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鈴木亮平、NYアジアン映画祭で「ライジングスター」受賞!『エゴイスト』での演技を高く評価

2023.06.19 Vol.web original

 

 俳優・鈴木亮平が、米ニューヨークにて開催される第22回ニューヨーク・アジアン映画祭2023にてライジングスター・アジア賞を受賞することが決定した。

 ニューヨーク・アジアン映画祭は今年で22回目を迎える、北米でもっとも由緒あるアジア系映画祭として知られる映画祭。今年は7月14日から30日までニューヨーク、リンカーン・センターで開催。『エゴイスト』は世界的に注目度の高いアジア映画を紹介するStandouts部門に出品される。

『エゴイスト』では恋人とその母へ愛情を注ぐゲイの主人公を演じた鈴木。その繊細な演技が高く評価され、この度の受賞となった。これまでに日本の俳優では池松壮亮、小松菜奈、綾野剛らが同賞を受賞している。

 今回の受賞に鈴木は「『エゴイスト』は“恋人との愛”“親子愛”“救い”などのテーマと共に、セクシュアリティやアイデンティティについて大きな気付きを与えてくれた、私にとっても特別な作品」と言い「“ライジング・スター”という名に恥じぬよう、今後とも俳優として、人間として研鑽を積んでいきたいと思います」と受賞の喜びをコメントしている。

 授賞式は現地時間7月15日にリンカーン・センターにて上映の際に行われる。また舞台挨拶には鈴木とともに松永大司監督も出席を予定しているとのこと。

【鈴木亮平コメント全文】
愛する街ニューヨークで、このような重要な賞をいただき非常に光栄です。
また、映画「エゴイスト」が国境や文化の違いを越えて評価されていることをとても嬉しく思います。
「エゴイスト」は「恋人との愛」「親子愛」「救い」などのテーマと共に、セクシュアリティやアイデンティティについて大きな気付きを与えてくれた、私にとっても特別な作品です。この作品がさらに世界中に広がり、たくさんの方々の心に届いてくれることを願っています。
改めて、原作者の高山真さん、共演の宮沢氷魚くん、阿川佐和子さん、松永大司監督をはじめ、協力してくださった全ての方に感謝いたします。
「ライジング・スター」という名に恥じぬよう、今後とも俳優として、人間として研鑽を積んでいきたいと思います。

鈴木亮平、主演映画の反響に感無量「これじゃやれないと監督に電話したこともあった」

2023.02.11 Vol.Web original

 公開中の映画『エゴイスト』の舞台挨拶が11日、都内にて行われ、主演・鈴木亮平と共演の宮沢氷魚、阿川佐和子らと松永大司監督が登壇。鈴木が本作への思いと、作品の完成を見ずに亡くなった原作者・高山真氏への思いを語った。

 エッセイスト高山真の自伝的同名小説の映画化。互いに引かれ合い、満ち足りた時間を育む2人の青年に訪れる運命と愛ゆえの葛藤を描く。

 公開初日に映画館で作品を見たという鈴木は「自分の出演作を初めて客観的に、お客さんと一緒のところで泣いて笑った」と振り返りつつ「2個くらい隣にいた人の携帯のバイブ音がすごくて。いつもなら、ムッと思うんですが、今回は大変な用事がいろいろ起こっているだろうに、来てくれてありがとうございます!と思いました(笑)」。

 そんな鈴木は本作のネットでの反響もチェックしていると言い「おそらく1ツイートも読み逃していない(笑)」。

 一方の宮沢は「普段、僕は(エゴサ)しないんですよ。自分の名前も検索しないし」と明かしつつ、本作は「ずっとSNSを始め、各劇場でどれくらい人が入っているかチェックしていたんです。その中で『エゴイスト』って検索したら亮平さんの(劇場に見に行ったという)ツイートがあって。あ、誘ってと思いました(笑)」。

 宮沢の母親役の阿川佐和子も「これから先じわじわと(この映画が)自分の中で育っていくんじゃないかな」と特別な作品になった様子。

  原作の高山氏とも親交があったというドリアン・ロロブリジーダは「今回私はゲイ当事者の一人として参加させていただいたんですけど、やっぱり同じゲイの皆さんから、この作品に関しては、あまりにも自然で、自分ごととして見てしまったという感想を頂いて。参加できて誇らしく感じました」と胸を張った。

 LGBTQ +への社会的議論が白熱する中、ゲイのカップルを演じた鈴木と宮沢。鈴木は「これまでに何度か、この映画は作られないんじゃないかと思った瞬間がありました。台本読ませていただいて、原作にも感動してぜひやらせてほしいと周りを説得して。監督に、これじゃやれないと電話したこともありました。その時監督がおっしゃったのが、僕を信じてくれと。本当にあの時、監督を信じて良かったと思います」と感謝。

 さらに「(原作の)高山さんがいなかったら、今日ここで皆さんとお会いすることもありませんでした。残念ながらこの映画の最終決定を聞くことなくお亡くなりになられたんですが、一人の人間が残したものがいかにいろんな人間に影響を与えるか。人生って突然終わるけれども、本当に素晴らしいなと。高山さんは天国は信じないとおっしゃっていたんですけど、天国の高山さんに感謝したいと思います」と感無量の面持ちで語っていた。

【明日何観る?】『エゴイスト』

2023.02.09 Vol.753

 高山真の自伝的同名小説を『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』の松永大司監督が映画化。主人公・浩輔役に幅広い役幅で絶賛相次ぐ鈴木亮平。浩輔の恋人となる龍太役には『グッバイ・クルエル・ワールド』『レジェンド&バタフライ』、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」など話題作への出演が続く宮沢氷魚。

