SearchSearch

柳家喬太郎と千葉雅子による二人会「きょんとちば」シリーズの第4回が12月4日に開催

2023.10.08 Vol.Web Original

 落語界屈指の人気を誇る実力派・柳家喬太郎と女優・劇作家・演出家として活躍中の千葉雅子による二人会「きょんとちば」シリーズの第4回が12月4日に東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演されることが10月8日、発表された。

 今回は「きょんとちば Vol.4-マイノリ60sへの道-」というタイトルで行われるのだが、『マイノリ』は2011年に千葉が喬太郎に描き下ろした新作落語で、来年2024年秋に『マイノリ60s』と題し『マイノリ』のその後を新作落語として上演の予定。今回の二人会は来年の『マイノリ60s』につなげる会として企画されたもの。

 千葉雅子による新作朗読劇と、今年還暦を迎える喬太郎へ千葉が出したリクエスト「60代になった喬太郎師匠による、青春や純粋さや恋などが題材となった噺」、そして「マイノリ60sへの道」というテーマでの喬太郎と千葉のトークも行われる。

猫のホテル 30周年本公演『ピンク』

2021.10.04 Vol.745

 1990年に森田ガンツ、中村まこと、市川しんぺー、千葉雅子らで旗揚げした猫のホテル(通称:猫ホテ)が昨年11月に30周年を迎えた。この30周年イヤーのギリギリの10月に記念本公演を上演する。

 作・演出を手掛ける千葉による「人間のバカ哀しさ」を描いた作品は多くのファンを生み、90年代中盤から2000年代にはザ・スズナリといった小劇場を中心にコンスタントに公演を重ねた。その後、名優、怪優、奇才揃いのメンバーが外部から引っ張りだことなったこともあり、2010年代は劇団公演はかなりマイペースな感じで続けられた。今回も2018年4月の『秘境温泉名優ストリップ』以来の公演となる。

 今回の『ピンク』という作品は「30周年を迎え、創作姿勢や方法論を変えざるを得ない時代に突入したと実感した」という千葉が稽古や劇場環境、劇団のモラルまで通用するものかを見直すべく企画したもの。これまでは千葉自身、男性の物語を描くことが多かったのだが、今回は家父長制に守られた世界でたくましく生きる女性の物語を描くという。『ピンク』というタイトルには100年前の英国ではピンクは男の子の色、ブルーは女の子の色とされていたのに現在では逆転していることから「変容」の意味を込めつけられた。

 千葉は「劇団の歴史に今作が加わることで総括的に性別格差における価値観の変容を捉えるものと考えている」とも語っており、バカバカしさやユーモラスな表現の陰に現代社会への問題定義も見え隠れする作品となりそうだ。

劇団の代表作を9年ぶりに再演 猫のホテル 本公演『苦労人』

2016.06.25 Vol.669

「人間のバカ哀しさ」を描き続けて26年。

 最近では外部の演出家を招いての公演、二人芝居や三人芝居といった少人数での作品、実際の事件を題材にした実験作など変則的な公演に挑み、改めて劇団としての地力の強化を図ってきた。

 そんな活動にもひと区切り。今回は外部への出演が続いていたメンバーがほぼ揃うこともあって、劇団の代表作でもある『苦労人』を9年ぶりに再演する。

 本作は1997年に初演し、2000年、2007年と劇団の節目に上演されてきた作品。

 物語の始まりは室町時代の山城の国。いまにも民衆が一揆をおこすような不穏な空気が漂っていた。今日も土嚢を積んで、争いにそなえる民衆のなかに、ひとり野心的な“ごん”という名の男がいた。この男、野心はともかく苦労の遺伝子も持ち合わせていたようで、代々この一族は苦労を受け継いでしまうのだった。

 室町時代から平成の現代までをまたにかけ、野心的な一人の男とその子孫たちの悲哀を笑いとばしながら骨太に描く。
 ベテランというにはまだ早いのだが、妙に熟練感の漂う手練れの俳優たちによって見応えのある作品に仕上がっている。

猫のホテル 本公演『苦労人』
【日時】7月6日(水)〜11日(月)(開演は水木19時30分、金〜日14時/19時30分、月15時。開場は開演30分前。当日券は開演45分前)
【会場】すみだパークスタジオ倉(錦糸町)
【料金】全自由席(整理番号付き) 前売4300円、当日4500円/学割3000円(劇団のみ取扱い。当日精算。要身分証明証)【問い合わせ】猫のホテル(TEL:080-3409-5111[HP] http://nekohote.com/ )
【作・演出】千葉雅子
【出演】中村まこと、森田ガンツ、市川しんぺー、佐藤真弓、村上航、千葉雅子/小林健一(動物電気)/久ヶ沢徹

Copyrighted Image