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劇団鹿殺しの世界最小衣装のお芝居「ザ・ショルダーパッズ」が上演スタート。「本多劇場でやることに意味がある」

2023.07.14 Vol.Web Original

 劇団鹿殺しの2023本公演「ザ・ショルダーパッズ この身ひとつで」が7月13日に東京・下北沢の本多劇場で開幕した。

 この「ショルダーパッズ」というのは市販の肩パッド2枚を縫い合わせた世界最小の舞台衣装のこと。座長の菜月チョビによると「ザ・ショルダーパッズはこの最小限の果てに、演劇の創造性と観客の想像力を最大限に高めようとする夢のような試み。男性の衣装は2枚の肩パットのみで、シンプルな肉体と、想像力の翼のみを武器に、演者と観客、双方の世界を無限に解放することに挑戦します」とのこと。

 鹿殺しは2000年に大阪で結成され、2005年には劇団員全員で上京。東久留米の一軒家にメンバー全員で共同生活をしながら、演劇活動を行っていた。劇場での公演はもちろん、ライブハウスでのパフォーマンスや路上パフォーマンスで徐々に認知度を高め、2012年に紀伊國屋ホールに初進出を果たすなど劇団としても大きく成長。昨年、活動20周年を迎えたのだが、この20年というのは現在活動中の劇団の中では相当長い部類に入る。

どんどん舞台に活気が戻ってくる予感 劇団鹿殺し『ザ・ショルダーパッズ』

2020.11.01 Vol.734

 新型コロナウイルスの感染拡大防止による劇場の休館で3月の東京公演が中止となってしまった鹿殺しが劇場に帰ってくる。

 3月の大阪公演はなんとか実施したものの、他の劇団同様、そこから長く沈黙せざるを得なかった彼らだったが、8月には劇団活動の「再起動」を宣言。11月に劇団公演を実施することを発表した。

 今回の「ザ・ショルダーパッズ」は男性の衣装は2枚の肩パットのみで行われる。このスタイルは2004年の劇団公演を皮切りに、ライブハウスでの音楽劇、PLAY PARK2012、福岡演劇フェスティバルなどさまざまな公演・会場で上演されてきたもので、劇団鹿殺しの伝統表現の一つの集大成といえるもの。シンプルな肉体と、想像力の翼のみを武器に演者と観客、双方の世界を無限に解放することに挑戦していく。

 今回は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と江戸川乱歩の「少年探偵団」の2作品をそれぞれ上演。この名作を丸尾丸一郎が戯曲化し、菜月チョビによる「ザ・ショルダーパッズ」ならではの演出で作品世界を美しく立体化するという。

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