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映画『スラムダンク』『すずめの戸締まり』…中国で日本アニメが躍進する背景は?

2023.05.05 Vol.Web Original

 新型コロナの「5類」移行を前に、昨年末から日本のアニメ映画が好調だ。2022年11月に国内で公開された新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』は、4月末時点で興行収入145億円を超える大ヒットに。22年12月に公開された『THE FIRST SLAM DUNK』は132億円を突破している。

外交・安全保障通の長島昭久氏がウクライナ問題が東アジアにもたらす影響を解説〈インタビュー〉

2022.03.11 Vol.Web Original

 ロシアによるウクライナ侵攻は予断の許さない状況が続いているが、この問題はこの2国間やヨーロッパだけにとどまらず、東アジアにも大きな影響をもたらす可能性があるともいわれている。本紙コラムニストで自民党の衆議院議員・長島昭久氏に今回の問題について聞いた。

北京五輪、いまだチケット販売決まらず<ニュースな写真>

2022.01.07 Vol.749

【NEWS HEADLINE 2021.12.10〜2022.1.6 PHOTO OF THE MONTH】

 目で見るニュース、気になるキーワードの解説、話題を集めた発言などなど、使えるニュースをよりコンパクトにお届け!!

中村里帆と瀬戸利樹でシンデレララブストーリー! 中国の大人気小説&ドラマをリメイク

2021.01.08 Vol.Web Original

 中村里帆と瀬戸利樹が、12日に配信と放送がスタートするドラマ『シンデレラはオンライン中!』(FOD・YOUKU、フジテレビ毎週火曜25時40分~)について、リモート会見した。
 
 ドラマは、フジテレビの動画配信サービス「FOD」と中国の動画共有サイト「YOUKU」が共同制作するドラマ第4弾。恋を知らない平凡な女子大生と、超エリート男子がオンラインゲームで出会い、現実と仮想世界の間で揺れ動く珠玉のラブストーリー。中国で大人気を博した小説『微々一笑很傾城』が原案で、中国でドラマ化されて大好評を得た。

 主人公のオンラインゲームにハマるピュアな女子大生・有沢一花を演じる中村は、「恋愛ドラマオタクで、ラブコメの真ん中に立つのが夢だったので、その夢が叶ってうれしいです」。

 容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群の人気者・小野田朝陽を演じる瀬戸は「とにかく良い作品になるように全力で頑張りました」と話した。

中国の「一国二制度」形骸化

2020.07.11 Vol.731

NEWS HEADLINE[2020.6.5〜7.9]PHOTO OF THE MONTH
 目で見るニュース、気になるキーワードの解説、話題を集めた発言などなど、使えるニュースをよりコンパクトにお届け!!

笹川総合研究所、中国セレス社、Nutsが訪日医療ツーリズムで提携 2020年1月から始動へ

2019.11.26 Vol.Web Original

 高水準で安定的な医療サービスを提供する「VIDEBIMUS CLINC(ヴィデビムス・クリニック)」の経営会社Nuts社、事業コンサルテーションを行う笹川総合研究所、中国最大の富裕層会員組織を保有するSeres Internet technology社(以下、セレス社)の3社が訪日医療ツーリズムで提携、26日、都内で合同記者会見を開いた。業務提携は、送り出し・受け入れ事業、その後の合弁企業の設立、事業投資を含んだ包括的なもので、この提携によって、3社は、2020年1月から、中国から日本への医療ツーリズム事業を加速する。

【2019年、オススメの旅行先・中国「成都」】Vol.3「圧倒的パンダッ! 100頭以上が集う成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」

2019.05.03 Vol.web original

東京・上野動物園3頭、和歌山・南紀白浜アドベンチャーワールド6頭、成都・成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地100頭以上。圧倒的パンダッ!

2019年の“訪れてみてほしい旅行先”として中国四川省・成都をオススメする東京ヘッドライン編集部。Vol.1「効率よく四川省に行くには?」( http://www.tokyoheadline.com/435244/ )、Vol.2「悪魔的に美味しい四川料理&散策・お土産スポット」( http://www.tokyoheadline.com/437981/ )、Vol.3の今回は、四川省の代名詞的存在パンダについて触れていこうと思う。

 

圧倒的パンダッ! 100頭以上が集う成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」

「この街は三国志とパンダに頼りすぎている」

成都で出会った現地在住中国人女性のストレートすぎる言葉である。「言ってやるなよ」とは思ったが、成都の街を歩くと、びっくりするくらい三国志関連の商品とパンダグッズが溢れている。たしかに、寄りかかり方がえぐい。


