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堀潤氏が主宰する「8bitNews」が支援が遅れ被害が広がるばかりのシリアからの声を届ける「政治が人道支援を妨げている」

2023.02.15 Vol.Web Original

 ジャーナリストの堀潤氏が主宰する「8bitNews」が2月13日、シリア人ジャーナリスト、エルカシュ・ナジーブ氏への緊急インタビューを公開した。

 シリアでは2月6日に起きたトルコ南東部を震源とするマグニチュード7.8の地震により、甚大な被害が発生。シリアとトルコの両国を合わせ4万人近くの人が亡くなったとみられている。

 中でもシリアについては人道支援の遅れから被害が拡大。その様子は全世界に報じられているのだが、ナジーブ氏の口からはその原因などが明かされた。ナジーブ氏は長く日本に滞在し、東日本大震災の取材などを続けているジャーナリスト。

 ナジーブ氏は「人道支援が入らない理由が異常。政治が人道支援を妨げている。いろいろな政治勢力がこの危機を利用しようとしている」と語ったうえで「トルコは問題はあるが普通の国、普通の政治だから、政府は地震の2時間後に非常事態宣言を出して世界から支援を受けた。シリアの場合は中央政権は3日経ってから非常事態宣言を出した。それはこの危機を利用して国連から政権にかかっている制裁を解除したいという思惑があったから。しかし国連や米国の言い分は“そもそも制裁から人道支援は外されている”。制裁はあってもシリアの会社は貿易もできる。制裁のターゲットは中央政権の決まった人物と金融セクター、石油セクター。制裁の話をすると複雑だが、(人道支援の遅れは)間違いなく制裁は原因ではなかったが、制裁に対するオーバーコンプライアンスという現象がある。人道支援だから大丈夫なのだが、結局、世界の企業は怖いと思っている。本当に大丈夫なのか? 事務的な段取りも時間がかかるしいろいろ複雑。なので先日、米国も臨時的に制裁を外した。人ががれきの下で死んでいく状態の中でそういうメカニズムがあった」などと訴えた。

解放された安田純平氏が会見

2018.11.09 Vol.712

 内戦下のシリアで2015年に拘束され、約3年4カ月ぶりに解放されたジャーナリストの安田純平氏が11月2日、東京都内で会見を開いた。安田氏は「私の行動によって日本政府が当事者になり申し訳ない」と謝罪した。安田氏の解放後、より強くなった「自己責任論」については「紛争地に行く以上は自己責任で、自業自得だと思っている。私の行動に批判、検証をいただくのは当然」などと話した。

サッカーW杯アジア2次予選メンバー発表 川島とハーフナーが代表復帰

2016.03.17 Vol.662

 

 日本サッカー協会は17日、都内で会見を開き、「2018ワールドカップ(W杯)ロシア アジア2次予選」アフガニスタン戦(24日、埼玉スタジアム2002)とシリア戦(29日、同)の代表メンバー24人を発表した。
 今回もハリルホジッチ監督自らがスクリーンを使ってのメンバー発表。

 GKの川島永嗣(ダンディー・ユナイテッド)が昨年6月以来、約9か月ぶりの復帰を果たした。ハリルホジッチ監督は「川島は数カ月代表にはいなかった。そしてプレーもしていなかった。ようやく最近、スコットランドでプレーするようになった。しかし彼には経験とクオリティーがある。そしてA代表で数年間先発だったが、今度は彼が先発を奪わなければいけない立場になっている。ただ彼と話している時、戻ってくるという野心は強かった。それがなかったら呼んでいないと思う。まず彼のフィジカルがどのような状態か把握するために呼んだ。プレーはしないかもしれない」と話した。

 FWではハーフナー・マイク(ADOデン・ハーグ)が2014年10月以来、約1年5か月ぶりの代表復帰となった。ハーフナーは今季オランダリーグで13得点を挙げている。ハリルホジッチ監督は「我々のチームにはここまで身長の高い選手はいなかった。このようなFWを使った場合、ヘディングが強いところが興味深い。どのような発展を遂げているかを見るために呼んでいます」と話した。

 FWでは小林悠と金崎夢生といったところが“新鮮力”。ハリルホジッチ監督は「小林は数カ月見続けてきた。彼にもチャンスを与えたいと思っていた。ゴールゲッターとしてのクオリティーがある。金崎にもチャンスをつかんでほしい。運動量が多いし、頑張り屋で興味深い選手。彼のクオリティーをしっかりと代表にもたらしてくれるかなと思っている。特にゴールを取る場面で」と話した。

 日本は現在、アジア2次予選グループEで5勝1分けの勝ち点16でトップに立っている。最終予選には各組1位の8チームと2位の成績上位4チームの計12チームが進出する。

「トルコにいるシリア難民の子供たちに学校を」
クラウドファンディングで1000万円募る

2014.07.18 Vol.621

 超党派による「シリア難民支援議員連盟」(会長・小池百合子衆議院議員)が18日、会見を開き、トルコに避難しているシリア難民の子供たちのための学校を現地に建設する資金をクラウドファンディングサイト「JustGiving」で募集するプロジェクトを立ち上げたことを発表した。
 2011年3月に紛争が起きて以来、多くのシリア人が難民となってトルコに避難しているのだが、トルコはトルコ語、シリアはアラビア語という言葉の壁から、シリアの子供たちがまともに教育を受けられない状態になっているという。
 今年の5月にトルコの国境付近を視察した同議連は、教育を受けられない子供たちの存在を目の当たりにし、日本国民あげての支援活動が必要なのでは、という考えに至った。
 小池会長は「現在、トルコには国連の発表を上回る約150万人が流入しているといわれている。難民キャンプ内ではなんとか衣食住が保証され、教育も少しは受けられている。問題はキャンプ外の子供たちで、40万人の就学すべき子供たちがいるにもかかわらず教育を受けることができないでいる。このままではずっと難民暮らしを出ざるを得ないかもしれず、将来に希望を抱けない子供たちが増えてしまう。そうなると地域の不安定につながることにもなりかねない」と現地の状況を語った。
 今回校舎の建設を予定しているのはシリア国境に隣接するハタイ市ヤイラダー町。同町にはキャンプ外に約1万6120人の難民がおり、そこの子供たちを対象としたものになる。
 目標寄付金額は1000万円。3000円から5000円、1万円、5万円、30万円のコースが設定されている。1000万円で約300人の子供が学べる校舎を1棟作ることができるという。
 JustGivingの佐藤大吾代表理事によると「議員連盟が寄付の受け取り団体になるというのは初めてのこと。通常のクラウドファンディングというと期限を設定し、それまでに目標額が達成できなければ返金という形が主流なのだが、今回は“都度課金”という方式を採用し、目標額に達成しなくても集まった寄付は現地に届けられる。また今回はインターネットばかりではなく、現金での寄付も受け付ける」とのことだ。
 寄付はhttp://justgiving.jp/p/1273で受付中。フェイスブックページと連動し、今後は英語版のページも作成、海外からの寄付も広く受け付けていくという。

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