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【東出昌大 × 宮沢氷魚】三島由紀夫の遺作にして最高傑作、全4部を舞台化!舞台『豊饒の海』

2018.10.22 Vol.711

 三島由紀夫が執筆に約6年の歳月を費やした、全4冊からなる大河小説『豊饒の海』。三島がこの小説を書き終え自刃を選んだことから遺作にして最高傑作とも言われる究極の小説を、脚本長田育恵、演出マックス・ウェブスターで舞台化。第一部「春の雪」の主人公・松枝清顕(まつがえ きよあき)役の東出昌大と、第2部「奔馬」の主人公・飯沼勲(いいぬま いさお)役の宮沢氷魚。“生まれ変わり”として同じ魂を持つ主人公を演じる2人が、壮大な舞台に挑む思いを語る!

オーストラリアの劇団バック・トゥ・バック・シアターのユニークな野外劇が日本初演!

2018.10.19 Vol.Web Original

知的障害を持つ 6 人の俳優を中心とした劇団
 現在開催中の東京芸術祭の一環で、一風変わった野外劇「スモール・メタル・オブジェクツ」が、20日から開幕する。

 この作品は、知的障害を持つ 6 人の俳優を中心に構成されたオーストラリアの「バック・トゥ・バック・シアター」によるもの。作品は圧倒的にユニークで、見る者に強烈なインパクトを与え、世界中で称賛されている劇団だ。

 これまでも駅やバスターミナル、ショッピングモールから商業施設に至るまで、人通りの激しい都会で、あらゆる公的な場所・空間を舞台として上演して来た百戦錬磨の彼らが、世界でも有数の大都市・東京で、しかもIWGPこと池袋西口公園の雑踏の中に紛れて、このドラマを繰り広げる。そして、行き交う通行人たちは気づかぬうちにこの作品のエキストラになっている。また、日本初演となる本公演のため新たに日本人キャストも参加している。

最高のキャストが揃ったKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『セールスマンの死』

2018.10.18 Vol.711

 KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督を務める白井晃が最も信頼する劇作家・演出家の一人である長塚圭史が同劇場プロデュース公演で2作目の演出作品を手掛ける。長塚は自らの作品はもちろん、三好十郎、ハロルド・ピンターといった近代戯曲を取り上げることも多く、昨年は同劇場でイタリアの作家ルイージ・ピランロッテの『作者を探す六人の登場人物』を上演し、好評を得た。

 今回、長塚が手掛けるのはアーサー・ミラーの『セールスマンの死』。テネシー・ウィリアムズとともにアメリカ現代演劇の旗手と呼ばれるアーサー・ミラーの地位を確立した代表作だ。

 主人公に風間杜夫、その妻に片平なぎさ。長塚は「風間さんが出演してくださらなかったら、今『セールスマンの死』を上演することはなかった」といい、片平についても「前からお仕事をご一緒したかった」と最高のキャストが揃ったという印象。

 風間もこれまで演じてきた役とは大きく異なることから「役者としての力量だけではなく人間そのものが問われる時に来たような気がして、いささか身が震える」とこの作品に臨む決意を見せている。

約3年ぶりに復活! カミナリフラッシュバックス『パンセク♡』

2018.10.15 Vol.711

 劇作家で演出家のニシオカ・ト・ニールが主宰するカミナリフラッシュバックスが約3年ぶりに復活を果たす。

 カミナリフラッシュバックスはニシオカによるいわゆる「お一人様演劇ユニット」。最近ではニシオカがプロデュース公演や他の劇団への脚本提供はもとより、フジテレビ『オトナ女子』脚本協力、CBC『こんなところに運命の人』脚本など、映像の世界でも活躍中とあって、今回久しぶりの本公演となった。

 その作品は日当たりの悪い所でも力強く生きる人々に焦点を当てた、エネルギッシュで、エキセントリックな会話劇を中心としたもの。

 今回はレズビアンが共同生活する雑居ビルを舞台に「LGBT」を題材としたお話となる。昨今「LGBT」を問題とするさまざまなニュースが飛び交っているが、ニシオカ曰く「社会問題を力強く訴えかける内容というより、じんわり温かく家庭菜園の野菜のように不格好だけど味わい深い愛のお話しに仕上げる所存」とのこと。

 また、劇中音楽は「SUMMER SONIC」や「YATSUI FESTIVAL」への出演、音楽バラエティ番組のバックバンドなどでも活躍中の大阪発エンタメジャズバンドCalmeraのPAKshinが担当する。

