小池百合子都知事が女子高生にアドバイス「“これは男の仕事。これは女の仕事”と決めつけないでチャレンジしてほしい」

小路明善氏、小池都知事、アイエンガー氏、塚原月子氏(前列左から)。後列は青山高等学校と豊島岡女子学園高等学校の生徒たち

 最後はここに青山高等学校と豊島岡女子学園高等学校からそれぞれ3人の生徒が加わり、意見交換会を開催。

「将来、カナダで働きたい」という女子高生からの「カナダは日本に比べて男女差別がないと思っていたが、カナダには法律があるにもかかわらず男女の賃金格差が残っていると知った。日本でも男女雇用機会均等法の制定から40年が経っても男女格差が増えてしまっていることに対して、私たちには何ができるのか?」という質問が飛ぶと小池氏は「女性の就労率が約5割から約7割まで上昇している。管理職の女性比率も徐々に増えてきているがまだまだ道のりは長い。地道にいろんな事例を積み重ねて社会を動かしていく。女性の力を社会に生かしていくということが日本にとっても必要だと思う。それをどうやって解決していくのか。皆さんが積極的に挑戦することによって、自らの人生を切り開いてほしいなと思っている。“これは男の仕事。これは女の仕事”と決めつけないで、自分がやりたいこと、興味があることはどんどん突き詰めて、チャレンジすることによってアンコンシャスバイアスを打ち破ってほしい」などとエールを贈った。

「女性の多くが今、未来のことを考えれば考えるほど、自分の限界を自分で作ってしまい、結果的に選択肢が狭まってしまっているなと私は思っている。将来の夢や目標を模索する今の女子高生に未来と向き合うことについてのアドバイスをいただきたい」という言葉にアイエンガー氏は「平等な賃金をくれなかったら他のチャンスを探せばいい。9人が駄目でも10人目はイエスと言うかもしれない。粘り強くやるのが大事。あなたを信じてくれる人を探す。自分があきらめない。企業が価値を認めてくれなかったら、あなたが一歩踏み出して、あなたがビジネスを始めればいい」、小路氏は「今の自分の延長線上で未来の自分を作らないでほしい。AIが10年前に重要なテクノロジーになると思っていた人は多くない。社会と環境、経済は予測できないスピードで予測できない進化をする。人間も同じ。ゼロベースで未来の自分の姿をイマジネイトしてどういう人間になりたいかということをゼロベースで考えて、そこからバックキャストして“では今何をすればいいのか?”というような思考で人生を歩んむことをお勧めしたい」などとアドバイスした。

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