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トルコの機動隊員が露大使を射殺

2016.12.23 Vol.681

 トルコの首都アンカラで19日、写真展の開幕式で演説をしていたロシアのアンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が男に撃たれて死亡した。

 犯人の男は22歳のトルコ警察機動隊員。黒いスーツ姿で演説中の大使に近づき、背後から拳銃で何発も銃撃した。大使が倒れると、男は銃を構えながらアラビア語で「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだ後、トルコ語で「シリア国民を殺したという事実から逃げることはできない」などと訴え、犯行はロシアのシリア軍事介入への報復であることを示唆した。犯人は現場で警察に射殺された。

 プーチン露大統領は「ロシアとトルコの関係正常化と、シリア和平プロセスの破壊を狙った挑発行為だ」として非難した。

 シリア内戦をめぐっては、ロシアが空軍部隊などを派遣してアサド政権を支えているのに対し、同政権の打倒を狙うトルコは反体制派を支援する関係にある。昨年11月には、トルコ軍が作戦行動中の露爆撃機を撃墜し、ロシアが対トルコ経済制裁を発動するなど関係が一気に悪化していた。しかし7月にトルコでクーデター未遂が起きると、両国は一転して急接近。20日には露、トルコ、イランが中心となってシリア和平を目指すとする声明をまとめたが予断を許さない状況になってきた。

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