小中高生が着なくなった子ども服で難民支援 地域を巻き込み大きな力に
小中高生が着なくなった子ども服を回収して難民の子どもたちに提供する「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」で、優れた取り組みをした学校を表彰する“届けよう、服のチカラ”アワードが2月12日に上野の国立科学博物館で開催された。当日は、2025年度の優秀校6校が出席し、そのなかから最優秀賞に新潟・長岡市立宮内小学校と東京・都立小平南高等学校が選ばれた。
2025年度は全国から769校が参加。アワード当日は、そのなかから選ばれた6校の優秀校がそれぞれの取り組みについてプレゼンテーションした。
宮内小は、能登半島地震の募金活動やカンボジアへの文具支援など、これまで行ってきた活動の延長線上にこのプロジェクトを位置づけ、さらなる学びへと発展させている点が評価された。
学校内で子ども服の回収を呼びかけ、近隣の中学校に足を運んで協力を依頼した。地域の商店など60軒にポスターを掲出、地域のコミュニティセンターに回収箱を設置。さらに、街頭で直接回収活動も行って、5707枚の子ども服を集めた。それに加えて、学校田で育てた米を販売して得た収益金をUNHCRに回収した服の輸送料として寄付。UNICEFでワクチンセット、栄養治療食、浄水剤を購入して支援物資も送るという。また、活動をするなかで、自分たちが難民の状況をしらないと、出張授業も受けたという。
子どもたちは、「子どもの私たちにもできることがある。一人ひとりの力は小さくても、みんなの力を合わせれば大きな力になり、周りの人たちを笑顔に幸せにすることができる」とプレゼンテーションをまとめるとともに、「想いを伝えたらそれに応えてくれる地域の人たちがいると分かりました。私たちはたくさんの人たちに支えられ、地域の力で目標を達成することができました。活動を通して、宮内が好きになった」「宮地の力はすごいと実感した。身の回りの人や世界の友達を笑顔にできる活動に協力していきたい」と話した。
小平南高は、学生が一丸となって地域との連携を強めて大きな組織としての力を創り上げ、学生の主体性と組織力が際立っていたと評価された。
同校では地理や英語コミュニケーションの授業をきっかけに学年全体でプロジェクトに参加。学内はもちろん、小中学校や幼稚園など11カ所からの協力を得て、子ども服を回収した。ポスターを作ってアピールするのはもちろん、幼稚園に出向いて園児たちに難民問題を理解してもらうために寸劇を行ったり、小学校では教壇に立ってミニ授業を行い、協力を呼びかけた。回収に協力したくなる回収ボックスの制作など工夫もした。その結果、当初の目標の8.6倍の1万3588着を回収した。
生徒たちは「授業で学んだ社会問題を自分ごとと捉えて行動することの大切さを再認識しました。自分たちもやればできるという自信になり、難民の方々を救う方法があるというという希望が見えました。さらに、行動を起こす中で、一人ひとりが得意分野を生かし、チームワークの向上にもつながりました。ここをゴールにせず、引き続き、難民問題について考え、協力していただいた施設の方々と交流を続けて地域に貢献していきます」と、話した。また、さまざまな支援の仕方があると知ったことで、今後も新しい支援活動に参加していきたいとまとめた。
発表後、1学年という組織をどうやってまとめることができたのかと聞かれると「最初は全然ダメでした」と笑い、「学校に回収した服が届いて結果が見えてきたときに、まとまった。(届いた服を)たたんだり、梱包するときに協力してくれて、団結できた」と振り返った。