STORY:14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分の姿を押し殺しながら思春期を過ごした浩輔だったが、今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。ある日、浩輔は母を支えながら暮らすパーソナルトレーナー龍太と出会い、引かれ合うが…。

宮沢氷魚“幼稚園からインターナショナルスクール、海外大に留学”特派員協会で英語会見

2023.02.06 Vol.web original

 

 映画『エゴイスト』の会見が6日、公益財団法人日本外国特派員協会にて行われ、俳優の宮沢氷魚と松永大司監督が登壇。宮沢がネイティブレベルの英語で作品に込めた思いを語った。

 エッセイスト高山真の自伝的同名小説の映画化。互いに引かれ合い、満ち足りた時間を育む2人の青年に訪れる運命と愛ゆえの葛藤を描く。

 鈴木亮平が演じる主人公・浩輔の恋人となる龍太を演じた宮沢。この役に挑もうと思った理由を聞かれると「個人的な友人との体験がきっかけとなった。自分には15年来の友人がいて、彼はゲイなのですが、彼と知り合ってから、彼は自分が心地よく過ごせる場所を探しているんだなと感じていた。この映画を通して、友人や、LGBTQ+のコミュニティーのために何か少しでもできたかなと思っています」と晴れやかな笑顔。

 そんな宮沢や鈴木のキャスティングについて聞かれると、松永監督は「最終的には直観ですかね(笑)。見た目は僕にとって大きな要素なのですが、今回は、2人が背が高くてルックスがいいというのが、この映画にとってマイナスにならないか心配でした。でも2人の過去の作品を見る中で、僕がいいと思ったドキュメンタリータッチにフィットすると思った」と配役に自信。

 アメリカ・サンフランシスコ生まれで、幼稚園から高校までインターナショナルスクールを経てカリフォルニア大学に留学した経験を持つ宮沢。冒頭「英語を使うのは久しぶりで…」と言っていたが、この日は英語での質問にはすべて英語で回答。ネイティブレベルの英語力で作品の魅力を海外に向けしっかりアピール。

 最後にハリウッド進出について聞かれた宮沢は「海外の作品に出ることも僕の大きな夢なのでいろいろ試行錯誤しています。近いうちに海外で撮影された作品を携えてまたこの場に戻ってこれたらうれしいです」と意欲を見せていた。

『エゴイスト』は2月10日より公開。

宮沢氷魚 LGBTQ+への差別発言に上がる世論の声に「日本の未来に希望が見える」

2023.02.06 Vol.web original

 

 映画『エゴイスト』の会見が6日、公益財団法人日本外国特派員協会にて行われ、俳優の宮沢氷魚と松永大司監督が登壇。LGBTQ+に対する差別発言に、松永監督と宮沢が思いを語った。

 エッセイスト高山真の自伝的同名小説の映画化。互いに引かれ合い、満ち足りた時間を育む2人の青年に訪れる運命と愛ゆえの葛藤を描く。

 本作を手がけた理由について松永監督は、トランスジェンダーの友人を撮ったデビュー作のドキュメンタリー映画『ピュ~ぴる』(2011)が1つのきっかけだったと言い「当時、いろいろな海外の映画祭に招待いただいたが、LGBTQ+を取り巻く環境が日本とは圧倒的に違っていたことに驚いた」と振り返ったが「あれから日本でも以前よりかは言葉や理解が浸透していると思う。それでも先日、うちの国の首相が発言した“同性婚を認めると社会が変わる”という言葉や、元秘書官の方が同性愛者に対して目に入れたくないとか隣に住みたくないとか差別的な発言をしている日本の現状がある中で、そういう言葉は大きな誤解や差別を生むと思っています」と、問題となった岸田首相や差別発言として更迭された前秘書官の発言にふれ「この作品はLGBTQ+に対する理解を深めることが目的ではないが、この映画を見た人が何か考えるきっかけになれば」と話した。

 この件についてどう思うかと聞かれた宮沢は「僕は今まで政治的発言は自分の一意見として表に述べてこなかったんですけど」と断りつつ「この一件で感じたことは、もちろん政治的問題もあると思うんですけど、人として、その発言が出たことによって、たくさんの人が声をあげて、その失言に対して自分たちの意見を言ったり行動したりということがたくさん見られた。これは今までの日本の歴史を見ても、大きなステップだと思う。世論の皆さまがたくさん声をあげたことは日本の未来に希望が見えると思います。僕はそこにもっと注目が集まってもいいんじゃないかなと思います」と語った。

 また、本作ではセックスシーンなど“インティマシーシーン”における動きや所作を監修するインティマシーコレオグラファー(インティマシーコーディネーターとは異なる)や、性的マイノリティに関するセリフや所作などを監修するLGBTQ+インクルーシブディレクターが参加。

 鈴木亮平が演じる主人公・浩輔の恋人となる龍太を演じ、赤裸々なラブシーンにも挑んだ宮沢は「どんな演出も同意は欠かせないもの」とし「自分の経験について言うと、この作品までインティマシーコレオグラファーが付くという経験はしたことがなく、それが当たり前だと思っていました。でもこのようにサポートしてもらえる経験をした今は、こういうスタッフがいない現場はもう想像できない。こういう動きは日本の映画産業にとっても大きな一歩になったと思う」と、センシティブなシーンをサポートするスタッフがいることで、俳優が安心してより表現の可能性を模索できると語った。

 冒頭「英語を使うのは久しぶりで…」と言っていた宮沢だが、この日は英語での質問にはすべて英語で回答。ネイティブレベルの英語力で作品の魅力を海外に向けしっかりアピールしていた。

『エゴイスト』は2月10日より公開。

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