5月は「フェアトレード月間」!トップバリュ、エスビー、UCC担当者が語る消費者の変化

写真左から「サステナブルな未来のためにできること」をテーマに語る増岡氏、中島氏、里見氏

 3人は「サステナブルな未来のためにできること」をテーマにトーク。イオントップバリュの増岡さんは、若い世代の意識の変化を強く感じるといい「最近、大学の学生新聞さんからバレンタインの企画として、フェアトレードについて取材の申し込みがありました。バレンタインからフェアトレードに興味を持つのが今の若い人たちの自然な思考回路」と解説した。

 エスビー食品の中島さんは、アメリカのスーパーを視察した際にフェアトレード認証商品を扱う「ホールフーズ・マーケット」に注目。

「日本にも一定数そういう価値観の人がいることに気がついて、エスビー食品がやるべきだとオーガニックスパイスシリーズを始めたのですが、特殊な原料を集めて製品化するわけですから利益率が合わない(苦笑)。やめるわけにいかないということでずっとやり続け、今では売上も順調に上がってきています。お客様の気持ちが少しずつ変化して、商品を手に取る判断材料に加わっているんじゃないかと思っていて、そこは続けてきてよかったなと感じている」

 UCCホールディングスの里見さんは「コーヒーは気候変動の影響が大きな商品ですので、ある意味待ったなしの状況。ヨーロッパだと気候変動対策をどこまでやっているかというのは、日常的に消費者が企業を選ぶ基準にもなっています。我々はリーディングカンパニーとして、困難な目標を掲げて必ず達成するということをしていかないと、毎朝おいしいコーヒーが飲めなくなる」と危機感をあらわにした。

 フェアトレードに取り組む意義を増岡さんは「イオンの基本理念はフェアトレードの考えとほぼ同じ。企業として中心に据えている考え方なので、お客様が支持してくださる限り取り組みを続けていきたい」、中島さんは「フェアトレードは消費者が意識し、生産者に還元されるという循環がある活動。多くのサステナビリティの活動の中でも旗印になってもいいんじゃないかというくらい意義を感じている」、里見さんは「農家の方々の生計を支えるためには、消費サイドが変わらないといけないというのが最も大きな課題。我々はジャマイカとハワイに農園を持っていて、生産地に赴く機会も多い。この現状を一般の方に知っていただく活動はすごく意義深い」とまとめた。

「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2022」は5月1日~31日まで。