5月は「フェアトレード月間」!トップバリュ、エスビー、UCC担当者が語る消費者の変化
5月の第2土曜日は世界中で一斉にフェアトレードに関するイベントが開催される「世界フェアトレード・デー」。日本でも5月は「フェアトレード月間」として、さまざまなキャンペーンが行われる。
そうした中で「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2022」に先立つキックオフイベントが28日、都内で行われた。「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン」とは、フェアトレード月間に日本全国でフェアトレードに関する「商品購入」「SNS投稿」「イベント参加」などで合計150万アクションを目指すもの。
イベントでは、フェアトレード認証商品を取り扱うイオントップバリュ、エスビー食品、UCCホールディングスの3社が自社の取り組みや消費者の動向について語り合った。
イオントップバリュ株式会社は2002年からフェアトレード認証を取得、小売の現場からフェアトレードを推進している。商品マーケティング部の増岡理恵さんは「2002年にお客様から届いたお手紙をきっかけに、2004年に日本のプライベートブランドとして初めて国際フェアトレード認証取得のコーヒーを発売しました」といい、現在では20品目のフェアトレード認証商品を取り扱う。昨年からパッケージデザインを一新し「フェアトレードの認証マークを知らないお客様にも、売り場でパッと見ただけで生産者とお客様をつなぐ商品だと表現できるデザインを採用した」と語る。
エスビー食品株式会社はスパイス&ハーブで50%近いシェアを誇るリーディングカンパニー。サステナビリティ委員会事務局の中島康介さんは「スパイスには過去に必ずしも好ましいとは言い切れない歴史があることを認識しながら、それを少しでも改善していく努力をしていかなければいけない」と説明。同社のオーガニックスパイスシリーズは2009年からフェアトレード認証アイテムを取り扱い、現在は73アイテム中23アイテムがフェアトレード認証商品。さらに2023年までにカレールーのパーム油はRSPO認証オイルに、パッケージはFSC認証用紙に切り替えを目指す。
UCCホールディングス株式会社は27日に「UCCサステナビリティ指針」を発表したばかり。サステナビリティ担当の里見陵さんは「昨年10月に新たな経営方針を制定し、コーポレートメッセージを『ひと粒と、世界に、愛を』に刷新。今回の発表で『コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を』をサステナビリティビジョンに掲げています」と紹介。具体的な目標設定として「2030年までに自社ブランドを100%サステナブルなコーヒー調達に」を挙げて取り組みを進め、現在はコーヒーを通じたSDGs教育にも力を入れているという。