脱こじらせへの道 第18回 女性が“男性”にお金を払うということについての考察

2016.03.11 Vol.662
 こんにちは、田口です。  ここ2回ほどお金の話をしていますが、この話題は掘れば掘るほどいろいろな問題が出てくるような気がします。  何の気なしに始めた話なんですが、ここまで言っちゃったのならもう少し突っ込んでおこうかな、という気分になっておりまして、今回も前回に引き続きお金の話をします。  性産業において、女性がお金を払って手に入れるものとは何があるだろう。 ということで、前回はアダルトグッズを買うことで選択肢を得られるということをお伝えしました。  今回は、もう少し深いところに切り込んで女性が「男性」にお金を払うということについて考察したいと思います。  というわけで、今回は「更新されてると思わず動画を見ちゃう!好きなエロメン・AV男優さんはいますか?」というアンケートをもとに話を進めていきます。  これは予想外に多くの回答をいただいたアンケートでした。  結果も一徹さんが圧倒的なのではないかと思っていたら、少数意見がすごく多かった。  その人だけが名前を挙げる「その他」という答えが半数以上を占めていました。  GIRL'S CHは男優さん押しの企画も多いので、みなさん男優さんのことをよく知ってくださっているようですごく詳しいんです。それぞれ好きな男優さんがいて、熱心に応援している方が多いようです。  ジャニーズのような男性アイドルを応援する人の中には、まだデビューする前のジャニーズJr.のころから先物買い的に応援する人も多いと思うんですが、そういった心理と同じような感じだと思います。  感覚的にはアイドルもエロメンも見方、接し方は一緒なのかもしれません。

脱こじらせへの道 第17回 女性にとってアダルトグッズとは

2016.02.26 Vol.661
 こんにちは、田口です。  前回は「出会い系」をテーマに女性の性欲について掘り下げてみるつもりが、むしろ出会い系について深く掘り下げてしまいました。  今回はその流れを引き継ぎながら「愛用者は6割越え!? iroha、エクスティックなどの『女性用アダルトグッズ』を使ったことはある?」というアンケートをもとにお話してみようと思います。  まずグラフを見ると60%の方が「使ったことがある」と答えていますが、一般的にはこんなに多くの女性がアダルトグッズを使っているわけではないと思います。  GIRL'S CHのユーザーさんへのアンケートですのでかなり大きめの数字が出ています。  世間的には「使ったことがある」と答える方は、この半分どころか1割にも満たないんじゃないでしょうか。  私の周りにはAVを見る女性がたくさんいるんですが、そのなかでもアダルトグッズを持っているという人は数えるほどです。  ただ「使ったことがない」という答えの中にもコメントを見ると興味がある人は多いようです。  GIRL'S CHではショッピングサイトでirohaをはじめとしたアダルトグッズを販売しています。irohaといってもご存知ない方もおられるかもしれませんので、irohaについてはこちらをご覧ください( http://girls-ch.com/original/how_to_goods.php )。  そこでは“満足できなかったら返品可”キャンペーンというものをしていて、購入後1カ月間は使用したあとでも返品を受け付けているんです。そのときは理由も書いていただくんですが、「快感を得られなかった」とか「音が大きい」とか理由はいろいろあるんですが、一番多いのは、「保管に困った」というものでした。  とはいっても、これには2通りあると思うんです。まずはホントに保管に困っている人。親が勝手に部屋に入ってきちゃうとか、夫婦で同じ部屋だから置いておけないとかというパターン。