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劇場に行こう!赤堀雅秋プロデュース新作公演『ボイラーマン』

2024.03.05 Vol.757

 劇作家・演出家で俳優でもある赤堀雅秋の書き下ろしの新作は、自らのプロデュースによる『ボイラーマン』。

 主演は赤堀と何度もタッグを組み、その存在感と演技力で赤堀作品を支えてきた日本演劇界に欠かせない俳優・田中哲司が務める。そしてヒロインに田中との本格的な共演は初となる安達祐実。意外にも演劇経験は少ないが赤堀ワールドで田中とどう絡みどんな新ヒロインを演じるのか注目が集まる。

 赤堀の作品は、時に無様な、時に滑稽な、そんな様をみせる人間たちの機微を独自の観点から描き出し、独特のユーモアを交えながら、あたかも観客が登場人物たちの日常をのぞき見しているような不思議な空間へと誘うもの。

 今回のストーリーはまだ明かされていないのだが、イントロダクションでは「素性を隠し慎ましやかに暮らす主人公、悪の組織に捕われてしまった悲劇のヒロイン、主人公の相棒は実は悪の組織から送り込まれたスパイ、主人公はヒロインの前でついに己の正体をさらすことに。その名は……という物語ではないことは確かだ」などと語られているように、いつもの赤堀ワールドが展開されるのは間違いないところ。

早乙女太一と倉科カナらの2023年版『蜘蛛巣城』開幕!「どこが一番幸せだったんだろうって考えて」

2023.02.25 Vol.Web Original


 黒澤明監督の傑作映画『蜘蛛巣城』を舞台化する、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『蜘蛛巣城』が25日開幕した。

 そのプレスコールが23日、横浜市のKAAT神奈川芸術劇場で行われ、早乙女太一と倉科カナ、長塚圭史、演出の赤堀雅秋が取材に対応し、本作の見どころや、自身の意気込みを語った。

 早乙女は久しぶりの舞台。本作に臨むにあたって滝行に行ったそうで、「森にも行きたかったし、そういう環境に行ってみようと。普段はあまりそういうことはしないんですけど、年の始まりでもあるし、久しぶりの舞台ですし、少し意気込んでいってみようと思いました」と気合を入れて稽古場に入ったよう。「稽古が始まった日から大分強火で煮込んできた感じがあります。この時代に生きている人間のエネルギーとその人間たちの繊細な部分をしっかり稽古場で皆さんと一緒に作り上げてこられたと思います。このまま本番に向けていけたら」と、胸を張った。

 倉科も「稽古初日からチームが一丸となっている感じがあって、そのまま劇場に入って皆さんに早くお届けしたいと気合が入っております」と笑顔を見せた。

関ジャニ∞丸山隆平「見どころはむちゃくちゃある」赤堀氏と念願のタッグ組んだ舞台『パラダイス』開幕

2022.10.07 Vol.Web Original


 関ジャニ∞の丸山隆平が主演する舞台『パラダイス』が7日、渋谷区のシアターコクーンで初日を迎えた。同日午後、初日公演を控え、プレスコールと取材会が行われ、丸山は演出の赤堀雅秋氏とともに本公演をアピールした。

 大阪公演を経ての東京公演の開幕。「会場も変わるとだいぶ印象も変わったりするものです。ワクワクという気持ちとどんな反応が来るのか楽しみだなっていう気持ちでございます」

 念願だった赤堀氏とのタッグが実現した本公演。丸山は「好きな作家さんの作品の世界観に飛び込むっていうのは、これほどまで怖いのかと。作り上げるものを壊してしまう可能性もあるわけじゃないですか。幸福さと恐怖はすごく同時にあるものだなと思いました」

 赤堀作品の魅力について聞かれると、「いろんな解釈と切り取り方はあると思うんですけど、(『パラダイス』は)何より今この世の中を生きる人たちに対して、今を実感していただけるような舞台。本来は2年前に公演するはずだったんですけど、あの時からやっぱり当然テーマも変わっています。世界もそうですけど日本もいろんなことが変わったりとか、なんかそういう肌で感じる実感みたいなものをみんなは持ってると思うんですね。そういう部分を改めて見直すこともできたりとか、家族のことを考えたりとか、会社のこと考えたりとか、普遍的なものを改めて考え直せるようなところが僕は好きでだし、魅力だなと思います」

 

