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中止になって、もう一度やる公演 劇団献身『スケールⅡ』

2021.10.12 Vol.746

 劇団献身は早稲田大学演劇倶楽部出身の奥村徹也が、卒業後1年間のサラリーマン生活を経て2014年に旗揚げした劇団。

“3秒に1度放たれる”ともいわれるノンストップでギャグを放り込む独特のスタイルでコメディー作品を次々と発表。着実にファンを増やし、昨年には今後の飛躍が期待される若手劇団を集めて行われる三鷹市芸術文化センターの名物企画『MITAKA“NEXT”Selection』にも選ばれた。

 昨年の9月といえば、コロナ禍が一時収束し、エンターテインメントが復活しつつも、いつまた中止になってもおかしくないような微妙な時期。そんなやる側も見る側も気分が停滞しそうな状況でいつも以上にふざけまくって、みんなのストレスを笑いに変えた。

 今回は昨年4月に新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための緊急事態宣言により全公演が中止となった第13回公演『スケール』を改め『スケールⅡ』としてパワーアップして挑むという。

 劇団としては初めての「恋」や「家族」を真ん中に置いた物語。もっとも「いずれにせよ行き詰まる、男と女の物語」とのことで、いつものテイストはもちろんそのままに新味をプラスアルファ。新たな境地に足を踏み入れる作品となる?

日本に今一番必要な「笑い」をとことんやり切ってくれるはず 劇団献身『知ラン・アンド・ガン!』

2020.08.21 Vol.732

 今後の飛躍が期待される若手劇団を集めて贈る、三鷹市芸術文化センターの名物企画『MITAKA“NEXT”Selection』の第2弾。

 劇団献身は早稲田大学演劇倶楽部出身の奥村徹也が、卒業後1年間のサラリーマン生活を経て2014年に旗揚げした劇団。その作品は「ノンストップナンセンスコメディ」と銘打つように“3秒に1度”と評される圧倒的手数のギャグが特徴。このギャグを武器に、ワンシチュエーションはもちろん、ハイスピードかつ複数の時間軸で構成された世界を縦横無尽にふざけ倒す。

 今回の作品は、指示を忘れて、勘で動き続ける7人の男たちによる「センチメンタル遊撃軍奮闘記」。「遊撃軍奮闘記って何のこと?」と思ったら、もう奥村の掌の上。とりあえず劇場に確かめに行くことをお勧めする。

『MITAKA“NEXT”Selection』に出る劇団は前年には決定しているのだが、今年、劇団献身が選ばれていたのは、今となってみれば最高のチョイス。なぜなら彼らはきっと、新型コロナウイルスによって閉塞感のある日本に今一番必要な「笑い」をとことんやり切ってくれるはずだから。

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