 ちなみにタイトルにあるパンセクというのは「パンセクシュアル(全性愛)」のこと。なかなか聞きなれない言葉かもしれないが、これを機会に胸に留め置いておくのもいいかもしれない。

結成10周年!ゴジゲン『君が君で君で君を君を君を』

2018.09.25 Vol.710

 劇作家で演出家、そして映画監督も務める松居大悟が主宰を務めるゴジゲンが今年、結成10周年を迎える。

 松居は今年、監督した映画が2本公開された。そのうちの1本である『君が君で君だ』は池松壮亮を主演に全国公開され、大きな話題を呼んだ。同作はゴジゲンで2011年に上演された「極めてやわらかい道」を原作とした作品なのだが、今回はこのテーマをリブートし完全新作の『君が君で君で君を君を君を』として上演する。

 映画では“愛の向こう側”をテーマに、彼女を愛するがゆえに彼女の好きな人物になりきり、名前も自分の人格すらも捨てた3人の男たちの超純愛を描いたのだが、舞台ではそれを6人の男たちでやってしまうという。

 公演に先駆け7月28日には新宿・LOFT/PLUS ONEでオールナイトイベントを開催。公演自体も「10 周年&映画化だよ!全員集合ツアー」と題し、東京公演後の10月19〜21日には北九州ツアーも敢行。その道すがらの10月16日には京都でイベント開催。公演中はアフターイベントも多数開催とお祭り感満載。

 舞台はもとより、映画、コラムの執筆と幅広い創作活動を続ける松居だが、やはり心のベースはゴジゲンなのだと納得させられる公演となっている。

白井昇×長塚圭史の強力タッグ『華氏451度』

2018.09.20 Vol.710

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『華氏451度』

 華氏451度というのは紙が燃え始める温度のこと。本作は本の所持や読書が禁じられた架空の社会を舞台に、SF界きっての抒情詩人といわれるレイ・ブラットベリが現代社会を鋭く風刺したディストピア小説で1966年にはフランソワ・トリュフォーによって映画化もされている傑作。今回は長塚圭史が小説から脚色して新たに上演台本を作成。白井晃×長塚圭史の強力タッグで舞台に挑む。

 物語の舞台は書物を読むことが禁じられた近未来。本を所持することも禁じられ、見つかるとすぐに「ファイアマン」という期間が出動し本を焼却したうえ、所持者は逮捕されてしまう。そのファイアマンの1人がある女性と知り合ったことをきっかけに、これまでの自分の所業に疑問を持つことになる。彼は隠れて持ち出した本を読むようになり、そして追われていく身となっていくのだった。

 原作が発表されたのが1953年。当時は本がラジオに取って代わられるのでは、という危機感から生まれた作品なのだが、65年が経った現在の日本ではもっと他の意味合いも読み取れそうで興味深い。

野田秀樹の代表作『贋作 桜の森の満開の下』NODA・MAP

2018.08.27 Vol.709

 野田秀樹の代表作であり、再演を期待する声も多かった『贋作 桜の森の満開の下』がついにNODA・MAPの公演として上演されることとなった。

 同作はかねてから自身を「安吾の生まれ変わり」と公言してはばからなかった野田が坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろしたもの。1989年に劇団 夢の遊眠社で初演され、1992年に再演。2001年に新国立劇場主催公演で再演。昨年には八月納涼歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」として歌舞伎でも上演された。

 今回の上演については今秋にフランスで開催される「ジャポニスム2018」で、国立シャイヨー劇場の芸術監督ディディエ・デシャンより、野田秀樹の『贋作 桜の森の満開の下』を上演してほしいという要請があったことがきっかけ。「それならば」と野田が考えられる限り最高のキャストとスタッフにオファーをしたところ、すべての俳優、スタッフが「OK」ということでいつにもまして豪華な布陣となった。

 まずは9月1日から12日まで東京芸術劇場プレイハウスで上演され、その後、パリ、大阪、北九州を経て11月3〜25日に再び東京芸術劇場プレイハウスに戻って来る。万一9月に見逃してしまった人は11月にぜひ。