もうひとつは、物理的な保管というよりも、精神的なもの。「こういうものを持ってる私って大丈夫なのかな?」という気持ちから、保管に困るという回答になっている可能性はあるのではないかと思うんです  男性は忘年会のビンゴでTENGAなんかをもらってもジョークですみますが、女性はまだまだそういう状況にはならないですよね。  男性の視線も気になります。景品でTENGAが当たったときは、男性はワイワイするし、女性も「やだ〜」みたいなリアクションになりますが、女性が景品でバイブが当たった場合は、やっぱりみんなリアクションに困りますよね。  男性も「どうやって使うの?」なんて言ったらセクハラめいた発言になってしまいますし、冗談にならない。実際に発言しなくても、女性としては、男性に好奇の目で見られているのでは…という不安が湧いてくる。 ということは、「ある」「持っている」「見つかる」ときの恥ずかしさは依然としてあるということなんです。  まあ、でもそこは仕方がないことなのかなとは思います。すぐには無理でしょう。おいおい、今ほど神経質にはならなくてもすむ時代はやってくるでしょうし、やってきてほしいですね。  そのためには女性もアダルトグッズを使う、購入するということがある程度認められないといけないですよね。もちろん恥ずかしいとか抵抗があるというように変わらない人はいると思います。でも使いたいという人の割合が今より増えるといいですよね。男性がTENGAをもらったときにワイワイ騒げる感じの層ですね。  そうなると、どっちの意味においても、保管に困るという状況は解消されるかもしれません。  先ほど、AVをよく見る友人の中でもアダルトグッズを持っている人は少ないという話をしました。そういうことに解放的と思われる人でもなぜ? と思われる方もいるかもしれませんが、これは価格の問題もあるかと思います。  GIRL'S CHのショッピングサイトはiroha FITというバイブ状の商品を日本で一番安く売っていると思うんですが、それでも7000〜8000円くらいしますから。それに対して、男性向けのTENGAで最もポピュラーな商品は1000円しないくらい。定価で考えると、10倍くらい違うんですね。  まぁTENGAと違って繰り返し使えるということを考えると、どうだろうとは思いますが、とっかかりとしては支払いやすい金額とはいえないですよね。  男性のアダルトグッズは歴史が長く、そのなかで性能も価格も収斂されてきたことで多くのユーザーが使用するようになりました。  みんなが使うようになって、大量生産するようになると価格は下がりますよね。  価格が高いという障壁はそれで克服していくしかないかと思います。  もしかしたら出会い系と一緒で、まだアングラの匂いがしているのかもしれません。「アダルトグッズというのはちょっと暗い、あやしい」みたいな。それに一石を投じたのがirohaだと思います。  海外に目を向けますと、環境的には街中に普通にアダルトショップがあって、カップルで入ったり女性だけで入ったりして、自分に適したグッズを買っていくそうです。  グッズそのものについても海外製っておしゃれなんです。日本製のバイブというと、こけしみたいなものとか、男性器をモロに想像させるようなものがまだまだ多いですよね。ドン◯ホーテのアダルトグッズ売り場に入ったとしても、そういうグッズがとても多い。This is バイブ!という感じなんです。 海外ではirohaのようなデザインのものが主流というか、かなり多く出ています。商品が増えれば、女性も選択肢が増えて購入しやすくなるし、購入しやすくなれば価格も下がりますよね。  というところから、irohaがいかに画期的な商品かということはお分かりいただけたかと思います。irohaに続き女性に認知されるブランドが増えれば、状況は大きく変わるかと思います。