「私はもともと福建省の人間だから、四川料理は辛すぎる。食べられない」

堰を切ったように四川省へのディスが止まらない。四川省育ちではない中国人からすれば、成都は、“三国志とパンダ推しのクセが強すぎる、異様に料理が辛い街”に映るようだ。裏を返すと、この3つは成都を訪れるならマスト……当然、パンダの聖地を訪れないわけにはいかない。

「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」は、地下鉄3号線の最寄り駅「熊猫大道」からバスで簡単にアクセス可能。Vol.2で触れた五城区内であれば30分ほどで到着できるはずだ。かつては「昭覚寺南路」駅からバスに乗って向かっていたが、3号線延伸に伴いよりアクセスが向上。今現在も、成都の地下鉄は続々と延伸工事が進められており、今後はますます郊外各地への利便性が高まることが予想されている。中国の都市部は、超便利ってことです。

入場料は、大人58元(約950円)と良心的。土日ともなると、大勢の観光客が殺到するが、毎日朝7時30分から開場しているので(夜6時まで)、午前中の早い時間に向かえば比較的混雑は避けられるはずだ。

冒頭で紹介したように、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」のパンダ個体数は100頭を超える。コンディションなどによってお披露目されるパンダが異なるため、すべてのパンダを見ることはできないが、それでも大小合わせて20頭くらいは見ることができるはずだ。なお、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」は、「成年エリア」「幼年エリア」「赤ちゃんエリア」というように成長度によって、パンダが棲み分けされている。大人パンダは基本、笹ばっかり食べているが、幼年パンダは走り回ったり、じゃれ合ったりしていて、果てしなくかわいい。子どものパンダともなると、もう「おにぎりが動いている」ようにしか見えない。この姿を見て、無表情でいられる人は、人間じゃないと思う。

運が良ければ生後間もないパンダの赤ちゃんを見ることができる。ただし、無茶苦茶並びます

パンダは、基本、「クウネルアソブ(食う・寝る・遊ぶ)」の生き物。しかし、その自由な姿は、どこまでも愛くるしく、“遊ぶ”ことの大切さを身をもって教えてくれる数少ない存在でもある。パンダは、“遊ぶ”の象徴でもある。見ているだけで悩みの一つや二つは消えるので、思う存分、パンダで癒されてほしい。

なお、四川省には、成都中心地から西北60キロの位置にある「大熊猫保護研究中心都江堰基地」など、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」以外にもパンダを間近で見る施設がいくつかある。成都の施設に比べると、観光客の数も飛躍的に少なくなるのでゆっくり見られるという点では◎。

とりわけ、大熊猫保護研究中心都江堰基地は、見て楽しむ以外にもパンダのボランティアや抱っこができるといったオプションもある。ただし、云万円するのでご利用は計画的に。パンダへの寄りかかり方がえぐいのよ。これらの施設へは、宿によってはオプショナルツアーとして送迎してくれたりもするので、事前に聞いてみるといいだろう。

 

四姑娘山のトレッキングコースは初心者でも安心

最後にオススメしたいのが、成都から西に車を走らせて都江堰を超えた先にある「四姑娘山」だ。その名の通り四人娘を表し、6250mの四姑娘山(四女)を主峰に、三姑娘山(三女)、二姑娘山(次女)、大姑娘山(長女)の四つの峰が南北に連なっている。本格的な登山から高山植物を楽しむトレッキングなどを楽しむことができる。

天気に恵まれれば、4人娘をくっきり拝むことができる

 

四川省は、「九寨溝」や「東チベット」へのアクセスも良く、バラエティ豊かな旅行のプランを組めるのだが、前者は2017年に発生した地震の影響で入場規制がかかっていたり、後者は場所によっては外国人の立ち入りが禁止されていたりする。ある程度旅行に慣れていないと苦労する可能性があるため、成都から比較的アクセスしやすく、それでいて絶景の広がる「四姑娘山」を激プッシュしたい。

道が空いていれば、高速道路を利用して約4時間ほどで「四姑娘山」のふもとの町・日隆鎮に到着できる。都江堰を過ぎてからの道中の景色は素晴らしく、特に、3000Mの峠越えの景色は筆舌に難い。多くの宿で、送迎ドライバー&宿泊施設を手配してくれるので(運賃は片道2000円ほど)、安心して現地までアクセス可能だ。といっても、ドライバーによっては運転が荒いこともあるので、そればかりは運否天賦だけど。

