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佐藤アツヒロと鈴木勝秀の最新舞台『YARNS』初日! 感染症対策を演出に織り込み「大きな収穫」

2020.10.07 Vol.Web Original

 佐藤アツヒロが主演する舞台『YARNS』(ヤーンズ)の東京公演が7日、浅草の浅草九劇で初日を迎える。徹底的な飛沫対策やソーシャルディスタンスを演出に取り込んだことで、作品の魅力が明らかに増している舞台で多くの注目を集めそうだ。

佐藤アツヒロと 鈴木勝秀が再タッグで新しい会話劇

2020.08.05 Vol.Web Original

 佐藤アツヒロが主演する舞台「『YARNS』~紡ぎ糸/作り話~」が今秋、東京と大阪で上演される。スズカツの愛称で親しまれる脚本家で演出家の鈴木勝秀と佐藤が再びタッグを組む会話劇で、鈴木が取り組んでいる能楽を現代的に蘇らせる試み、“スズカツ能楽集”のスタートとなる。

「再びスズカツさんの世界観を体感し、舞台上で表現できることを幸せに思います」と、佐藤。「スズカツさんとは、今までの作品を通していろいろな価値観を共有し、物の捉え方や感じ方に僕は常にワクワクドキドキしていました。これまでも、ほとんどセッションのような、その場その場で起こる物語を体感し表現してきたので、今回も二組のダブルキャストや、物語の軸となる深層心理によって、何が起こるかわからない新たに濃い演劇的セッションが生まれることがとても楽しみです」と、話している。

 このシリーズは、カウンセリングを受けに来る精神的に少し疲れた現代人と、患者の話を聞くカウンセラー(精神科医)が会話する中で、患者は記憶の糸を手繰りながら、無意識の中に眠る真実に向き合っていくのが基本のスタイル。今作では、佐藤が、見知らぬ女を夢に見て苦しみカウンセリングを受けに来る患者を演じる。

 佐藤は「自分自身の中にあるスズカツさんへの思いと、共存し合う価値観、そして更なる探究心を持ち、このキャストで新たなスズカツワールド「YARNS」に挑みたいと思います。そしてこの新しいスズカツワールドに挑戦してスズカツさんがニッコリしているところを見たいです」と、意気込んでいる。

 東京は10月7日~11月18日に浅草九劇で、大阪は11月21~23日でシアタードラマシティ。検温や消毒、客席のソーシャルディスタンスの確保はもちろん、舞台と客席間を透明素材で区切るなどさまざまな新型事ロなウイルス対策を講じて上演する。

 ほか出演に、鈴木裕樹、前田隆太朗、大山将司(Wキャスト)、中村まこと、加納幸和(Wキャスト)。

あの男たちが12年の時を経て帰ってきた 阿佐ヶ谷スパイダース『はたらくおとこ』

2016.10.22 Vol.677

 長塚圭史が主宰を務める「阿佐ヶ谷スパイダース」が今年で結成20周年を迎えた。

 2009年の英国留学以降、長塚が外部のプロデュース公演を手掛けることが多くなり、また葛河思潮社という別のユニットを立ち上げ頻繁に公演を行っていたこともあったことから、阿佐ヶ谷スパイダースとしては3年ぶりの公演となる。

 その英国留学を経て、長塚の作風が少々変わったこともあり、古いファンの中からは「たまには昔の作風のものも見たい」という声がかねてから上がっていた。そんな声に応えたのかどうかは分からないが、再演の声が最も高かった『はたらくおとこ』を今回再演することとなった。

 初演は2004年。あれから12年経ったが、当時出演した8人の男たちがそっくりそのまま集まった。もっと言うと、印象的だった音響さんも一緒。物語も脚本を少々書き直した部分もあるが、基本的には一緒。

 12年前をなぞるものになっても、あの時の面白さは色あせないだろうし、12年経った分の変化がコクとか味とか、俳優によってはアクとなって乗っかってくればそれはそれで刺激に満ちた作品になるだろうし。

 どっちに転ぶにしても見応えのある作品。

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