関ジャニ丸山隆平の最新舞台『パラダイス』9月開幕「期待をいい意味で裏切りたい」 

2022.06.12 Vol.Web Original

 関ジャニ∞の丸山隆平が主演する舞台『パラダイス』が9月から上演される。東京・新宿を舞台に描かれる、詐欺グループの男たちの栄枯盛衰の物語で、作・演出は赤堀雅秋。

 丸山が演じるのは高齢者を狙う詐欺グループのリーダー。ある日、懇意にしているヤクザのひとりに呼び出されて、 組織拡大という無理難題をふっかけられる。断ることもできず、グループの腹⼼らと⾔われるがまま手を広げていく。

 2020年に上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響で公演を中止した舞台。

 赤堀の大ファンだという丸山。「上演を諦めずにいてもらえていたのがうれしかった」としたうえで、「赤堀さんの作品は、昔の話ではなく常に今をリアルタイムに捉えて落とし込んでいて、大きな何かを訴えるのではなく、実は何でもない、でも⼈によっては放ってはおけないものがテーマだったりするんですよね。今回の上演が改めて決まるまでの間も恋しくて映画や舞台を拝見しましたが、観客側に対して答えを提示しない余白が多いところが好きです。 丸山隆平といういつもはおチャラけているアイドルが、この作品の中でどう⽴ちまわるのか、興味を持っていただけたらぜひお越しいただきたいです。赤堀作品の中毒者の方々がたくさんいると思うので、その方々の期待をいい意味で裏切り、その世界観を自分なりに表現できるように頑張るので、厳しい⽬で見てほしい」と、コメント。

向井理「内容のない会話の中で感情が動いていく」主演舞台『美しく青く』開幕

2019.07.11 Vol.Web Original

 東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて10日、舞台『美しく青く』の初日前会見および公開ゲネプロが行われ、会見に主演の俳優・向井理、田中麗奈、作・演出の赤堀雅秋が登壇した。

 冒頭に初日を迎える心境を問われ、作・演出の赤堀は「優秀なスタッフとキャストの皆さんのおかげで、近年稀(まれ)に見る穏やかな心境です(笑)」と笑う。自身の役について、主人公で自警団のリーダー・保を演じる向井は「誰しもが持っている感情をちゃんと持っている人だと思います。とにかく思ったことを感じたまま演じるしかない」。保の妻で、認知症の母親の介護に追われる直子を演じる田中は「リアリティを持って、直子なのか自分なのかわからないくらいに演じられたらいい」と意気込みを語った。

人間ドラマにどっぷりつかってみる『同じ夢』

2016.01.25 Vol.659

 劇作家、演出家、そして俳優という3つの顔を持つ赤堀雅秋。ここ数年は自ら主宰を務める劇団、THE SHAMPOO HATの公演はもとより、多くの外部公演から作・演出、そして俳優としてもひっぱりだこ。加えて映画のメガホンも握るなど多忙の日々のなかでも、年に1本は新作を書き下ろすなど、バイタリティーあふれる活躍っぷりには目をみはるものがある。

 赤堀の作品は特段センセーショナルな出来事が起こるわけではなく、むしろ地味な人々のよくあるお話が淡々と進行する。ただし、登場人物たちのダメな部分や闇の部分の描き方が絶妙。平々凡々に見える人物から見え隠れする凶暴性だったり、ユーモアあふれる人物の裏側にある物悲しさといったものが絶妙なタイミングとあんばいで顔を出し、その人々が抱えるドラマにぐいぐい引き込まれる。

 そんな赤堀の新作書き下ろしは、中年のおっさん4人に2人の女性が絡むお話。おっさん4人を演じるのは光石研、大森南朋、赤堀雅秋、田中哲司という一筋縄ではいかないベテランたち。ヒロイン役には昨年に続いての舞台出演となる麻生久美子。そしてデビュー5年目にして数多くの作品に出演し、若手演技派女優として頭角を現している木下あかりと豪華な顔ぶれとなっている。

『同じ夢』
【日時】2月5日(金)〜21日(日)(開演は平日19時、土13時/18時、日13時。※6日(土)、7日(日)は15時開演。11日(木・祝)は14時開演。10・17・18日は14時の回あり。火曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演45分前)
【会場】シアタートラム(三軒茶屋)
【料金】全席指定 一般6800円、高校生以下3400円(世田谷パブリックシアターチケットセンター店頭&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示)、U24(18〜24歳)3400円(事前の会員登録が必要)、トラムシート5800円
【問い合わせ】世田谷パブリックシアター(TEL:03-5432-1515 [HP] http://setagaya-pt.jp/ )
【作・演出】赤堀雅秋
【出演】光石研、麻生久美子、大森南朋、木下あかり、赤堀雅秋、田中哲司

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