4000M級の山々が連なる景色を見ながらの峠越え。最高です

四姑娘山周辺は、双橋溝、長坪溝、海子溝という具合に、いくつかの景勝地を巡るトレッキングコースを擁する。自分のレベルに応じてコースを選択してほしいが、双橋溝は入場ゲートから目的地まで送迎バスが発着し、長坪溝は途中までボードウォーク仕様なので歩きやすい。高低さもほとんどないので、高尾山を難なく登れる人であれば、長坪溝の目玉である木騾子、海子溝の目玉である花海子くらいは問題ないはずだ。双橋溝に関しては、バスの乗り降りが自由なので、トレッキングに自信のない人でも余裕で行き来できる。

 


長坪溝コースの木騾子地点。目の前に、四姑娘山(6250m)の頂が見える

 

日隆鎮に暮らす人々は、基本的に漢族とチベット族のハーフ。成都とはまた違う雰囲気や食文化があり、人々も極めて優しく、その大自然と相成って、興味は尽きない。

四川省は、とてつもなく奥が深い。いや、中国という国は、どこまでも深く、面白い。その一端を、ひょいっと楽しく知るという意味では、成都および成都周辺は、超超超優良スポットだ。頭の中に勝手に作り上げている中国のイメージ、ぜひとも刷新しに行ってみてほしい。

 

(写真・文・動画 我妻弘崇)

中国伝統演劇の演出手法を取り入れたシェイクスピア作品が上演

2019.03.25 Vol.Web Original

中国国家話劇院 『リチャード三世』
 現在、池袋では東アジア文化都市関連事業として多くのイベントが開催されている。「東アジア文化都市」というのは、日本・中国・韓国の3か国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し,その都市において、現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連するさまざまな文化芸術イベント等を実施するというもの。2019年は日本は豊島区、中国は西安市、韓国は仁川広域市が東アジア文化都市に選定されている。

 数あるイベントの中でも「スペシャル事業」と位置付けられるものがいくつかあり、4月から池袋の東京芸術劇場で上演される「中国国家話劇院 『リチャード三世』」もそのひとつ。ちなみに日本初演でもある。

 同作は2012年に開催されたロンドンオリンピックの関連事業として行われた「ワールド・シェイクスピア・フェスティバル」の中でロンドン・グローブ座が企画した 37 の言語で 37 のシェイクスピア作品を上演する演劇祭「Globe to Globe」で上演された作品だ。

「中国国家話劇院」というのは2001年12月、中国青年芸術劇院と中央実験話劇院が合併して発足した国立の劇団。中国青年芸術劇院の前身の延安青年芸術劇院は1941年に創設されており、欧陽予倩(よせん)、廖承志、呉雪、舒強、金山、孫維世らの先達の指導、中央戯劇学院との密接な連携の下で中国話劇の伝統を現代に引き継いできた。そういう意味においては中国国家話劇院というのは中国で最も歴史があるカンパニーといえる。また2011年に880席の大劇場と300席の小劇場が落成。500人を越える俳優陣を擁して年間公演数は約1000回を数えるなど、規模的にも中国を代表する劇団として活動を続けている。

片寄涼太が上海でファンミーティング! プレゼンやピアノ弾き語りに2000人がクギづけ

2019.03.12 Vol.Web Original



 片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)が3月9日(現地時間)、中国の上海でファンミーティング2019『EXPRESS MY MIND』を開催した。1日で2公演を行い、2000名のファンを喜ばせた。

 初めてファンミーティングを開催してから2年振りの上海。熱狂するファンたちに迎えられ、片寄は、さまざまなかたちで自身の「今」をシェア。2018年の活動をプレゼンテーションしたり、とある1日を自分の目線で描いた映像「ONE DAY」には2000人がクギづけに。ベッドでの目覚めるところから片寄の日常をそのまま疑似体験するかのようなシーンの連続だった。

2019年、オススメの旅行先・中国「成都」 Vol.2「悪魔的に美味しい四川料理&散策・お土産スポット」

2019.03.10 Vol.Web Original

 4月27日から5月6日までの10連休を含め、2019年の“訪れてみてほしい旅行先”として中国四川省・成都をオススメするTOKYO HEADLINE編集部。前回、Vol.1「効率よく四川省に行くには?」では、効率的かつ低価格でアクセスする方法をお伝えした。いやはや、ホント、成都まで行くのって簡単なんですよ。Vol.2の今回は、成都中心地の観光スポットをいくつか紹介していこうと思う。

