浜松市の小学生が市役所の議場で持続可能なまちづくりのアイデアを発表

 小学生が自分たちが暮らす地域の未来について考える「国連を支える世界こども未来会議 in HAMAMATSU『浜松市小学生SDGsアイデアコンテスト』」の最終審査発表会が11月15日、浜松市役所議場にて行われ、市内の小学生が「住み続けられる未来の浜松市」のアイデアを発表した。

撮影・蔦野裕

 この日は、多数の応募の中から書類審査を通過した10グループ14名が参加。冒頭、中野祐介浜松市長は「SDGsの目標を達成するためには皆さん1人ひとりが考えて協力しながら、周りの大人も巻き込んで、皆さんの住む地域で積極的に行動していくことが大切です。そんな取り組みの中で浜松市の魅力をもっと好きになっていただきたいと思います。いつまでも住み続けられる浜松市の主役は皆さんです」とエールを送った。

 普段は議会が行われる議場に入り、議席に座った子どもたちは、やや緊張気味の様子。それでも壇上に上がると堂々とした様子で、各自が持ち寄ったパネルなどを使いながら、それぞれのアイデアを発表した。大人と子どもによる共同審査とあって、子どもたちは互いの発表を真剣な表情で聞き入り、「実現に向けたアイデアの新しさ」や「実際に実現できそうなアイデアか」「発表が聞きやすく、わかりやすかったか」といった項目をチェックした。

 ユニークなアイデアが多数飛び出す中、最優秀賞を受賞したのは、浜松市立新津小学校5年・深津瑚子(ふかつ ここ)さんの「お困りごと解決で、作ろう未来の循環型社会in Hamamatsu」。実際に地域の店や企業を取材し「お困りごとの解決こそがSDGsにつながると気づいた」と言う深津さん。肥料の高騰に悩む農家と、牛糞の処理に困る牧場の困りごとを解決すべく深津さん自身が実際に作った牛糞の肥料を披露した。牛柄のコスチュームをまとって行ったプレゼンテーションに審査員も感嘆。

 さらに特別賞として、3作品が選出された、まず、“ガチャ”を使って浜松市のSDGs活動を広めたいという、浜松市立気賀小学校6年・石野綾乃(いしの あやの)さんの「ぐるぐる回る!やさしさ循環ガチャ」。次に、身近な地域のお祭りからエコとユニバーサルデザインを実践したいという、浜松市立中川小学校4年・阿左見悠(あざみ はるか)さんの「地いきのお祭りをアップデート!エコ&UDでみんなハッピーハッピー」。そして、浜松で暮らすさまざまな国の人々とのコミュニケーションのきっかけにという、浜松市立中郡小学校5年・寺澤陽翔(てらさわ ひなと)さんの「世界を1つに!!世界すごろく」が表彰された。

 

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