絶妙なキャスティング 石井光三オフィスプロデュース『死神の精度〜7Days Judgement』

2018.08.22 Vol.709

 人気作家・伊坂幸太郎の作品は今では多くのものが映画化、舞台化されているが、初めて舞台化されたのはこの『死神の精度』。2009年のことだった。

 当時、伊坂作品はエンターテインメント性あふれる現実離れした独自の作風もあり、映画化されるのが主流だった。しかし本作は当時、小説とは違う時間と空間を共有する“ライブ”ならではの作品として、伊坂ファンからも演劇ファンからも好評を得るものとなった。

 物語の主人公は「死神」。死神の仕事は「死」を実行される対象となった人間に近づき1週間調査し、その実行が「可」か「見送り」かを判断し報告するというもの。死神の千葉の今回の仕事は藤田というヤクザの生死の見定め。藤田は殺された兄貴分の敵を取ろうともくろむ昔気質のヤクザ。そのそばには藤田に心底ほれ込む若いヤクザ・阿久津がいた。そんな彼らの生活に千葉が加わったことで彼らの運命は大きく加速していくのだった…。

 死神に萩原聖人、ヤクザにラサール石井というのも絶妙なキャスティング。

 脚本・演出は初演に続き和田憲明が担当。和田は初演後も2011年には『オーデュボンの祈り』を戯曲化、2015年には『死神の浮力』をリーディングで取り上げるなど、伊坂作品と深く関わっており、今回は初演に大きくプラスアルファした作品を見せてくれそう。

書くことの自由をめぐる、みのほどしらずな物語(劇)ヤリナゲ『みのほど』

2018.08.20 Vol.709

 三鷹市芸術文化センターの名物企画である『MITAKA “Next” Selection』も今年で実に19年目を迎える。

 今年は8月〜10月にかけ「(劇)ヤリナゲ」「ぱぷりか」「かわいいコンビニ店員飯田さん」の3劇団が上演する。

 トップバッターの(劇)ヤリナゲは2012年に越寛生が立ち上げた劇団。うかつに笑えないようなデリケートなテーマを持ち前の適当さで笑えてしまう舞台に仕立て上げる。2015年には越が『スーサイド・イズ・ペインレス』で「佐藤佐吉賞最優秀演出賞」を、2016年には『緑茶すずしい太郎の冒険』が「CoRich 舞台芸術まつり!2016春」の最終審査に選出されるなど着々と実績を積み上げている劇団だ。

 今回のお話は「書くことの自由をめぐる、みのほどしらずな物語」とのこと。意味深でちょっと気になる。

ブロードウェイミュージカルの金字塔『コーラスライン』が再来日

2018.08.15 Vol.709

 ブロードウェイミュージカルの金字塔的な傑作『コーラスライン』が再来日。

 新作ブロードウェイミュージカルのコーラスダンサーのオーディション会場を舞台に成功を目指すダンサーたちの姿を描く。わずか8つの枠をかけてニューヨーク中のダンサーたちが集まり選考に臨む。最終選考に残った17名は演出家のザックに「履歴書に乗っていないことを話してほしい」と語り掛けられ、それぞれの過去を語り始める。ダンスに魅了されたきっかけ、落ちこぼれだった過去、身長が足りずにバレエダンサーになるのをあきらめたこと……。それぞれがつらい思い出を赤裸々に話し始める。そしてまた尋ねられる「もし、踊れなくなったらどうする」?

 上演されるのは、1975年にオフ・ブロードウェイで開幕したマイケル・ベネットの初演版を忠実に再現したリバイバル版(2006年)。オリジナルのヒットは触れるまでもないが、トニー賞にノミネートされたリバイバル版は、日本でも2009年に上陸し好評を博し、2011年にも再び来日を果たしている。今回はそれに続く3回目の来日となる。生演奏。英語上演。日本語字幕あり。9月には東京凱旋公演もある。

が~まるちょばの最新ツアー、東京凱旋公演が決定

2018.08.12 Vol.Web Original



 サイレントコメディーデュオのが~まるちょの最新ツアー「が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2018」の東京凱旋公演が決定した。日程は、年明け1月12日で、TBS赤坂ACTシアター。

 最新ツアーは、7月に東京・新国立劇場でキックオフ。現在は、スコットランドのエジンバラで開催されている「エジンバラ・フェスティバル・フリンジ」に参加中で、帰国後はその勢いのまま、ツアーを継続する。

 今回のツアーのステージは、今まで以上に「笑い」を意識した演目で構成している。ストリートパフォーマンスを生かした「が~まる SHOW」、短編のショートスケッチ、そして新作長編で構成されている。

 現在、主催のサンライズプロモーション東京でチケット先行販売の受付中。

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