そもそも成都市は、11区4市4県から構成される広大な市。政治や文化、商業の中心的役割を担う金牛区、青羊区、成華区、錦江区、武侯区の5つの区(五城区)を周れば、大方、成都らしさは堪能できると言えるだろう。五城区は、山手線を一回り小さくした程度の規模感なので、地下鉄とバスで楽々と移動できることも◎。

ちなみに、地下鉄の初乗りは、2元(約34円)。1時間ほどかかる駅まで移動しても8元(約140円)程度なので乗りまくっていただきたい。市内バスも基本一律2元。ただし、お釣りを持ち合わせていないこともあるので、こまめに1元単位で所有しておくことが望ましい。中国と聞くと、「QRコード決済しか使えないんじゃないの?」と思われがちだが、現金も普通に使えます。地下鉄の切符を、現金で購入している人も意外と多い。というか、「全然、現金使えんじゃん」とビックリするくらい。

お金の事情に加え、もう一点だけ付言を。中国では、政府のネット検閲システム「金盾(グレートファイアウォール)」により、Google、Facebook、Twitterなどの欧米系サービスがことごとく使用できない環境下に置かれてしまう。これを回避するために「VPNサービス」「シャドーソックス」といった接続方式を渡航前に契約しておくこと。接続サービスは期間によって料金(安い!)も変わるため、自分にあったものを。昨今は、「シャドーソックス」が登場したことで接続方法や設定も簡単&便利に。ここで詳しく説明することは割愛したい。Google先生に聞いてちょうだい。

■成都の街並みや雰囲気から伝わるダイバーシティ

前置きが長くて、正直、すまんかった。

まずはベタなところから。成都には、東京でいうところの「浅草」や、京都でいうところの「先斗町」のような古都を感じることができるスポットがいくつかある。

 

その最たる例が、武侯区にある成都屈指の繁華街、「錦里(ジンリ)」。2004年にオープンした錦里は、明清代の中国の建物を再現させた計画的繁華街で、毎夜多くの現地人と観光客で賑わっている。飲食店をはじめ、お土産店、劇場、屋台で食べる中華の一品料理が揃う小吃(シャオチー)が数多く集まった“食と文化の(プチ)テーマパーク”といったところ。

「浅草の浅草寺&仲見世通り界隈」、「鎌倉の鶴岡八幡宮&小町通り界隈」を、より洗練したような雰囲気と解釈していただければ分かりやすいかもしれない。「錦里」の隣には、諸葛亮孔明の祠堂「武侯祠博物館」がある歴史的スポットでもあるため、単なる繁華街的テーマパークとは、趣を異にするとだけは補足しておきたい。

2008年に完成した青羊区に位置する「寛窄巷子(カンサクコウシ)」も、成都を代表する観光スポット。約300年前の清代に築かれた古い街並みをリノベーションし、若者が集うモダンなエリアへと変身させ、土日ともなると多くの観光客が押し寄せる。「錦里」と比べると、「寛窄巷子」の方がシックかつ落ち着いた雰囲気が漂うため、昼の散策にこそ最適と言える。一方、「錦里」の妖しい世界観は、夜にこそ訪れてほしい。お酒を飲めるラウンジや流しが演奏するステージと、夜市的な雰囲気が重なり、とかく心地よい。

EDMのようなノリ重視の音楽が流れるのではなく、CHAGE and ASKAの「ひとり咲き」「万里の河」系のフォークソングが、どこからともなく聞こえてくる。生演奏の郷愁漂うフォークソングが耳に響く繁華街というのは、東洋の片隅に暮らす我々日本人の胸にも刺さる。家族連れやカップルが、家に帰って眠るまでの時間を、全身で楽しんでいる姿は、何か大切なものを思い出させてくれるほどだ。

何気ないオモチャや他愛もないものに対しても、過剰なほどリアクションを取り、写真に自らが収まるときは体全身でポーズをとる。なんでこんな変哲もない場所で? そういう場所でも楽しそうに全身でポーズをとる。結果、そこには家族や恋人たちが、純粋に生活を楽しんでいる姿があると気が付かされる。日本人もかつて、全身でポーズを取っていた時代があったはずなんだけどな。

なお、「錦里」の向かいには、「チベット人街」がある。チベットの仏教装具や衣服、日用雑貨、食料品などが揃うため、歩いて良し、見て良し、お土産に良し、と何かと面白いので是非とも行ってみてほしい。四川省の南は、多くの少数民族で形成される雲南省があり、西にはチベットが位置する。四川省の西方は、“東チベット”と呼ばれている独自の文化圏が形成され、圧倒的な大自然の中で、人々が暮らしている。「チベット人街」に足を運ぶと、成都は極めてダイバーな街並みや生活が混在していることを教えてくれる。

