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何か起こりそうで何も起こらない。そこに何を見出すかは見る人次第 東京乾電池『ゴドーを待ちながら』

2014.07.19 Vol.622

 舞台に映像にと活躍の場を広げる柄本佑と柄本時生。2人は2008年に兄弟ユニット「ET×2」を結成し、これまで3回の公演を重ねてきた。

 もともと「いつの日かゴドーを演じたい」という思いから結成したユニットだったのだが、今回ついに念願の『ゴドーを待ちながら』を上演することになった。

 物語はウラジミールとエスドラゴンという2人の浮浪者が「ゴドー」という人物をひたすら待っている情景を描いたもの。2人はたわいもない会話を続けながらゴドーを待つ。そこにやってくる主人と奴隷の2人組。その2人との奇妙なやりとりからウラジミールとエスドラゴンは「この人がゴドーなのでは」と思うのだが、さにあらず…。果たしてゴドーはやってくるのだろうか。そもそもゴドーとはいったい何者なのか!?

 不条理劇の傑作として世界各国で上演されるのはもちろん、その構造をモチーフとした作品も多く生み出した名作。日本でも多くの名優と呼ばれる俳優たちが演じてきたこのコンビ。2人はいったいどんなウラジミールとエスドラゴンを見せてくれるのか、とても興味深いところ。

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