「住み続けられる未来の豊島区」最優秀賞は区民がもっと豊島区のことを知るための「IKEBUSツアー」。高際区長「すぐにでも活用できる素敵なアイデア」

豊島区の高際みゆき区長が挨拶(撮影・三田春樹)

 第2部は8階の議場に場所を移してのプレゼンテーション。

 その前に豊島区の高際みゆき区長が「豊島区は今年の3月に、これから10年後、豊島区をどういうふうにしていくかという基本構想・基本計画というものを22年ぶりに作りました。これを作るときにもこどもたちの声もたくさん盛り込みました。去年のこの『国連を支える世界こども未来会議』でいただいた意見もたくさん入っています。それから、豊島区は『としま子ども会議』というものをやっています。そこでいただいた意見も盛り込みました。なので、今日も皆さんからいただいた提案を、今年の下半期、そして来年に力を入れていく取り組みにたくさん盛り込めるといいなというふうに期待をしています。ぜひ今日はいいアイデアをたくさん聞かせてほしいなと思っています」、豊島区議会議長の島村高彦氏は「大人は過去の経験から“こうだからこうなるだろう”とあまり考えなくなります。皆さんには“そこはおかしいぞ”というところをぜひ指摘をしていただきたいと思います。これまでも本当にいいアイデアが多くて、関心をするものばかりでした。今日もどんなアイデアが出てくるか、 本当に楽しみにしております」などと挨拶した。

 また今年の5月にニューヨークの国連本部を訪問した藤原陽人さんが「国連の活動を知って、国連に入っている国の人たちは、本当は戦争をしたくないんじゃないかと思いました。でも、戦争が起こっているということは、戦争を止めるのは難しいことなんだと感じました。そのことを国連のある職員さんに質問したら、最近、常任理事国が強い力を持っているのは良くないんじゃないかという意見があって、それを改善するためにいろいろな職員さんが頑張っているという話を聞きました。また、国連以外にもニューヨークにある911メモリアル・ミュージアムを見学しました。911事件というのは、アメリカの有名なビルにテロリストがすごく大きな飛行機を突っ込ませて、大量の死者を出した悲惨な事件のことです。世界中で報道されて、すごい規模の大きい事件だったのにも関わらず、僕はその事件のことを詳細どころか、その存在も知りませんでした。そこでは自分が知らないだけで、世界には自分の想像を超える、すさまじく悲惨な事件がたくさんあるのではないかと思いました。僕は国連はもちろん平和を守ったり、平和を作っていく組織であるということを実感しましたが、国連だけに頼るのは良くないと思いました。その経験を踏まえて、僕は自分たちの力で平和な世界が実現する団体を作りたいと考えています。また僕の将来の夢はゲームスタジオを作ることなので、戦争をしたくなくなったり、平和を願いたくなるようなゲームの作品を作って世界中で大ヒットさせたいです」とニューヨークでの経験とそれにより生じた自身の考えを語った。