■市場にほど近い、素朴な中華料理店こそ名店

ここ成都にも、市場(農貿市場)はたくさんあり、お土産としてスパイスなどを購入するなら安価で上質なものをゲットできるのでオススメしたい。特に、四川産の山椒と花椒は極上。日本で買おうものなら100グラム数千円するが、本場で買うと、100グラム300円ほどで購入できる。帰国時、税関職員による手荷物検査で、「この(怪しい)粉は?」といぶかしげに尋問されることを除けば、最高の二文字以外に見当たらない。間違いなく言えるのは、本場四川の花椒は、「悪魔的に美味しい」ということ。豊かな香りに加え、ほのかな塩味、そして数秒後に襲ってくるびりびりと舌をしびれさせる感覚は、天使のような悪魔の笑顔。「まるで味のミッドナイトシャッフルやで~」である。

個人的にオススメしたいのは、四川大学華西校の北にある「大学路総合市場」だ。山のように多種多様なスパイスが売っているだけではなく、周辺の食堂が、ことごとく美味しい。「天府飯店」(天府が四川を意味する)や「川菜」と看板に掲げられてれば四川料理を扱っているお店なので、賑わっているお店にアタックしてみてほしい。皆さんの、「今までで美味しかった中華料理ランキング」を100%刷新するはずだ。しかも、一品の平均価格は150~300円前後。大瓶のビールが150円ほどなので、500円もあれば“一人饗宴”ができる。

もちろん、高級感の漂う四川料理店に入るのも四川旅の醍醐味。ただ、少々、味が辛すぎるきらいがあったのでご注意を。一方、「川菜」と掲げている庶民的なお店は、“辛すぎない”お店が多かったように思う。「辛くて食べられない!」と感じた人は、市場に根差しているような「川菜」と掲げるお店で食べてみてほしい。炒める際の、ジェット機の轟音のような火力の音。あの音を聴きながら、絶品を待つ瞬間がたまらない。あんな火力で炒めたら、美味いに決まってるじゃないですか。

最後に、2014年にオープンした“成都のミッドタウン”と形容したくなる「太古里」を紹介しようと思う。「GUCCI」「Apple Store」など外資系の企業も数多く出店し、成都で最も洗練されているエリアと言っても過言ではない。

外資系のレストランやバーもあるため、「大学路総合市場」などを訪れた後にアクセスすると、そのギャップに戸惑うほどだ。なにせ前回訪問した際は、ハロウィン当日ということもあり、ゾンビナースがサーブをしていたほど。中国にもハロウィン文化はあったんだ。なお、地下一階には成城石井チックなオシャレなスーパーが広がっているので、雑貨や食料品を含め、ワンランク上のお土産を買う場所としても重宝すると思う。

次回は、「パンダに会いに行く!」と題して、アクセス方法や施設の魅力をお届けしようと思う。

(写真・文 我妻弘崇)

パンダ、四川料理、超自然! 2019年は中国・成都に行こう Vol.1「効率よく四川省に行くには?」

2019.02.10 Vol.Web Original

 昨年12月、特別法案「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律案」が衆参両院で可決されたことで、2019年は土日を含め、4月27日から5月6日まで、10連休となることが決定した。

 「どこに行こうかな」。国内外問わず、そんなことを考えている人は少なくないはずだろう。

 そこで編集部では、2019年一押しの旅行先として、中国・四川省を紹介したい。休みが10日もあれば、考えようによっては、前半を旅行に、後半を家でのんびり過ごす……なんてことも可能。もちろん、全日程を旅行に費やすことだってできる。中国・四川省は、休暇の長短に対応できる豊富なコンテンツ(四川料理、パンダ、風光明媚な観光地、三国志などなど)、さらには、安価、かつ日本からの距離も近いというメリットもある。

 「中国……う~ん」という人もいるかもしれない。しかし、中国は土地々々によってまったく気質が異なる。十把一絡げで扱ってはいけない典型的な国家の代表格と言える。四川省、とりわけ省都である成都の人々は、非常に都会的かつ人情味あふれる人が多い。

 かつては、三国志の「蜀」の英雄・劉備玄徳、近代であれば毛沢東の社会主義路線の諸施策を柔らかに否定し、改革路線を作り上げた鄧小平など、四川省生まれの偉人は、忍耐強く、中央に対する反骨精神が高く、自立心にあふれた人物が目立つ。我々が勝手に抱いている中国人のイメージを、四川省の人々は、軽やかに刷新してくれる。そういう意味でも、四川省は面白い。

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