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【インタビュー】橋本愛 その“痛み”を、きっとあなたも知っている—。

2018.10.15 Vol.711

「タイトルに引かれて読んでみたんです」と、原作との出会いを振り返る橋本愛。

「当時は高校生だったかな。別にそのとき退屈だったとか、迎えに来てほしいと思っていたというわけではないですよ(笑)。でもふと目に入って、詩的な感じやリズム、何かを渇望するような叫びを感じて。どんなふうに“叫んで”いるんだろうと気になったんです。読んでみるとそこには、いろいろな女の子たちのいろいろな切なさが描かれていて、小さく痛いんですけど、その痛みがいとおしく思えて。読後、いくつもの場面の情景が浮かんで、心地いいなと思ったことをよく覚えています」

 橋本の心の琴線に触れた理由とは。

「書かれていた出来事に共感したというよりかは、その空気感や痛みを私も知っていると思ったんです。登場人物と同じ状況を経験したわけではなくとも、彼女たちが受けた痛みを知っている、と。自分の心がヒリヒリして何かをあふれさせたくて、でも何も破壊できない爆発力みたいなものを、自分のなかにも見覚えがあるなと思ったんです。共感というより、見覚えあるなあ、という感じ。私は映画や漫画でも、痛みを感じるシーンが好きなんですよ(笑)。多分、なぞりたいんでしょうね。痛みを思い出してあげたい。私は痛みを知らずに人を傷つけてしまうことのほうが怖いから、そういうものを無意識に求めてしまうのかな、と思っています」

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