STOP新型コロナ!東京都医師会「ここから2週間が本当に勝負」

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。東京都では3日、新たな感染者数を89人と発表、感染経路が分かっていない人は55人、都内で感染が確認されたのは3日現在であわせて773人となった。今週末も不要不急の外出自粛が呼びかけられる中、改めて新型コロナウイルス対策について、公益社団法人東京都医師会副会長の角田徹さんに話を聞いた。
公益社団法人東京都医師会副会長の角田徹さん
 そもそも新型コロナウイルスとはどのようなウイルスなのだろうか。角田さんは「実はこれまでの上気道炎を起こして治ってしまう風邪のうち、およそ10〜30%はコロナウイルス属なんです。今回の新型コロナウイルス(COVID-19)は、重症化すると肺炎になってしまう特殊なウイルスで、下気道といって肺に近いところでウイルスが増殖する人が多いのが特徴です。新型コロナウイルスに感染しても8割程度の人は症状が出ないか、出ても軽症で治ります。ところが、残りの2割の人は重症化して肺炎になってしまい、そのうちの何割かは人工呼吸器が必要なほど重篤な症状となり、高齢者の人ほどその可能性は高くなります」と語る。

「感染形態もこれまでのコロナウイルスとは異なっていて、新型コロナウイルスは全体の80%程度の人は人に感染させません。残り20%の人たちはウイルスを排菌(保菌者が病原体を体外に排出すること)していますが、それだけでなく、いわゆる三密(密閉・密集・密接)の環境でしか感染しないと言われています。ですから現在のクラスターと呼ばれる状況は、1人の感染者から三密の環境下で他の人に感染させており、インフルエンザのように感染者が次々と他者へ感染させていくイメージとは違います」と言い、「これまで日本ではクラスターをしっかりと追いかけていくことによって、爆発的な感染にはならずに済んでいました。インフルエンザはそんなことできませんよね」。

 では、新型コロナウイルス感染症になると、一般的にはどんな症状があるのだろうか。「初期症状は普通の風邪と区別がつきません。微熱が出る人が6〜7割程度、咳が出る人が5〜6割程度、最近言われているのは嗅覚障害と味覚障害で、欧米の文献によると5割程度とありますから、味がしない、においが感じられないというのはひとつのポイントじゃないかと思います。下痢などの消化器症状は10%以下です」と角田さん。ウイルスの潜伏期間は「文献にもよるのですが3日〜2週間、平均すると5日間と言われています。現在、東京都の感染者数が増えていますが、この人たちはおよそ5日前に感染していると考えられる。もし、今、東京都がロックダウン(都市封鎖)して、新規感染のチャンスをゼロにしたとしても、その効果が現れるのは5日以上経ってからでしょう」。
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