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写真が伝える“見えざる”ものを見る。写大ギャラリー・コレクション展 「うつくしきゼラチン・シルバー・プリントの世界」

2019.05.20 Vol.718

 発明以来、美術と複雑に絡み合い、科学技術とも深く関係しながら発展してきた「写真」。現在では、身近なコミュニケーションのツールであることはもちろん、アートの重要な表現手段の一つとなり、その表現の場や方法はさらに多様化。技術面から見ても、かつては銀塩だけでなく、プラチナ、鉄塩、顔料、染料など、さまざまな材料を用いて制作されてきたものが、デジタル技術が発達した今日では、インクジェット・プリントが主流になっている。技術の進歩によりさまざまな人が気軽に写真を楽しむことができるようになった反面、フィルムや印画紙といった材料の供給が狭まりつつあることも確か。

 本展では、写大ギャラリー・コレクションの中から、銀塩フィルムで撮影され写真用の印画紙に焼き付けられた写真=ゼラチン・シルバー・プリントの魅力を最大限に感じられる作品の数々を展示。他の技法では味わうことができない表面の質感やグラデーションの深みといったゼラチン・シルバー・プリントならではの魅力を、国内外の有名写真家の優れた作品を通して感じてみては。

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