脱こじらせへの道 第16回 男はお金でチャンスを買う。では女性は?

2016.02.12 Vol.660
 こんにちは、田口です。  1月は第5金曜まであったので3週間のご無沙汰でした。  この間にもいろいろなニュースがありましたね。今年は1月から大豊作で今から年末が楽しみです。(不謹慎ですが)  さて、今回は前回話した男性をアクセサリー的に見ている話からの延長に加えて、性欲についても掘り下げてみようかと思いまして、 『「ムラムラしたときに利用した」「どんな相手か分からないから怖い」出会い系サイト、使ったことある?』  というアンケートをもとに話を進めてみたいと思います。   最近、女性向け出会い系アプリや、GPSを使って近くにいる異性(同性も可能ですが)と出会えるアプリが流行っていまして、出会い系事情も変化しつつあります。  まず先に出会い系についてご説明します。  出会い系と聞いてまず想像するのはどんなものでしょうか? いわゆる「出会い系サイト」と呼ばれる登録制のサイト、というのが多くの方のイメージではないかと思います。誰でもどこでも利用できるという点から、ガラケーとともに流行りだしました。いまだにこういったサイトを利用する人は多く、最近ではスマートフォンアプリとしてより気軽にどこでも利用できるようになってきました。  友人としての出会いを求める人から、すぐに肉体関係をもちたい人など、目的にあわせた相手を検索できたり、掲示板があってそこで連絡を取り合ったりして出会うというのが基本の形。援助交際の温床と言われたり、実際に事件も発生したり、結構アングラな匂いがしていました。  それが一気に変わったのが、フェイスブックを利用して真面目な出会いを探すというスタイルのものが登場してから。これらは真面目な出会いを提供するという体で、どちらかというと結婚とかちゃんとしたお付き合いを打ち出しているので、女の子にとってもこれまでの出会い系サイトといわれるところより、ぐっとハードルが下がるわけです。結婚相談所に登録するような感覚に近いかも。  どれも仕組みは一緒で、相手を見つけて、フェイスブックでいうところの「いいね」をして、マッチングしたらメッセージが交換できる。最近はこれが主流です。  何が信頼できるのかというと、フェイスブックと連動しているので、みんな身元がしっかりしている(ように見える)。自分の顔や身元がわかるちゃんとした写真を出している人も多い。もうある程度ビジネスになっているからオープンな雰囲気があり、女性も手を出しやすい。  こうなるとそれまで出会い系を使ったことがなかったような女性も多く登録するので、男性の中にも「ここだったら、いろいろな女の子に出会えるぞ」とか「今までにはいなかったタイプのかわいい女の子がいるぞぞ」ということで始める人が多いようです。なのでSNSでの出会いの割合が、ここ1〜2年でぐっと上がっているはずです。  また、ここ数カ月ではやってきたスマホアプリがあるのをご存じでしょうか。これも基本的にはフェイスブックと連動していますが、これは今まで紹介していたサイトと違って、ゲームっぽいんです。  無作為に出てくる相手の写真とプロフィールを見て、「好き」「好きじゃない」と◯×ゲームの感覚でタップ(またはフリック)していって、同じく「好き」を選択した人同士でマッチングする。そうなるとマッチした相手同士で連絡が取れる。  他のアプリとの一番の違いは、これまでのように条件を選択して探すのではなく、勝手にどんどん出てくるというところです。  このアプリにはもうひとつ特徴があって、近くにいる人を探せる機能があるんです。3キロとか10キロといった狭いところで設定ができるので、近くにいる人とすぐに会いたいという人に、とても適しています。  表向きは、安全に友達をたくさん作ることができる。近くにいる人と出会える、友達になれる、というのがメーンのアプリなんですが、私の周りでは近くにいる人とすぐやりたい人が使っていたり、帰省とか旅行先で一人で寂しいから誰かいないかなっていう感じで使っている人もいたりします。また、もともとは海外で流行っているアプリなので、海外旅行で現地の人と出会えたり、国内でも他のサイトより外国人の登録率が高いような気がしますので、外国の人と知り合いたい人にも向いているかもしれません。  多分、このへんが最先端でしょう。  こう見ると昔に比べて、出会い系って女性に対してすごくハードルが低くなっている分、これから女性の利用者がどんどん増えてくると思います、なので出会い系やSNSを経由して出会うカップルはすごく増えてくる。そうなると出会い系で女を漁る男も増えてくると思うのでそこは注意しましょう、という話にもなりますね。  これらのアプリは登録にはお金がかからないんですが、より便利な機能を使おうと思ったら課金しなければいけない。ゲームと一緒ですね。  ちなみに2番目にあげたサイトは女性も課金制です。だからより真剣度が高い。 となると、男のほうも「女も真剣だ」と思いますよね。今までの出会い系とは意味合いは全然違いますね。  かねてから出会い系サイトというのは、男性がお金を使うところでした。メッセージのやり取りや動画を見るためにもお金で買ったポイントを使う。  女性がたくさんいるサイトに男性がやってきて、課金という形でお金を落としていく。  女性の登録者を増やせば、サイトは成り立つ。そういうメカニズムでしたので女性はお金がかかりませんでした。  出会い系の喫茶店とか居酒屋もシステムは一緒。女性は基本的にタダですよね。お金を使うのは男性ばかり。  そう考えると、これまで女性はなんでもかんでも無料で享受できていました。でも最近では収入なんかでも男性と女性の差がどんどんなくなっている。それ以外でもいろいろな局面で差がなくなっているなかで、欲しいものに課金をするということが当たり前になってくるのではないでしょうか。  その中にはAVも含まれるでしょう。  出会い系については「怖い」とか「誰が来るか分からない」という不安を解消するキーはここにある。要は、女性の場合はお金を払って安全を買っているということです。  なんか出会い系サイトやアプリをPRしているみたいに聞こえるかもしれませんが、別に推奨はしていません。課金という形で、そういう悩みや懸念はある程度解消され、安全は担保されるということの例えとして聞いてもらえれば、と思います。  言うなれば「男は課金でチャンスを買っていたが、女の場合は課金で安全を買う」ということ。  そう割り切ってやってみるかみないかはあなた次第です。  なんか名言っぽいの出たところで、また今度です。

脱こじらせへの道 第15回 男性をアクセサリー的に見ていませんか?

