います。

 また、そのこじらせの原因としては、2パターンあるようです。

 ひとつは、恋愛経験に関するもの。
「男性経験がない」「彼氏がいない」「結婚していない」「不倫している」
 といういわゆる”女性の幸せ”から遠のいているのでは、という不安からもたらされるものかと思います。

 そしてもうひとつは、「自分に自信がない」というもの。
 大人になるにつれお世辞を見分けられるようになったという理由もあるかもしれませんが、自分の女性性に自信が持てないから故のことかと思います。

 この2パターンを見ると、こじらせというのはそういった不安や自信のなさに「しばられてしまうこと」「固執してしまうこと」だと言えるのかと思います。

 不安に思うこと自体は誰にでもあるし、それだけで見れば別に問題ないと思うんですが、それにとらわれてしまう。

 その不安に思う事柄については、他の人から見たら、“それってうらやましい話じゃん”っていうものもあるんですが、そういうふうに考えられないとか考え方を転換できないことが、こじらせにつながっていくのではないでしょうか。

 たとえば先程のパターンで言えば、「仕事に熱中して婚期を逃してしまった」と本人が悩んでいることも、「社会で活躍できている女性」と他人が羨ましく見る場合だってあります。

 いずれにせよ、多様性のある現代では、これまで「当たり前」とされていたことだけが正解ではない場合もたくさんあります。
 女性でも起業してずっと働くだとか、シングルマザーとして生きるとか、数十年前では後ろ指さされていた生き方も、堂々と認められるようになっているのです。

 だから多くの女性が、これまでの「当たり前」と違和感を感じる生き方をしているのも当然。
 私たちはそれを「こじらせている」として卑下する必要はないと思うのです。

 もっと言えば、それを「こじらせている」生き方として肯定してくれたのが、雨宮さんだと思うのです。

 この連載のタイトルは、「脱こじらせへの道」。
 私はこの連載で、世間と違和感を感じているという意味での「こじらせ」の感覚を取り払い、堂々と生きることを目指していました。
 でも、「こじらせ」が世間との違和感と仮定すると、私は「こじらせ」たまま、生きていきたいと感じました。

“肉食男子を好む女性は肉食女子”という事実【脱こじらせへの道】第19回

2016.03.25 Vol.663

 こんにちは、田口です。

 最近ここでお金の話ばかりしていて、「田口、お金大好きなんじゃね?」と思われる方もおられるかと思いますが、みんなお金好きですよね。プロ野球の選手もそうじゃないですか!
 と、ちょっと時事ネタにも触れつつ…。

 今回は「肉食男子と草食男子、どっちが好き?」というアンケートをもとに、女性の性欲について触れてみようと思います。

 まず結果を見てみましょう。
 性欲があふれかえってますね。

 草食男子のブームはもう終わってます。流行っていたときは確かに興味を持つ女性は多かったと思いますが、今はそれほどでもない。
 世間一般にはもう流行っていないので、この数字もGIRL’S CHのユーザーだから特別に高いということはないんじゃないかと思います。

 しかしブームは終わっていますが、男性の草食化は確かに進んでいます。同時に女性の肉食化も進んでいます。
 ここで注意したいのは、「肉食だから草食が好き」ということではないということ。自然界の食物連鎖はそうなってますが、「肉食女子」「草食男子」という呼び方はあくまでキャラクターをたとえたもの。
 相性としては草食と草食、肉食と肉食のほうがあってますよね。

 つまり肉食男子を好む女性は肉食女子のはずなんですが、そういう人は自分が肉食女子だということは認めたがらない傾向があるように思います。
 もちろん、昨今の肉食女子ブームや、女性向けメディアで性に積極的な女性が多く登場していたり、肉食女子を自認する人も増えてきています。ですが、このアンケート結果と照らし合わせると、もっとまわりに肉食女子が多くてもいいと思いませんか?
 それはなぜか? 肉食イコール、性欲旺盛なイメージや男性に対して飢えているイメージがつきまとうのを、女性が避けているからだと思うんです。

 ではなぜ女性は、自身の性欲を認めることから逃げたり、ときに「恥ずかしい」と思ったりするのでしょうか?
 それは、多くの女性は男性のほうから積極的に来てほしいと思っているから。
 そして、そうあるべきと思っているから。

 日本の文化は、男性が外で稼ぎ、女性が家庭を守る文化として、長年定着してきました。
 それに対して最近は、男女雇用機会均等法であったり、一億総活躍社会であったり、男女ともに社会で活躍しようという考えが広まっています。

 男女雇用機会均等法が実施されたことにより、仕事で活躍する女性の給与は引き上がったかもしれませんが、それは一部の男性の給与から削られた分があてられていますよね。
 だから、男女ともにある程度同じように活躍できる社会であるはずなのに、長く日本に根付く「男性が外で稼ぐべきだ」という考えから、男性の負担がどんどん増えていきます。

 そうした結果が、女子会と称してラグジュアリーな余暇を楽しんだり、美魔女のように給与を自身の美容のために使えるブームが生まれたのかもしれません。

 男性ばかりにリスクを負わせてはいけない。
 かわいそうですよ、男性。

 女性って、給料が上がっても、そのお金の使い道がランチに3000円とかネイルに3万円といったように儲けたお金で自分に投資していることが多くないですか?
 でも男性との付き合いの中では今までのままということが多かったり。自分に投資している人ほどおごらせたがる傾向ってありません?
「自分に投資してその分美しい女性としてデートしてあげてるんだから、男はおごってくれて当然」そんな思考。
 ワリカンにすればいいじゃないですか。
 自分に投資するのも、メイクしたり着飾ったりするのも、誰も女性に強制していないはずなんです。

 すいません、ちょっと熱くなってしまいました。

 まあそういう女性の気持ちが現れているのが、このアンケート結果だと思います。
 女性は男性には肉食であってほしいと思っている。
 これは、女性はいつまでも受け身の楽な姿勢でありたいという願いの現れです。
 それは長く続く日本の慣習からくる考え方なので仕方ないかもしれません。
 だって30年前にこういうアンケートを取ったら、答える人自体いなかったと思います。
 女性から性欲を発露していくということはなかったと思いますから、選ぶことすら考えられなかったでしょう。

 でも肉食男子が好きなあなたは肉食女子なんです。そこは認めたうえで、そういう振る舞いをしないといけないんじゃないかと思います。
 このコラムでも最近何度も言っていますが、選択すること・権利を得ることとリスクを背負うことは、セットなんです。

 ちなみにデンマークでは5歳から家で性教育が始まっているので、みんなセックスに関する知識をちゃんと持っていて、きちんと話せるようです。
 一方、日本では小中学校では保健体育の授業はしますが、セックスのことを教えてはいけないらしいです。

 ベースがこうだと、海外のように女性が明るくセックスのことを語ろうよ、というのは難しいのかな?とも思うんですが、雇用といった社会進出についてはどんどん前に進んでいるのに、性に関しては旧態依然なままというのは「虐げられた性」ということになりませんか?

 世間の流れに合わせるなら「女性の性」ももっと開かれてもいいのではないでしょうか。

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