2016.01.22 Vol.659
 こんにちは、田口です。    個人的にSMAPの解散問題が気になってしようがない今日このごろです。  今回は「寛大な人多し!? キスフレ、ソフレ、セフレ……あなたはどこまで許せる?」というアンケートで話を進めていきたいと思います。  なんとなく遠くにベッキーの姿が見えそうではありますが、前回からの話の流れで考えていましたので、その話題とは全然関係ありません。あしからず。  この「キスフレ」「ソフレ」という言葉が出てきたのがだいたい1年くらい前だったと記憶しています。  個人的には、「キスフレ」「ソフレ」なんて成立するの? いや、そんなのありえない、と思っています。 だって、キスだけして、添い寝だけしてお別れなんてことあるのでしょうか? そのままエッチしたくなるもんじゃないんですかね。  なんなんでしょう、これも男の草食化なんでしょうか。  ちょっと不自然な感じもしますが、しかし、実際こういう状態はあるようです。  そのほかに、仮りの彼氏と書いて「仮氏」という言葉もあります。  休みの日に一人でどこかに行くのが嫌な時に一緒にデートしてくれる人とか、そういう人のことだそうです。  それって仲のいい男友達なんじゃないかとも思うんですが、気持ち的に友達よりは彼氏に近く、いることで自分の心に余裕が出るから、ということでそういう存在を置いておくという心理のようです。  確かにアラサー、アラフォーだと世間の目が気になることも多いですよね。 「その年で彼氏もいないなんて…」といった見られ方をしているんじゃないかと自分で思ってしまって、そういう自分の中での危険を回避するために…ということはあるかもしれません。  さて、アンケートに話を戻しましょう。 「キスフレ」「ソフレ」に関しては、これまでのヤリマンの回やセフレの回のときのように、数の多い少ないはあまり関係ないかと思います。  それよりは“女性の男性化が進んでいることの現れ”ととらえるべき問題かと。  今までって、不倫もダメ、浮気もダメ、体だけの関係もダメ、女性は彼氏に尽くすべきという考え方が(下手したら結婚まで純潔を守るべきなんて考えも)、日本にはなんとなく定着していたんですが、ここ最近、草食男子や肉食女子ブームや、GIRL’S CHの扱っているような女性向けアダルト動画をはじめとする女性の性の解放が進んできました。それにともなって、女性の男性化が進んできて、恋人以外とそういう関係を持つことに抵抗のない人が増えてきたということなんだと思うんです。  女性の男性化は構わないと思います。前回お話したように、女性と男性はもっと歩みよるべきなので、男性化はその足がかりになる可能性があるからです。  セフレもいいと思うんです。それが女性の性欲を認めるきっかけになるかもしれないですし。  でもキスフレとソフレって、何か気持ち悪いんですよね。  で、ふと思ったんですが…相手の気持ちを無視していませんか?  男性がそれ以上を求めてくる可能性があるなかで、そこまでで止められますか? 反対に、自分の気持ちは残りませんか?  そう考えると「キスフレ」「ソフレ」に関しては男性をアクセサリー的に見ているんじゃないかなっていうところがちょいちょい感じられて、そこに関しては苦言を呈したいというか、こじらせる恐れがあると思うんです。  相手との関係性よりも、自分にとって「キス(や添い寝)をしやすい都合のいい相手を作る」というところが重要視されているようで、そこがアクセサリー的だなと思うのです。  男性化は構わないんですが、男性のダメだったことを真似してはいけないということです。  会社の受付嬢や秘書に美人をおく、そんな男性社会の慣習に近い精神が、そこにあるような気がするんですよね。  ただここでひとつ気になるのは、昔あった「アッシー」とか「メッシー」というのはどういう感じだったんでしょうね。  このコラムの担当編集さんはバブル世代で「自分は決してアッシーでもメッシーでもなかった」と前置きしたうえで「あれはあれでやってるほうも楽しそうだったし。クラスが上の女性と接触するきっかけが作れるだけマシだと考えている男が多かったように見えた。実際に付き合える可能性はほぼゼロだけど、ゼロではない。あわよくば…という気持ちはあったけど、恋人として付き合えると本気で思っている人はそんなにいなかったと思う」と言っていました。  女性からしても呼べばすぐ来てくれる男がいるのはステイタスです。そのころの女性はアッシーメッシーはアクセサリーとして考えていたんでしょうか。  どうもそういうふうには思えないんです。 「アッシー」「メッシー」はお金や見栄のための関係性。「キスフレ」「ソフレ」は精神性の関係性だから、まず性質が違いますよね。  ちょっと言いすぎかもしれませんが、アッシーは自分でやりたくて仕方ないといった風情もあったと思うんです。  バブルの波に乗って、それはそれでみんな楽しんでいる感もありますよね。  単に車が好きで、というのもありますでしょうし。車が好きな人は「どこかに連れてって!」というと割とふたつ返事で来てくれる人って多いと思うんです。  メンタル的には単純に車を運転するのが好きとか「いい車買った」から見せびらかしたいとか「チューンアップしたんだ!」とか。  そう考えると、アッシーはお預け感はそんなに強くなくて、四分六くらいでともにウィンの関係だったのでは…と思うんです。  でもキスフレは完全にお預けですから。

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